人間文化学部

Faculty of Human Culture and Sciences

【#心理学科】オンデマンドの「交通心理学」アイディア発表会を実施!

【#心理学科】オンデマンドの「交通心理学」アイディア発表会を実施!

後期授業も終了してしばらく経ちますが、本日は後期にオンデマンド形式で行われた講義について、少しご紹介したいと思います。

福山大学心理学科には、身近な交通問題に心理学の視点から挑む、「交通心理学」の講義があります。交通行動の心理学的な認知モデルのお話からハザードの知覚や適性のお話、昨今のあおり運転や飲酒運転のお話まで、生活にかなり密着した本講義は、実生活にも役に立つ!と評判の講義です。この講義の最後に行われたオンデマンドアイディア発表会の様子について、講義担当兼学長室ブログメンバーの大杉がお伝えします。

毎年、講義の最後に、福大発・心理学的な交通安全対策・交通事故防止策についてのアイディア発表会を開催しておりますが(一昨年度の様子はこちら)、COVID-19の影響を受けまして、本年度はオンデマンドでの実施となりました。

本年度は31グループに分かれ、「新しく、有効な、斬新な、交通安全対策・交通事故防止策を考えよう!」というテーマで、グループ別に動画を作成してもらいました。コロナ禍で学生生活を送っている3年生、4年生にとって、動画の作成はお手のものです!

講義は学修支援システム Cerezo(セレッソ)上で展開されますが、発表会も同様に、セレッソ上にアップされた動画を各自が視聴する形式を取りました。グループごとに、現状の問題点からアイディアの詳細、アイディア実現時のメリットとコスト面などのデメリットをまとめ、それに対して受講者それぞれがピアレビューを行い、互いにアイディアやその発表スキルを評価し合いました。

数分ずつの動画とはいえ、31グループもあると見応え満点。一部の発表タイトルだけご紹介すると、次のようになっています。

 

ワクワクするようなタイトルが並んでいると思いませんか?驚くべきことに全グループのアイディアはほぼ重複0! 独自の視点で問題に切り込み、斬新なアイディアを提供してくれました。

内容(アイディア)賞1位に輝いたのは、「子ども免許証システム」を考案したグループ「マンドラゴンズ」。ICカードとカードリーダーを用いて、子どもが自ら楽しく学ぶことができるよう工夫したアイディアの発表でした。子どもの交通事故を減らしたい、子どもの危険感知能力を高めたいという、PACE福山支部子育てステーションで活躍するメンバーらしい素敵な提案でした。

発表(プレゼンスキル)賞1位に輝いたのは、「光る!動く!飛び出し坊や」を考案した「チームあお」。こちらも子どもの交通事故防止のためのアイディアでした。車の運転者にいかに子どもの存在に気付かせるか、注意を向けさせるかについて、昔ながらの「飛び出し坊や」を改良することで対応してみよう!という、面白い提案でした。

その他、効果のほどを心理学的手法でぜひとも検証してみたいと思わせたアイディアを考案したグループには「実験したいで賞」、独自の視点で面白いアイディアを考案したグループには「ユニークで賞」が贈られました。

実験したいで賞」には、交通事故の加害者となった場合にどのような道を辿るのかを、VR(Virtual Reality:仮想現実)の技術を用いて体感させるVRゲームを発案したグループ「きゅうり」や、危険なあおり運転を抑制するために、通報等の対応をした実績をステッカーとして表示してしまおう!という「あおり運転防止ステッカー」を考案した「チーム目的地周辺」、高齢者の事故防止のために車自体にゲーム感覚で実施できる認知機能検査を導入してしまおうというアイディアを提案した「チーム山本」等が選ばれました。

ユニークで賞」には、歩行者の信号無視防止のために、学習心理学に基づく正の弱化に着目し信号機から警告音がなる信号無視防止システムを考案したグループ「檸檬」や、思わずクスっと笑ってしまう、安全太郎の改良版を提案してくれた「Team:ワタリドリ熱唱!石澤くん」等が選ばれました。

どのグループも力作ぞろいで、子どもの交通問題、高齢者の交通問題、歩行者から自転車、バイクから車に至るまで、現状の問題点を的確にとらえて考案したアイディアばかりでした!

