薬学部

Faculty of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences

臨床薬効解析学研究室

医療の場では、「抗がん剤の副作用はなぜおきるの?副作用の予防薬はないの?」「血液透析など特殊な治療を行う場合の薬の正しい使い方は?」「薬剤耐性菌はいつ、どこで、どこからくるの?」など、臨床の中で生じる疑問(クリニカルクエスチョン)が多数存在しています。これが解決すべき疑問(リサーチクエスチョン)となり、研究へとつながります。自らが行った研究成果を利用して、リサーチクエスチョンを解決できる薬剤師こそが真の薬のプロフェッショナルであると思います。現在、私共はがん治療、感染症治療、認知症治療における薬物血中濃度や生理活性物質の体内挙動、副作用の発現機序および環境微生物の薬剤感受性や病原因子を明らかにするために基礎研究および臨床研究を行っています。当研究室では、真の薬のプロフェッショナルとしての臨床薬剤師ならびに医療現場のニーズに合った薬物療法ができる研究者の育成を目指しています。

お知らせ

 

研究内容

1.特殊病態下において薬を正しく使用する

集中治療で実施される腎代替療法(CRRT)や体外式膜型人工肺(ECMO)治療においては、患者さんの薬物動態の変動や使用する薬剤の物理化学的性質(器材への吸着性、安定性等)により想定した治療効果が出ないことや毒性が発現することがあります。私共は、集中治療で使用される麻酔薬や抗菌薬の生体内濃度の測定法を利用して、CRRTやECMO治療下における薬剤の体内での動き(薬物動態)を明らかにし、最適な薬剤の使用方法を明らかにすることを目標としています。

2.抗がん剤、認知症治療薬による副作用発現の機序を明らかにする

がん治療や認知症治療において使用される薬の副作用には悪心・嘔吐などの消化器症状があります。このような症状は患者さんの生活の質(QOL)を著しく低下させます。現在、抗がん剤や認知症治療薬における消化器症状の発症機序については完全には明らかにされていません。そこで私共は実患者およびモデル動物を対象として、LC-MS/MS法および酵素免疫測定法により測定した生体内における薬物濃度および生理活性物質(ホルモン、タンパク質)濃度と消化器障害発症との関連性を明らかにし、バイオマーカーや発現機序の解明を目標としています。

3.薬剤耐性菌はいつ、どこで、どこから?

薬剤耐性菌の出現、多様化、蔓延化、高度耐性化は、感染症化学療法における大きな問題です。薬剤耐性化はいつ、どこで生じるのでしょうか?薬剤耐性菌は生活環境や自然環境に存在するのでしょうか?健康なヒト体内にどれほど棲息しているのでしょうか?さまざな試料より微生物を分離・同定し、薬剤感受性や病原因子を調べ、この謎に迫ります。また、病原微生物以外のいわゆる環境微生物で感染症を引き起こす可能性のあるものについて、薬剤感受性や病原因子を明らかにし、医療現場への情報提供を目指します。

 

研究業績
(Researchmapの研究者情報)

 

スタッフ
(教員紹介)

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佐藤雄己教授
片山博和教授
半田由佳助教