Department of Media and Visual Studies
学科イベント
このページでは「高校生CMコンテスト」「メディア・映像学科主催映画上映会」等、学科が実施している各種イベントについてお知らせします。
第17回高校生CMコンテスト2022
高校生CMコンテストは、映像メディアに対する高校生の豊かな感性を開花させ、その才能を支援することを目的として、福山大学人間文化学部メディア・映像学科が毎年開催しています。第17回目の今年度は<地域の魅力を発信>と題し、2つの部門で作品を募集しました。
映像の部147作品、ポスターの部436作品の応募のなかから、つぎの入賞作品が選ばれました。
映像の部
グランプリ 「静岡の日本一」
静岡県立科学技術高等学校 上山いゆ、海野紗矢
審査員のコメント
とってもおもしろい映像で、満場一致のグランプリでした。
グラフィックやアニメーションの技術も高いですが、なんと言っても構成とアイデアがすばらしいと思います。ユニークなアニメーションと、早すぎるテロップを読みたいと思わせる要素も相まって、何度も観たくなるCMだと思います。
最後のテロップに「静岡」というワードが入れば、静岡県のCMとして使われていてもおかしくない作品だと思います。
金賞 「小江戸 川越氷川神社」
立教新座高等学校 石山 諒、新井 瑛太、小川 文孝、片桐 啓太
審査員のコメント
音楽のテンポに合わせたカット割りとトランジション、バランス良く切り取られた画角が、観ていて心地良い映像作品になっていると思います。
初見では、筆記体の英語表記ということもあり、どこの神社で何を宣伝したいのかが伝わりにくいと思いますが、そこは繰り返し観てもらうことで補っているCMとして成立していると思います。
「神社」が持つ意味、もしくは「川越氷川神社」の特性が、何かしらこの映像で表現されていたら、尚良いCMになるのかと思います。
金賞 「いつかの君に会える街」
広島県立尾道商業高等学校 小倉 美月
審査員のコメント
まず猫のアニメーションがとても良いです。道を登っていく途中に出会う猫。現れたり消えたり、尾道の猫はこうなのだな…と感じます。線描の丁寧な動きも魅力的ですね。
人物の背中を追うところからスタートしつつ、一旦その人物は画面から消え、風景や猫に主役がバトンタッチし、最後に出会う構成、編集もシンプルですが良いと思いました。
曇り空気味のもとでの撮影ですね。この雰囲気もしっとりしていて悪くはないのですが、揺れなどがちょっと気になります。イメージどおりの天候を選び、カメラを固定するなどして画面全体の印象をアップさせれば、さらに良いものになるのではないでしょうか。
銀賞 「夜の東山区」
京都府立京都すばる高等学校 田渕 匠真
審査員のコメント
まるで映画のオープニングのような情感あふれる映像作品です。
デフォーカス画面にタイトル文字、続いてゆらめくような夜景に、これ以外ないと思われるような音楽が被さって、不思議な世界に誘われます。私はすごく感動しました。
これはもう少し長い作品の一部を切り取ったものなのでしょうか?
突然の終わりでそれを感じさせます。できれば全編観たいと思います。
観せていただければ幸いです。
ふくりん賞 「尾道にやって来て音」
広島県立尾道商業高等学校 奥元 亜海香、礒部 心海、王野 知乃花、岡 愛未、新田 光菜、黒木 夢月、高橋 海桜
審査員のコメント
音で魅せるというアイデア、そして実際に魅力的な音を集めて映像としてまとめ、最後にしっかりとコピー、タイトルで決めています。大変良いと思います。
一方、かなり“ゆるい”フレーミングが多少気になります。個人的にはとても好きな画面も多いのですが…揺れをグッと抑えて対象を捉えるようなショットを加えても良いかもと感じました。そして画面の魅力で数秒引っ張る部分を入れるなど、カットの長短をもう少しだけ大胆に変化させても視覚的な緩急が強まって、さらに面白さが増したかもしれません。
最終審査進出作品 「広島のカキうまいんよぉ」
広島県立広島高等学校 中島啓冴、橋村和樹、相馬悠
審査員のコメント
張りのある声、明快なナレーションが印象的でした。音声合成ソフトの質感や、ある種の滑稽さに頼ったようにも見える作品が多い中で、自分たちの声でしっかり表現しようという意志は好ましく感じます。
ただ、映像はもう少しがんばってもらいたいところ。牡蠣を美味しそうに撮ることも、それを美味しそうに食べている映像を撮るのも大変難しくはあるのですが…この内容ならぜひチャレンジしてほしいところです!
