【メディア・映像学科】『寝ても覚めても』上映会盛会のうちに終了!

【メディア・映像学科】『寝ても覚めても』上映会盛会のうちに終了!

福山駅前シネマモードにて、1月27日(日)に第6回目のメディア・映像学科主催映画上映会が開催されました。『寝ても覚めても』の上映後に濱口竜介監督をお招きしてのティーチインを学科生たちが行いました。この充実した1日の様子を写真たっぷりでご報告します。(メディア・映像学科 阿部)

        (撮影:メディア・映像学科1年譚くん)

27日当日は、実行委員のメンバーは少し早めに福山駅に集合しました。少し緊張気味のみなさんです。初めての映画会参加となる学科の1年生たちもすでに集まってきておりました。

こちらは会場となった福山駅前シネマモードです。毎回お世話になっています。

       (撮影:メディア・映像学科2年津島くん)

会場に着いたらさっそく自分たちの持ち場の準備を始めます。こちらは受付の準備の様子。

たくさんお客さんに来ていただけるといいなと思いながら、司会や聴き手学生たちの練習を開場前に行いました。

                   (撮影:譚くん)

13時に開場、13時半より『寝ても覚めても』上映開始となりました。実行委員メンバーもこの時間は映画を楽しんでおりましたが、

聴き手の二人と阿部は会場の外に残り、濱口監督の到着を待って最後の打ち合わせを。聴き手の二人が少しずつ緊張し始めました…。

(向かって左より1年草地くん、濱口監督、2年波多さん、撮影:津島くん)

上映後、15分の休憩を挟んで、いよいよ濱口監督をお迎えします!今回の質問は、福山駅前シネマモードの岩本さんとの勉強会を経て、実行委員の中でねりにねって考えたものです。本作はカンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品された作品でありますので、監督にとってカンヌという場所はどんな場所である(あった)か、という質問から始め、この作品がどのように作られてきたのかを具体的に伺っていきました。濱口監督はどの工程の話をするにしても、誰がどのように関わったかをきちんと説明されていました。映画はチームで作られるものであることがこういったところからも伝わってきました。

                   (撮影:譚くん)

この後は、映画会実行委員メンバーの感想から、当日の様子を再現したいと思います。

 映画会のティーチインで、「正面から撮るシーンが多いですが何かこだわりがありますか」、という質問の時に「物理的に役者と役者の間にカメラが入ることになるので、これは演技なんだということをわからせる」とおっしゃっていたのが、印象的でした。曖昧なところがとても日常的で何か見透かされているような気がして、見ている側としてはとてもドキドキしました。ヒロインの朝子の行動は、世間的なことや社会的なことを考えれば有り得ないことかもしれませんが、(それが間違いでも)朝子のように自分の感じるがままに生きることができたとすれば素敵なことだなあとわたしは思います。(メディア・映像学科1年佐々木さん、広報担当)
 役者さんについて質問した時に、「彼らがこう解釈してこう演じたからこうなった」、というようなことをおっしゃっていて驚きました。監督は役者さんを選ぶ時には、この役者さんにこう演じてほしいと思って選ぶのかと思っていました。あの唐田さんの不思議な雰囲気はこうやってほしいと言われて出せるものではないと思うので、「こうやって演じてほしい」と細かく言っていたらあの雰囲気は出てなかったかもしれないのか、、、と思いました。
 これはティーチインの内容ではなかったのですが、監督が『寝ても覚めても』は全部現実のつもりで撮っていると言われたときは衝撃でした。この題名なので、実はこのシーンは朝子の夢なのかもしれないといろいろ考えていたシーンが何箇所がありました。しかし、このことを聞いた上でもう一度『寝ても覚めても』を見たらまた見え方が変わるかもしれないので、3月6日に販売されるというDVDを買おうと思います。(メディア・映像学科1年栗原さん、広報担当)

会場のみなさんからの質問はくじ引き形式で、濱口監督に選んでもらうというやり方にしました。(撮影:津島くん)

 10月下旬から約3ヶ月間、企画から本番まであっという間でした。初めて映画会実行委員を務めてみて、正直大変なことも多くありましたが、私自身とても刺激的でした。今回映画会前までに『寝ても覚めても』を実際に見て、何度も先生と実行委員メンバーとミーティングを行なってきました。ここまで1つの映画について考察したことはなく、人物視点、撮影技法、音楽の使い方、色々な目線から見ることで今回だけで自分の中でとても視野が広がったように思います。
     そして司会。今回は人生初の司会を務めてさせていただきましたが、会が終わってやって良かったなと感じています。司会をやることが決まって以来、原稿を考え、当日の動きと合わせてどのタイミングで喋るのか、やることは少なそうに見えますが、思っていた以上に苦労しました。「人前で話すことが苦手」「失敗してみんなに迷惑かけたらどうしよう」という気持ちが本番までずっとありました。しかし、先生や実行委員メンバー、観客の皆さん、そして濱口監督、皆さんのおかげでこの会は成功したといっても過言ではありません。お互いが支え合うことで成功を生み出した、私の中で皆さんが本当に心の支えになりました。この場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございました。貴重な経験をさせていただいたこと、今後の活動に活かせられるように努力していきたいと思います。(メディア・映像学科2年小部家さん、司会担当)

上映会後に、濱口監督・実行委員メンバー・シネマモードの岩本さんとの集まりもありました。

 私は、映画会ではチラシのデザインとティーチイン周辺に関わる役割をしました。そこで、このようなイベントを開催することの大変さを実際に経験することができました。特にティーチインの内容を考えることが自分にとって難しく、勉強会を重ねて、何を聞くことができれば、会に参加している方たちに、有意義な時間を過ごしていただけるだろうかなどを頭に入れながらやっていたつもりです。
 本番では前で濱口監督とティーチインができて、光栄でした。大変幸せな時間を過ごさせていただきました。自分が気にしていた音楽の役割について、カメラを通して役者を、現実を映すということについて、新たな視点を得ることができました。なんとなく撮っていたものも、これからの制作ではもっと意味を持たせて、カメラで映すということを考えながら制作していきたいです。阿部先生や委員のメンバー、シネマモードの岩本さんなど、多くの方々に助けられて無事に終えることができて本当によかったです。ありがとうございました。(メディア・映像学科2年波多さん、聴き手担当)
実行委員メンバーの感想にもありますように、映画会の準備は初めてのことも多いので大変なこともありますが、濱口監督のお人柄、そして『寝ても覚めても』のおもしろさ(聴きたいところが次から次へと出てきました)とが相まって、終始楽しく運営が進められていたように思います。福山駅前シネマモードのみなさま、学内外でご協力いただきましたみなさま、本当にどうもありがとうございました!
上映会後は、地元の方々や学科学生・教職員40名(!)ほどで濱口監督を囲む懇親会が開かれただけでなく、翌日は2年生のゼミにも濱口監督にご登壇いただき、直々にご講評いただくという機会もありました。その様子については、メディア・映像学科ブログに載せていますので、そちらをご覧ください
最後になりましたが、濱口監督には準備の段階から翌日のゼミまで、多大なご協力と刺激的な時間をいただきました。厚く御礼申し上げます。どうもありがとうございました!!!次回作も楽しみにしております!!!
学長から一言:学生達はこの上映会の実施を通して素晴らしい体験をしました!関係者の皆々様に、学長からも、心から感謝!!!大学生でこんな体験、なかなかできないですよねッ!とりわけ、濱口監督には、お忙しい中を大学までおいでいただき学生の映像に講評をくださったりしたようで。。。刺激を受けた学生の今後の成長が、た・の・し・み!!!