【大学教育センター】教職を目指す学生のための教職フォーラム2021

【大学教育センター】教職を目指す学生のための教職フォーラム2021

「教職フォーラム2021」の記事が今井航教授より届きました。このことについて、大学教育センター学長室ブログメンバーの竹盛が紹介します。


 

今年で早7年目、通算8回目となり、恒例となった福山大学「教職フォーラム」が開催されました。第8回は、教職課程を履修する3年生を対象とし、12月1日(水)16時30分~17時30分に大講義室の01101教室で行われました。今回のテーマは「教育実習で学んだこと」でした。開会にあたり、竹盛教職課程委員会委員長から挨拶がありました。そのなかでは、現時点での教職課程4年生の令和4年度教員採用における活躍も紹介されました。

開会の挨拶

その後、「教育実習で学んだこと」をテーマとし、いよいよパネルディスカッションが始まりました。教育実習中の授業実践のことはもとより、生徒との関わりの様子や指導教諭から学んだこと、あるいは日々よく気を付けていたこと、さらには出勤時刻や睡眠時間、はたまた教育実習に臨むまでに準備していたこと等、教育実習を終えた教職4年生の代表5名による体験談が繰り広げられました。
司会は、教職課程委員の今井航が務めました。パネラーを引き受けてくれたのは、人間文化学科の中山舞香さんと目黒海結さん、生物工学科の是枝亜実さん、海洋生物科学科の梶山悠太朗くんと嶋田周作くんの5名でした。卒業前の忙しい中、教職3年生のためになる具体的な話をするために、時間を割いてもらいました。本当にありがとうございました。

パネルディスカッション

次年度に教育実習の履修を希望する教職3年生にとっては、教育実習のリアルを聴ける貴重な時間となったようです。終了後に提出してもらった感想シートからいくつかをピックアップし、以下、そのままを挙げておきます。

  • 「私は教育実習というのは学びにいくのだと思っていましたが、教職フォーラムを聞いて考えが大きく変化しました。教育実習というのは、実習を行うための準備をして、自分の思う授業を明確にし、それを実習で行いながら、現場でしか学べないことや感じることを意識して取り込むということが大切だと思いました。そして、失敗することを恐れず、精一杯やるということが必要であり、だれしもができることだと感じました。」
  • 「実際に現場に出てみることでしかわからないことも多くあり、体験した話を聞くことで、自分が教育実習で上手くできるかどうかをイメージする良い機会になった。学校によって、生徒や学校の体制によって色々と条件が変わるため様々なパターンがあることがわかった。一番大切なのは生徒との距離感と感じた。親しくしすぎず、遠すぎない、絶妙な距離を保つことが難しく感じた。今回後の教育実習に向けて、今からイメージを膨らませておきたいと感じた。」
  • 「教育実習に臨むためには、絶対に何もしないで行くことはありえないことをあらためて感じました。あと何か月あると考えるのではなく、もう何か月しかないと思うようにして、授業のための準備をしていきたいと思えました。担当する生徒がどんな生徒なのかをしっかりと考えた授業展開を現場で見て構築することが大切だと学びました。教員が生徒に与える影響がとても大きいので、なにげない一言にも気を付けたいと学びました。吸収できる所は吸収できるように頑張りたいと思えました。」
  • 「教育実習に臨む前には模擬授業などの勉強や指導案についての勉強をすることの大切さを感じた。教育実習中には体調管理の重要さや分からないことを質問すること、生徒との距離感などが、実習生ならではの留意点だなと感じた。朝早い時間から夜遅い時間まで学校にいて、きつい環境であったとしても休日の睡眠や授業を楽しみにしてモチベーションを保っていたという話から、自分自身にもそういったものがあれば良いなと思った。生徒を第一に考えなければならないということを再認識した。知識だけでは解決できないこともあるので、今のうちから様々なケースについて学んでおかないといけないなと感じた。」
  • 「私は準備をしていく中で自分がなりたい先生像を見つけ出していきたいと感じました。指導案を作れるようになる、どんな授業を展開したいかという部分を明確にしていきたいと感じました。今日話を聞いていると準備の大切さを感じました。みなさん、はきはきとお話していたり、言葉使いがきれいだと感じました。生徒の前で話をする時一番気をつけないといけない部分だと感じました。その部分は今から気をつけていこうと思いました。」

「教職フォーラム」を通じて、各参加者は、教育実習に向けて意識を高めたり教職に対する自らの適性も問うたりしながら、自らの今や、これからを大いに考えることになったようです。

パネラーのなかで、中山さん、梶山くん、嶋田くんの3名は教員採用選考試験に合格し、令和4年4月から公立学校の教諭に採用されます。また、目黒さんは私立学校の教諭に採用されます。また、この4名の他にも、公立学校の教諭に2名が、私立学校の教諭には2名が同じく採用される予定です。新任教師として活躍し、立派に成長することを祈っております。今度は現役教師として是非とも母校に戻ってきて、また「教職フォーラム」において教職課程の後輩たちを励ましてもらいたいと念願します。

 

 

学長から一言:教職を目指す学生諸君を主な参加者とし、とくに次年度に教育実習を控えた3年生を鼓舞するために毎年開催される「教職フォーラム」は、しばしば教職の第一線にある本学の卒業生を招いて実施されてきました。今年は教育実習を終えて教職課程の最終段階にある4年生がスピーカー。しかも、登壇した5名のうちの4名が教員採用選考試験に現役合格したり、私立学校教員に採用されたりという目覚ましい成果を上げた人たち。先輩たちの話に聞き入った後輩諸君は、教職が努力次第で卒業時に自分たちにも手の届く職業であることを感じたことでしょう。さあ、先輩の後に続き、さらに画期的な結果を残して行って欲しいものですね。