【☆学長短信☆】No.104『新入生を迎えて、上手にスキャフォルディングを!』

五月晴れ、満開のツツジです。

さて、学修の初期におけるスキャフォルディング(躓かないように足場作り)の重要性については、すでに学長短信No.34やNo.88 で述べました。新入生を迎えて、大学の学びにいざなうに際して、本学の目標設定型のカリキュラム構成そのものが階層的になってはいますが、それでもなお十分に注意を払い、必要な手助けを行うと共に、自立に向けて上手にその手助けを引きあげて、スプーンフェッド(おさじで食べさせてあげるような過保護)にならないように気をつける必要があります。具体的にどんなスキャフォルディングがありうるか、ということに関して、良い文献を見つけましたので、それを参考に並べてみます。教員は次のような様々な役割を担うことによって、学びの足場を作ることができるのです。
・支援者として:学生が、安心して他者と交わりながら学べる、と感じられるような場の提供。
・促進者として:学生の思考の方向付けを変えたり、学生がもっと適切な発言に変えたりするように促す。
・批判的な聞き手、フィードバック情報の提供者として:学生が理解できるような形で批判的なコメントを伝えたり、別な思考や行動を示唆したりする。
・事柄を単純化する者として:問題がこんがらかったとき、より小さな取り扱いやすいステップに分解して、学習者が挑戦しやすくする。

・動機づける者として:学修過程の重要なポイントで適切に学生の学修行動を承認したり、鼓舞・激励したりする。
・重要な点に気づかせる者として:枝葉末節に学生がとらわれているとき、重要な点に学生の思考を引き戻したり、重要な既有知識を活性化させたりする。
・モデルとして:課題を実際に実行したり、思考過程を示したりして、やり方や技法の模範を示す。
等々、すべて日頃すでに実践されている事柄でしょうが、もう一度振り返って、初心者である学生に対して、その状況に合わせて、教員は学びの足場を丁寧に提供するように心がけましょう。

 

参考図書:A. プリチャード、J. ウラード著 田中俊也訳『アクティブラーニングのための心理学~授業実践を支える構成主義と社会的学習理論~』北大路書房、2017年3月発行

 

 

学生の活躍です。
(1)「ばらのまち福山」の今年度の「ローズ福山」に薬学部5年生の青川ひかりさんが選ばれました。これから1年間、福山市の観光アシスタントとして福山市の魅力をPRしていきます。活躍を期待しましょう。詳細は学長室ブログで。

【薬学部】「ローズ福山」に薬学部青川さん、決定!

(2)薬学部4年生の4名の学生(田中麻貴さん、谷岡美季さん、角拳斗くん、杉原崇寛くん)が、日頃の活動を認められ、広島県知事より「広島県ヤング薬物乱用防止指導員」の委嘱を受けました。がんばってください。詳細は学長室ブログで。

【薬学部】広島県ヤング薬物乱用防止指導員に任命

職員の活躍です。
(3)学友会サッカー部のコーチでもある入試広報主任の的場千尋さんが、日本サッカー協会公認S級ライセンスを取得しました。おめでとうございます。ちなみに彼は、本学の経済学部国際経済学科の卒業生で
す。詳細は学長室ブログで。

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