【心理学科】大学生による高校生を対象としたデートDV予防授業!

【心理学科】大学生による高校生を対象としたデートDV予防授業!

デートDV」という言葉を知っていますか?結婚前の交際期間中に起こる「デートDV」を予防するために、大学生が高校生に対して授業を行いました!

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皆さんこんにちは。心理学科の大杉です。暑くて溶けそうな毎日ですが、体調はいかがですか?暑さ対策を忘れずに、熱中症には十分に気をつけてくださいね!

さて、本日は、心理学科の赤澤淳子教授から発達心理学研究室の学生が行った「デートDV予防授業」について、紹介します。

※なお、発達心理学研究室では、子育てステーションにおける地域に開かれた子育て支援活動も行っています。子育てステーションについては、以前ご紹介したこちらの記事をご覧ください。

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7月17日(水)、心理学科発達心理学研究室の3年生7名が、福山市立福山中・高等学校の6年生192名の生徒を対象として「デートDV予防授業」を実施しました。

学生は、事前に授業の組み立てを検討しました。パワーポイントを作成し、ゼミ内で何度もリハーサルを行いながら授業の進行を確認したり改善したりして、当日に臨みました。

今回の授業の目的は、以下の2点です。

  • デートDVの暴力について理解すること
  • 暴力を防止する方法について理解すること

前半は重田奈穂さんが進行を担当し、クイズや配付資料への穴埋めなどを実施して、暴力の種類や境界について説明しました。

後半は松坂奈緒美さんが担当し、暴力を防止する方法として、アサーションな自己表現について説明しました。3つの葛藤場面について、アサーティブな断り方について考えてもらい、小グループで意見交換した後、数名の高校生に発表してもらいました。

まさに、アクティブ・ラーニングによる学びです。

<授業進行の様子>

 

実は、今回のデートDV予防授業で実施したアサーションの内容は、心理学科1年生の教養ゼミという授業でピアサポーターという先輩の大学生から学んだ内容を基に作成したものでした。自分たちが先輩から教わったことを、今度は高校生に伝えるという素晴らしい学びの循環となりました。

ロールプレイのセリフを考える小グループディスカッションの時には、大学生が高校生に話しかけたり質問したりするなど、相互にコミュニケーションを取る場面もみられました。

授業終了後の高校生の感想には、

  • 「自分が思ってもいないことが暴力だったということを知って驚いた。」
  • 「自分がされても暴力だと思わなかったことが、仲の良い友達がされていたら暴力だと思え、その違いにびっくりしました。」

など、暴力の境界や他者視点への気づきがみられました。

アサーションについても、

  • 「我慢ばかりでも良くないということが分かった。」
  • 「3ステップを駆使して、上手に断れるようになりたい。」

などの感想がありました。

また、授業が終わってから、

  • 「分かりやすかったし、大学生の方も接しやすかったです。」
  • 「自分たちで考える作業はとても楽しかったです。」
  • 「発達心理学について自分で調べたことがあるので、とても興味のある講座だった。」

という感想をもらいました。それらを読んだ大学生達の顔は満面笑みで、達成感も得られたようでした。

<高校生と交流する大学生>

 

授業の進行を務めた重田さんと松坂さんは、授業を終えて以下のような感想を述べています。

「7月17日に、福山市立高校でデートDVの予防授業を行いました。その授業までに、授業用のワークシートを作ったり原稿を作成したりすごく大変でした。特に、今まで人前で授業などをしたことがなかったので、原稿作成がとても難しかったです。パワーポイントのスライドが変わる時の繋ぎの言葉や分かりやすい表現の仕方など、工夫するのにとても苦労しました。高校生に暴力の価値観は人によって違うことが分かったという感想をいただき、伝えたかったことが伝えられていて頑張った甲斐があったなと思います。今回、授業を行ったことで、私もデートDVや暴力について今まで以上に考えることができたし、人前で喋るという自分の苦手な事が思った以上に上手くできたので、いい経験ができたと思います。これからこの経験をうまく活かしていきたいと思いました。」(重田奈穂)

「今まではずっと授業を受ける立場でしたが、今回、高校生の前で授業を行うという立場になって、様々なことを知ることができたし、かなり大変であると実感することができました。授業の準備もかなりの時間がかかりました。また、どのような工夫をすれば話を聞く意欲が出るのか、言いたいことが伝わるのか、はじめは全く分かりませんでした。しかし、赤澤先生やゼミの先輩のアドバイス、そして3年生の協力もあって無事にやり遂げることができました。当日の授業でも、高校生らしい面白さのある答えが返ってきたりして、楽しんでくれていたので嬉しかったし、やりがいがありました。今回の授業は、私にとってはとても良い経験になったと思います。これを機会に、これからいろいろなことにチャレンジしていきたいなと思いました。」(松坂奈緒美)

今回のデートDV予防授業は、高校生における望ましい対人関係に関する学びを深めることが目的でしたが、授業を行った側の大学生においても貴重な学びの機会となったようです。司会進行を務めた重田さんと松坂さんの卒論のテーマも、デートDVです。今回の経験を自信にして、今後の大学生活や卒論に生かしてもらいたいと思います。

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クイズや小グループディスカッションも含むアクティブな授業だったのですね!大学生によるデートDV予防授業、私も実際に受けてみたいです。高校生にとっても、大学生にとっても、有意義な時間となったのだろうとよく分かりました。今後の活動も、期待しています!

 

学長からの一言:高校生の皆さん、色々考えさせられる授業になっていましたか?男女の考え方の違いにも、しっかり気づいていただけましたか。。。言うべきことは、相手の立場や考え方も考慮しながら、しっかり主張することも、学べましたか。。。学生の皆さんも、色々な意味で素晴らしい学びになりましたねッ!!!機会を与えてくださった高校の関係者の皆様に感謝!