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医薬品化学研究室

医薬品化学研究室

ようこそ医薬品化学研究室へ!

医薬品化学研究室では、「楽しく実験し、みんなで遊ぶ」をモットーに、新薬開発のきっかけとなる新規化合物、特に天然物から見出される複素環化合物に対して有機合成化学をその手法として使った全合成研究を行い、治療に有効と思われる新薬の種(シーズ)の探索研究を目指して日々研究を行っています。
特に、がん治療は、これまで手術(外科治療)、薬物療法(抗がん剤治療)、放射線治療が三大治療とされ、近年ではがん分子標的薬の開発など、治療の選択肢が広がってきています。 しかし、高額な医療費がかかることから安価で使用できる低分子化合物の抗がん剤開発を目指しています。

お知らせ

  • 2023.11 第49回反応と合成進歩シンポジウム(岐阜)で迫口さんが研究成果を発表予定です。
  • 2023.10 第62回中国四国支部学術大会で2名の学生(迫口さん、別所さん)が研究成果を発表予定です。
  • 2023.10 第52回複素環化学討論会(仙台)で西山講師が研究成果を発表予定です。
  • 2023.09 新しく5名の学生が研究室配属されました。
  • 2023.05 2023年度薬学部長杯新入生歓迎ソフトボール大会が開催されました!ガラス器具BREAKER’S(町支研)は、3位入賞しました!
  • 2023.05 水野くん・遠藤さんの研究成果がMoleculesに掲載されました。
  • 2023.05 水野くん・遠藤さんの研究成果がMoleculesにアクセプトされました。
  • 2023.03 稗田講師の研究成果「Total synthesis of the reported structure of bioactive dibenzofuran natural product karnatakafuran B」がTetarhedronに受理されました。
  • 2023.03 日本薬学会第143年会で3名の学生(深田さん、水野くん、迫口さん)と西山講師が研究成果を発表しました。
  • 2023.03 6名の研究室学生が卒業しました。
  • 2023.03 横山くん(6年)が日本化学会中四国支部長賞を受賞しました。
  • 2023.02 水野くん(5年生)が日本薬学会中国四国支部の学生発表奨励賞を受賞しました。
  • 2023.02 白衣授与式が執り行われ、5名の学生が実習に行きます。
  • 2023.01 水野くん(5年生)が令和4年度学生表彰奨励賞学業部門を受賞しました。
  • 2022.12 神石インターナショナルスクールの3,4年生を対象に第2回ワクワク理科実験教室を開催しました。
  • 2022.11 第48回反応と合成進歩シンポジウム(千葉)で西山講師が研究成果を発表しました。
  • 2022.11 第61回中国四国支部学術大会で2名の学生(水野くん、迫口さん)が研究成果を発表しました。
  • 2022.09 川崎医科大学との共同研究成果「Inhibition of pancreatic cancer-cell growth and metastasis in vivo by a pyrazole compound characterized as a cell-migration inhibitor by an in vitro chemotaxis assay」がBiomedicine & Pharmacotherapyにアクセプトされました。
  • 2022.09 新しく6名の学生が研究室配属されました。
  • 2022.09 水野くん(5年生)が研究成果を第51回複素環化学討論会で発表しました。
  • 2022.08 木原くん・武内さんの研究成果がTetrahedronに掲載されました。
  • 2022.06 木原くん・武内さんの研究成果がTetrahedronにアクセプトされました。
  • 2022.03 髙橋君(5年生)が中国四国支部学生奨励賞を受賞しました。
  • 2022.03 日本薬学会第142年会で4名の学生(木和田さん、高橋君、横山君、水野君)と西山先生が研究成果を発表しました。
  • 2022.03 8名の学生が卒業しました。

過去のお知らせ

【2021年】

  • 2021.12.01 西山講師の論文がYAKUGAKU ZASSHIに掲載されました。
  • 2021.11.08 第60回中国四国支部学術大会で2名の学生(高橋君、水野君)が研究成果を発表しました。
  • 2021.11.04 神石インターナショナルスクールの3,4年生を対象にワクワク理科実験教室を開催しました。
  • 2021.10.07 第50回複素環化学討論会で高橋君が研究成果を発表しました。
  • 2021.10.04 第47回反応と合成進歩シンポジウムで西山先生が研究成果を発表しました。
  • 2021.09.15 新しく5名の学生が研究室配属されました。
  • 2021.07.13 村上さん・谷中さんの研究成果がHeterocyclesに掲載されました。
  • 2021.06.28 未来創造館2階「自分未来創造活動エリア」で英語論文セミナーを実施しました。
  • 2021.05.06 新しい研究室での実験風景を掲載しました。
  • 2021.04.01 西山先生が、科学研究費・若手研究・課題「熱エネルギーを利用した天然由来新規抗がん剤シーズの合成と探索研究」が採択されました。
  • 2021.04.01 西山助教が、講師に昇進されました。
  • 2021.04.01 医薬品化学研究室が未来創造館10階に引っ越しました。
  • 2021.03.28 日本薬学会第141年会で2名の学生(木原君、町支さん)と西山助教が研究成果を発表しました。
  • 2021.03.05 濵田さんの研究成果がBEILSTEIN JOURNAL OF ORGANIC CHEMISTRYに掲載されました。
  • 2021.02.22 木原君(5年生)、町支さん(5年生)が中国四国支部学生奨励賞を受賞しました。

