【生物工学科】体験入学会でロゼワイン造り!

【生物工学科】体験入学会でロゼワイン造り!

ブドウ栽培~ワイン造りを通してバイオテクノロジーの基礎を学ぶ!

生物工学科の今年度第2回目の体験入学会が8月19日(日)に開催され、高校生33名が参加してくれました。今回の担当は醗酵科学研究室(山本教授、吉﨑准教授)でしたので、学長室ブログメンバーでもある吉﨑が投稿いたします。

学科紹介と模擬講義

生物工学科では、ブドウ栽培~ワイン造りを通してバイオテクノロジーの基礎を学ぶ、ということを教育の柱にした福山大学ワインプロジェクトを進めています。

午前中は、山本教授より「微生物の力でつくる発酵食品」と題して模擬講義が行われました。目に見えない微生物の発見の歴史と身の回りで人知れず私たちの役に立っている微生物について、分かりやすく解説しました。参加された皆さんは、熱心に聞き入ってくれました。

体験実習でロゼワイン造り

午後は、福山大学ワイン醸造所長の吉﨑がロゼワイン造り実習の担当でした。高校生の皆さんは、まだワインには興味ないと思いますが、赤ワインと白ワインくらいは知っているでしょうか?ロゼワインというのはその中間で、ピンク色の何とも美味しそうなお酒を指します。

造り方はいくつかあるのですが、基本は黒ブドウを搾ったブドウジュースを発酵させます。実は、赤ワインの赤色というのは、ブドウの果皮の色がアルコールに溶け込んだものなのです。ですから、皮ごと仕込めば濃い色(赤ワイン)に、皮を除いて仕込めば薄い色(ロゼワイン)になります。

今回は、福山特産のマスカット・ベーリーAというブドウを実際に手搾りして、写真のようなピンク色の果汁になることを体験してもらいました。あとは酵母を入れるだけで、2週間ほど放置すればロゼワインになります。

 

ブドウ果汁の分析

ロゼワイン用のピンク色の果汁が得られましたので、分光光度計という装置で色を数値化し、濃い色のワインとどう違うかの比較を行ってもらいました。

続いて、ワイン用ブドウとして重要な指標である糖度や酸度を測定し、生食用ブドウとの違いも学んでもらいました。

ノンアルコールワインを試飲

さて、せっかくワイン造り体験をしても、高校生の皆さんはワインを飲むことができません。そこで、市販のノンアルコールワインを少量ですが味わっていただきました。(もちろん、アルコールは一切入っていません!)やはり、甘いブドウジュースを想像するのでしょう。一口飲んだだけで、皆さん顔をしかめていました。「想像以上にマズいです・・・。」(笑)

それだけだとあんまりですので、最後に自作のノンアルコール梅サワーを飲んでもらいました。これは、生物工学科2年生の果樹栽培加工実習で学生が造った梅シロップを炭酸水で割ったものです。良いエキスが出ていて、中々本格的な味わいです。こちらは評判は上々でした。(笑)

ワイン醸造にはバイオテクノロジーのエッセンスが凝縮していますので、実際に体験しながら多くのことを学ぶことができます。必ずしもワインを好きになる必要はありません。(笑)

また、実家の農家を継いでワイン用ブドウ造りをしたいとか、あるいは将来、実家のワインショップを継ぐために勉強したいという学生さんにも入学いただいております。是非、生物工学科で私たちと一緒に学んでみませんか!!

 

学長から一言:ワインを高校生に飲ませるの?と、おっかなびっくり読み進めると。。。なーんだ、まずいぶどうジュースとおいしいノンアルコール梅サワーでした!!!