【海洋生物科学科】タイとインドの研修生を招き、さくらサイエンスプログラムを実施!

【海洋生物科学科】タイとインドの研修生を招き、さくらサイエンスプログラムを実施!

国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)が実施するさくらサイエンスプログラム(SSP)に本学の提案が採択され、この度タイ王国から2大学5名の学生と3名の教員、並びにインドから1大学3名の学生と1名の教員の合計12名を招へいしました。昨年に引続き採択され、コロナ以降2回目の実渡航を伴うSSPを実施しました。その概要を海洋生物科学科伊丹教授が報告します(投稿はブログメンバーの山岸)。

 


本事業は世界の青少年を日本に招へいし、日本の青少年との科学技術分野の交流を行う事業で、これを通して、大学や地域の国際化や優秀な人材の確保と世界の科学技術・イノベーションの発展に寄与することを目的としています。

今回は伊丹教授、太田教授有瀧教授水上講師山本知里講師並びに真田講師が主となり、海洋生物科学科として研修生を受入れました。タイ南部にあるプリンスオブソンクラ大学(PSU)から学生3名と教員1名、ラジャモンコン工科大学スリビジャヤ校(RUTS)から学生2名と教員2名、インドのベロール工科大学(VIT)から学生3名と教員1名を招へいしました。この内、PSUから招へいした教員は、今後の大学間の交流を見据えて、本学の独自予算で招へいしました。また、RUTSの教員1名は自大学の支援を得て、渡航しました。いずれの大学ともに海洋生物関係の学科の学生です。受け入れ期間は2月13日~19日の7日間でした。

2月13日にインドからバンコク経由で福岡空港へ、あるいはバンコクから福岡空港に到着して、地下鉄で博多駅まで行き、その後は福山まで新幹線で移動。日本訪問は初めての学生さんばかりでした。

14日は学長表敬。研修生は福山駅から大学まで、JRとスクールバスを乗り継いで登校しました。学長表敬では、昨年締結したPSUとの大学間学術・学生交流協定の今後について検討しました。さらに、RUTSとVITとの新たな交流協定締結についても話し合い、締結することで準備を進めることとなりました。この後は、安全教育としての日本語講座を実施しました。午後からは山本知里講師による鯨類に関する特別講演を受講しました。

学長表敬での集合写真

15日は内海生物資源研究所(因島キャンパス)への訪問。太田所長、有瀧教授、水上講師並びに真田講師による研究紹介と日本人学生の説明による所内見学。これに加えて、当日定期的に研究目的で実施されている地引網にも研修生たちは参加しました。午後からは、研修生たちが研究成果をポスターセッションで発表。日本人学生も質問するなど、先の所内見学と合わせて、学生同士による活発な学術交流が行われました。

学生による内海生物資源研究所の研究施設紹介

日本人学生とともに地引網体験

16日午前中は伊丹教授による「LAMP法によるエビのウイルス病検出方法について(I)」を講義しました。午後からは、内海生物資源研究所と同様にポスターセッションを未来創造館1階で開催しました。海洋生物科学の先生方や英語クラブの学生さんを中心に多くの教員・学生の皆さんが参加して、活発に交流を図っていました。

17日午前中にも伊丹教授による「LAMP法によるエビのウイルス病検出方法について(II)」の講義が行われました。その中で、伊丹教授は自身の留学経験にも触れ、研修員の皆さんに、研究の遂行上、留学経験は重要であるので、是非再来日して日本での学位取得を目指して欲しいと勧めていました。その後、質問等を受けながら、配布された資料の整理をしてもらいました。引き続き、修了証書の授与式を行いました。

修了証書の授与

18日は水上講師の引率によって、日本文化と世界遺産の学習のために広島平和記念資料館と厳島神社を訪問して、福岡市へ移動。

19日は福岡国際空港からタイとインドへ帰路につきました。

広島平和記念資料館での平和学習

以上のように、SSPによる招へい事業が再開して、学生・教員による国際交流が本格的に始まりました。今回の研修では、研修生の皆さんからは本学学生・教員との学術交流が有意義なものであったと、報告をいただきました。昨年度交流協定を締結したPSUと来年度協定締結予定のRUTSとVITの交流をより一層活性化するとともに、本学学生もタイやインドのこれら3大学への研修旅行を計画してはと考えています。

なお、本SSP実施にあたっては、3か国4大学を結んで1月に事前の、また3月に事後の遠隔会議を開催して、渡航の効果が最大限に活かされるように計画しました。

 

学長から一言:昨年に引続き採択され実施された海洋生物科学科によるさくらサイエンスプログラム(SSP)には、タイに加えてインドからの参加者も加わり、国際交流の実がさらに上がりました。事前・事後に遠隔での関連の会議も開催するなど、受け入れるには相応の努力が必要ですが、参加する研究者や若い学生の皆さんには大変に影響力のある事業です。これからも頑張って下さい。