Department of Media and Visual Studies
学科イベント
このページでは「高校生CMコンテスト」「メディア・映像学科主催映画上映会」等、学科が実施している各種イベントについてお知らせします。
第15回高校生CMコンテスト2020
高校生CMコンテストは、映像メディアに対する高校生の豊かな感性を開花させ、その才能を支援することを目的として、福山大学人間文化学部メディア・映像学科が毎年開催しています。第15回目の今年度は<地域の魅力を発信>と題し、2つの部門で作品を募集しました。
映像の部96作品、ポスターの部371作品の応募のなかから、つぎの入賞作品が選ばれました。
映像の部
グランプリ 「くらしにプラス くらしきガラス」
金光学園高等学校 渡邉文奈・中藤浩文・岡邊こむぎ・三澤葵
審査員のコメント
ナレーションは放送部の方を採用されたのでしょうか。聞きやすいナレーションでした。 コメントに合わせた映像のシチュエーションもよく考えられています。 またロゴはオリジナルで制作されたとのことですが小谷ブルーの色を取り入れるなどコンセプトもデザインもしっかりしており、動画のクオリティを引き上げています。 すべてにおいて丁寧に制作されており、完成度の高い作品となっていますが きれいにまとまり過ぎていてCMとして逆に印象が弱くなっているのが残念です。 つかみとなるファーストカットは炉のアップや真剣な職人の顔など強い映像を使用し、紹介する商品を単品でしっかりと見せることを考えるとより良くなると思います。
金賞 「絵になる町」
エクセラン高等学校 メディア研究同好会 小松紗依・山岸紀花
審査員のコメント
岩井俊二監督作品のような色彩表現、 ガス・ヴァン・サント監督作品に登場するようなフォトジェニックな主人公。カット割り、構成、演出のどれもが映画のようで心地よく、何度も観てしまう作品。審査員の中には涙を流した者も。作者の今後の作品にも大いに期待。
一つだけ気になる点があるとすれば、選曲。幅広く公開することを考えて、オリジナル曲やクラシック曲などでも良かったのではと思いました。
金賞 「宮城のうまいもん!」
クラーク記念国際高等学校仙台キャンパス 菅野 真悟
審査員のコメント
自作の歌の独特なノリと、太鼓のリズムが全体を引っ張って行き、映像はすべて写真という、割り切った作りの映像が印象的です。方言の持ち込みかたも良いですね。しっかり30秒でまとめているところにも力量を感じます。
気になるところをあげるとするならば…登場している様々な食材がみな、1発目のドンで出た時に全体が見え、何かわかってしまいます。ここの登場のさせ方や、拡大されていく感じをもっと極端に、などまだ工夫できるかも。歌とリズムの強力な推進力に任せて、遊んでみても良いのではないでしょうか。
ふくりん賞 「ミーちゃんと尾道焼き」
広島県立尾道商業高等学校 大礒 菜月
審査員のコメント
イラストによるアニメーションにチャレンジしていることがまず目を引きました。絵を動かして動画を完成させるのは決して簡単なことではありませんが、ナレーションも含めてしっかり完成させていることを評価したいと思います。話と映像の流れがやや説明過多にも感じるのと、若干展開に無理がある部分(スズメ?をみて鶏・・・砂肝を思い出すところ)などにはもう少し良い表現を探せたかもしれませんね。
最終審査進出作品 「げたの町 福山」
近畿大学附属広島高等学校福山校 中尾百音
審査員のコメント
ノスタルジックな、そして少し大人びた感じの作品ですね。浴衣の女性の仕種が大人っぽいです。色調をいじっているのかどこかノスタルジックな色調で、振り返れば浴衣の子供達が駆けてゆくシーンではモノクロームの表現で、古い過去に戻ったような表現。子供達にも浴衣を着せ、下駄を履かせてロケーション撮影に臨んだんでしょうね。絵コンテもしっかりと書かれていて、とても計画的に作成されていると感じました。最後のナレーションがややぶっきら棒な印象に聞こえてしまったように感じます。もう少し抑揚を丁寧に話すと印象が変わると思いますよ。
最終審査進出作品 「吉備津神社」
広島県立戸手高等学校 海原 真優
審査員のコメント
まずSNSへの広告として考えるとタテ型の動画は珍しくないもののタテ型動画の応募数が意外に少なく驚きでした。その中で本作品はタテ型で構成されており新鮮でした。
トランジションはSNSで見かける手法など流行を取り入れた作品ですがCMに必要な「伝える」要素が弱いです。
応募用紙に記載されている「装飾が美しくて見てほしかった」ことを伝えたいのであれば対象物をどんどんクローズアップにしていき、カットの切り返しに流行のトランジションを取り入れることもできたのではないでしょうか。「伝える」内容を明確にした後、その内容を表現できる手法を考えるように心掛けてみると良いでしょう。
最終審査進出作品 「自然が作りだした芸術作品」
広島県立戸手高等学校 高橋 唯
審査員のコメント