最終審査進出作品 「伝説のマイナー路線 TOMO鉄道」
近畿大学附属広島高等学校福山校 大田 仁成
審査員のコメント
鉄道車両のCGが自作ということにまず驚きました。質感や線路への映り込みなど素晴らしいクオリティだと思います。ただ廃線となった鞆鉄道の物語であることは分かるのですが、存在したという「情報」のみになってしまっているのが残念です。
駅跡がバス停になっていることや橋の跡地などいろいろと調べたのだと思いますが、それらの情報から「魅力」を伝えるためにもう一つ踏み込んだ物語、メッセージが表現できればより良いものになるのではないでしょうか。
最終審査進出作品 「live my own way」
鹿島朝日高等学校 大村優太朗、金泥匠、保利優梨花、向井華、矢野主税、寺岡歩彩
審査員のコメント
伊予鉄道に乗って海辺の駅で降り、防波堤の先端まで行って大きな声で叫ぶというストーリー。私が評価したのは「絵コンテ」と映像の整合性です。後出しジャンケンかもしれませんが絵コンテとピッタリの映像が表現されています。とても丁寧でよく描けています。この学生はなんと叫んでいるのか?連想が膨らみます。
まさか「バッカヤロー!」じゃないですよね?
最終審査進出作品 「アルバム」
広島県立尾道商業高等学校 神田彩夏
審査員のコメント
絵になる景色が多い尾道を紹介するために「フレーム」を使用する演出はシンプルで制作者の意図を伝えるという点では成功です。
「写真に残したい町」のコピーを最後に表示させることでより分かりやすくなっています。
ただ肝心の「フレーム」の中の画に魅力がありません。カメラは遠景で撮影して「フレーム」の中の画が美しい構図になるように工夫すればより意図も伝わり、効果的になったと思います。
最終審査進出作品 「姉の帰省」
浜松学芸高等学校 社会科学部地域調査班・地域創造コース
鈴木 楓、坂本 りつ、牧田 心路、中畑 瑠菜、生駒 彩華、甲賀 響
審査員のコメント
「昔と変わらない」景色が残されている公園と幼少時代から訪れている姉妹の関係性を重ねるという試みは良いと思います。映像のクオリティも高いと思います。
しかし最後の姉妹の会話を無声にしたため内容が伝わりにくくなっています。
短い時間、かつ無声で表現する場合は動作や小物の活用も検討した方がよいでしょう。
また昔から変わらない景色が残っている公園の表現方法ですが過去と現在のシーンは同じ場所で撮影すればより分かりやすくなったのではないでしょうか。
最終審査進出作品 「未来心の丘」
広島県立日彰館高等学校 上神瀬比亜
審査員のコメント
早いテンポでカメラを動かしながら短いカットを重ねていく、 “今っぽい“印象の映像です。ただそれだけではなく、作品全体で、どのような場所なのか、どのようなところに注目しているのかを見る側に伝えることができているところが良いです。短い時間の中に役者を配し、人との絡みで場所を見せているのも効果的です。階段のシーンで後ろに別の人物が映ってしまったのは残念。
ポスターの部
審査員のコメント
昨年度に引き続き浜松学芸高等学校からの応募、ありがとうございます。
「天浜線応援団」プロジェクトの作品で、プロの指導のもとに制作されている様な完成度があります。天浜線のロゴ。橋と車両、ヘッドコピー、少女達の配置が、リズム感があってとても軽やかな雰囲気の作品です。この写真を撮影するための、車両が通過するダイヤに合わせた時間設定、それに合わせた少女達の手を振る動作など、タイミングをピッタリと合わせるのは、大変だったのではないかと想像します。
高校生CMコンテストに関するお問い合わせ先
お問い合わせ先
〒729-0292 広島県福山市学園町1番地三蔵
福山大学人間文化学部
「高校生CMコンテスト」係
TEL: (084)936-2112(内線2223)
Eメール: cm_contest★fukuyama-u.ac.jp(★をアットマークに変えてください)
映画上映会
メディア・映像学科では、メディアに関わる重要なイベントとして「映画上映会」を行っています。これまでに震災やジェンダー等、社会的関心の高い内容に関する映画や、日本が世界に誇るアニメーション映画などを取り上げてきました。その都度、作品の制作関係者や関連分野の研究者を招いて、学生とのティーチインを行っています。それらの運営準備はもちろん、作品選定や折衝など企画から運営までのすべてに学生が積極的にかかわりながら開催しています。
2015年度映画上映会の報告
2015年11月21日(土)に『心が叫びたがってるんだ。』の映画上映会を開催しました。
日時:2015年11月21日(土)
場所:福⼭駅前シネマモード
料金:2,000円
上映会の報告を学科ブログに掲載しています。右の写真は上映後のティーチインの様子で、中央にいらっしゃるのが上映作『心が叫びたがってるんだ。』のキャラクターデザイン・総作画監督田中将賀さんです。