【2020年】

  • 2020.11.07 西山助教が、2020年度日本薬学会中四国支部奨励賞を受賞しました。
  • 2020.11.07 第59回中国四国支部学術大会で3名の学生(木原君、町支さん、中西さん)が研究成果を発表しました。
  • 2020.09.20 新しく7名の学生が研究室配属されました。
  • 2020.06.15 村上さん・谷中さんの研究成果がHeterocyclesにアクセプトされました。
  • 2020.03.21 松岡さんの研究成果がTetrahedronに掲載されました。
  • 2020.03.21 小峠さん(6年生)が、学長奨励賞を受賞しました。
  • 2020.03.21 7名の学生が卒業しました。
  • 2020.03.06 松岡さん・北村君の研究成果がTetrahedronに掲載されました。
  • 2020.02.15 白衣授与式が執り行われ、8名の学生が実習に行きます。
  • 2020.02.10 小峠さん(6年生)が中国四国支部学生奨励賞を受賞しました。
  • 2020.01.07 小峠さんの研究成果がHeterocyclesに掲載されました。
 

研究内容

1.マイクロ波照を熱源とする電子環状反応による効率的な生理活性縮合複素環合成法の開発と医薬素材の探索研究

研究テーマの一つである熱電子環状反応を有機化学的一手法として、その有用性を確立することをテーマとし、近年では「熱」に関してはマイクロ波に着目し、その有用性も併せて研究を推進している。今回、タイトルに示したテーマとして図に示すように、ベンゾフェナンスリジン構造をもつ一連の天然物を合成できるルートを確立し、細胞増殖抑制作用の強い化合物を見出すことが出来ている。 今後は、さらに誘導体を合成し、より作用の強い誘導体の探索を続け、医薬品への展開の可能性を検討しています。

2.集積二重結合(X=Y=Z)構造を組込んだ6π電子系共役トリエンに対する熱電子環状反応の開発と医薬素材の探索研究

標的とする生理活性天然物合成に対して、集積二重結合(X=Y=Z)構造を組込んだ6π電子系共役トリエンを分子設計し、研究テーマの熱電子環状反応により、その天然物の骨格合成法を確立すると共に、その全合成研究、医薬素材の探索研究へと展開している。集積二重結合(X=Y=Z)構造とは、二重結合が2個以上連続しているもので、アレン(C=C=C)、イソシアナート(N=C=O)やカルボジイミド(N=C=N)を合成素子として利用した研究を行っています。
図に示すように、アレン(C=C=C)を組込んだ6π電子系共役トリエンに対する熱電子環状反応によりインドロ[3,2-j]フェナンスリジン構造をもつcalothrixin Bの全合成の達成と一連の誘導体を合成し細胞増殖抑制作用の強い化合物を見出すことができている。さらに誘導体を合成し、より作用の強い誘導体の探索を続け、医薬品への展開の可能性を検討しています。

3.タンデム 閉環メタセシス−脱水素反応によるカルバゾール-1,4-キノン骨格構築法の開発と応用

オレフィンメタセシス反応は、2種類の異なるオレフィン間で結合の組換えが起こる触媒反応であり、中でも閉環メタセシス(RCM)反応は、近年、医薬品や生理活性天然物の環状構造形成に活用されています。図に示すように、酸素気流中で閉環メタセシス(RCM)反応を活用すると、RCM反応→脱水素化(酸化)反応が連続して起こり、カルバゾール-1,4-キノン構造をもつ天然物を合成できるルートを確立することができました。そして、合成した化合物の中から細胞増殖抑制作用の強い化合物を見出すことができました。現在は、さらに誘導体を合成し、より作用の強い誘導体の探索を続け、医薬品への展開の可能性を検討しています。

4.One-pot反応によるカルバゾール-1,4-キノン骨格構築法の確立とその応用

天然由来の新たな生物活性物質を標的とした、一般性、汎用性の高い多段階ワンポット反応の開発を目指し、研究を行っています。その一つにこれまで報告例の少ないcyclocarbonylation反応→脱シリル化→酸化反応が連続して起こるone-pot 反応を見出し、様々な生物活性を示す多置換カルバゾール類の合成に応用しています。現在は、さらに誘導体を合成し、より作用の強い誘導体の探索を続け、医薬品への展開の可能性を検討しています。

 

研究業績
(researchmap研究者情報)

 

スタッフ
(教員紹介)

写真をクリックすると、「教員紹介」ページが表示されます。
町支臣成教授
西山卓志講師
稗田雄三講師
水野翔太助手