森にカメラが入り込んでいく導入部の印象がよかったです。一方これは審査員共通の意見だったのですが、最後のカットが打ち捨てられたベンチであることには若干疑問を感じました。このベンチ、ある意味フォトジェニックな、目をひきつけ、人との関わりを感じさせるモチーフなので、単に森を映すより強い印象を与えています。そこに気づいたことは良い発見なのですが、この印象を全体の中でもう一歩うまく生かす方法を見つけ出せればさらに良いものになったと思います。
最終審査進出作品 「JK2人の橋巡り」
広島県立尾道商業高等学校 室屋 佳穂
審査員のコメント
ジャンプ繋ぎでポジションを変えてゆく手法は、一時期流行った感じですが、今使うのは微妙かも知れません。また前後に入る輪郭処理というかエンボスのような処理も、これも少し古さを感じてしまいました。
何が審査員の目を引いたかといえば、表現が難しいのですが、出演の2人の高校生の、スレていないと言うか純情そうなと言うか、瀬戸内の自然一杯の中で、のびのびと育った可愛らしさです。この2人をもっと現代的な表現で、おしゃれな作品に仕上げれば、さらに良くなったと思います。
最終審査進出作品 「倉敷美観地区の魅力」
岡山県立玉野光南高校 吉井夏妃
審査員のコメント
古くから変わらない景観を保っている倉敷美観地区、この美しさを現代からタイムスリップして過去に戻ったような、そんな幻想的な作品です。
現代の表現はカラーで、過去はモノクロームにブラーをかけたようなソフトな映像で表現していて、メリハリがあり主題がはっきりと分かる作品だと思います。
ただ、審査員全員が口を揃えて言っていたのは、過去へ移る部分のトランジッションについてでした。カラーの部分の所謂OLの表現はそんなにうるさく感じないかも知れませんが、大きなモザイクのトランジッションはうるさ過ぎます。面白いので使いたくなってしまう気持ちは分からなくはないのですが、トランジッションの印象が強過ぎて主題がボケてしまうのです。映像制作は、盛って行くのではなく、削ぎ落として行く気持ちが重要なのだと思います。
ポスターの部
審査員のコメント
雨の中、鬱蒼と茂る竹林の小径。もうこのシチュエーションだけでも心惹かれてしまいます。その状況を優れた構図と、独特のパースペクティブを用いて表現した、素晴らしい作品です。目線を両サイドの生垣の2段目の直線のちょうど人の腰の高さ辺りに置いて奥行き感のある表情を、またそれより上の情景はレンズの歪みを一杯に使って、空を覆う竹林を表しています。そのどれもが計算し尽くされているような理知的な表現だと思う良い写真です。それに比べるとキャッチコピーは、??ていう感じだと思います。「旧都」を「きょうと」とルビをふって駄洒落のような感じにしたのでしょうが、理知的な写真とは裏腹な感じで、私は少し違和感を感じました。文字の位置は良いと思いますが、書体(フォント)にはもう少し気を使った方が良いと思います。
審査員のコメント
スッキリと収まりの良い、ポスターとしての完成度を感じます。
大阪のどの地域かは分かりませんが、こんな稲のしける田んぼがあるんですね。地平線の奥には住宅地も見えたりして、シチュエーションの切り取りが良いと思います。
そのさらに奥には入道雲があって時間や季節も感じさせられます。おそらく作者にとっては何気ない日常の中の風景を写真に留めた感じなのでしょうが、なんと懐かしく日本を感じさせる風景に仕上がっていますね。「かわらないもの」とはそんな気持ちが込められているんでしょう。少し気になるのは「かわらないもの」の「の」の下の空間です。もう少し開けた方が、つまり写真の位置をもう少し下に移動して空間を広げると良いと思います。文字を上げてしまうと上の空間が狭くなってしまうので、文字の位置は変えないということです。
高校生CMコンテストに関するお問い合わせ先
お問い合わせ先
〒729-0292 広島県福山市学園町1番地三蔵
福山大学人間文化学部
「高校生CMコンテスト」係
TEL: (084)936-2112(内線2223)
Eメール: cm_contest★fukuyama-u.ac.jp(★をアットマークに変えてください)
映画上映会
メディア・映像学科では、メディアに関わる重要なイベントとして「映画上映会」を行っています。これまでに震災やジェンダー等、社会的関心の高い内容に関する映画や、日本が世界に誇るアニメーション映画などを取り上げてきました。その都度、作品の制作関係者や関連分野の研究者を招いて、学生とのティーチインを行っています。それらの運営準備はもちろん、作品選定や折衝など企画から運営までのすべてに学生が積極的にかかわりながら開催しています。
2015年度映画上映会の報告
2015年11月21日(土)に『心が叫びたがってるんだ。』の映画上映会を開催しました。
日時:2015年11月21日(土)
場所:福⼭駅前シネマモード
料金:2,000円
上映会の報告を学科ブログに掲載しています。右の写真は上映後のティーチインの様子で、中央にいらっしゃるのが上映作『心が叫びたがってるんだ。』のキャラクターデザイン・総作画監督田中将賀さんです。