ここで、受講生からの発表会の感想をいくつかご紹介します。

  • どのグループもすごく良いアイディアで、見ていてとても面白かったですし、このアイディアが反映された世の中を見てみたいなと感じました。
  • 交通安全対策を架空でもいいから考えるというワークが面白く、近未来的なアイディアをグループメンバーと出し合う作業が楽しかったです。対面だったらもっと盛り上がるだろうなと思いつつ、遠隔でも楽しめたので、今後、交通心理学を受講する方にも楽しんでもらいたいなと思います。
  • 交通安全というテーマに対してグループで意見を出し合うことにより、さらに理解、学習が深まると共に、新しい発見や観点を得ることが出来たと感じました。
  • グループワークはスライド作成やプレゼン力だけでなく、役割を果たし上手く協力することなど非常に多くの学びや気づきがあったため、良かったです。
  • 交通安全を、「なんとなく」ではなく自分で考えること、理論に結び付けてインプットすることでより意識できると思いました。

最後に、「交通心理学」の講義全体への感想も一部ご紹介します。

  • 改めて交通について考えさせられる授業でした。自分自身が注意していても起こってしまうこと、自分自身が気をつけていても体調によって注意散漫になってしまうことなど様々なケースがあることを知りました。歩行者・自転車の立場や運転手の立場それぞれに立って交通安全について考えることができ、自分のための交通ルールからみんなのための交通ルールへと意識が変化したように感じます。
  • 岡山のみにしかないウインカー合図の道路標識や、速度超過を防ぐための凸凹状にした白線、車とバイクの目線・視界の違い、運転者の特性や心理的側面からの交通違反行為について等、様々な視点から見ることができ、毎回の講義が楽しかったです。今後は交通ルールに関して様々な取り組みやその取り組みの意図も考えてみようと思います。
  • 全体的に楽しく、そしてわかりやすく交通心理学を学ぶことができたのですごく満足しています。今は車の免許を持っていませんが、持っていなくとも、周りの人たちに対して学んだ知識を教えていきたいと思っています。
  • 今期の授業の中で1番タメになる授業でした。運転技術の勉強も必要ですが、心理学もより重要だと感じました。交通心理学に関する知識と、思考力や着眼点、安全に対する姿勢といった、これからの生活が豊かになる力の両方をしっかりと身に付けることができたし、他の受講者のそういった力も感じることができた授業だったと思います。
  • オンラインでの講義でしたが、先生の声のトーンや話し方で、実際に対面で講義を受けているような感覚になることができました。オンライン授業だと学生は一方的に受け手になることが多いですが、毎回の授業の小テストに質問欄が設けられ、次回の授業でその質問に対して先生から回答が示されるシステムのおかげで、分からないまま置いてけぼりにならないで最後まで受講することができたのが良かったです。
  • 他の受講者の感想や、個人ワークの共有がされていて、自分とは違った意見を知る機会があるのはとても意義があると感じました。オンラインであっても楽しみながら受講できたので、来年度オンラインでも対面でも満足度100%間違いなしです!
  • 講義で学習したことはすぐ明日から実践できるものも多く、今後の生活でも大きく役立てることができると感じました。普段、身近だからこそ、あまり意識していなかった危険性や安全に関する心理についてより深く理解できました。学んだことを活かし、日常生活でも、交通安全を意識して行動したいと考えます。

オンデマンド型で実施された本講義でしたが、それでも満足度の高い講義であったという感想が複数あり、講義担当としては嬉しい限りです。交通問題は、誰にとっても身近な問題であり、そして生涯関わり続ける問題です。1人1人が問題に向き合い、どうすべきか考え続けることが大事であること、社会全体で取り組む姿勢を忘れないことも合わせて、伝えられたのではないかと思います。

心理学科には、他にも魅力的な講義がたくさんあります(例えば、捜査心理学産業・組織心理学等)。高校生の皆さん、福山大学心理学科で、一緒に学んでみませんか?

 

 

学長から一言:「面白くてタメになる」というキャッチフレーズがぴったりの「交通心理学」の授業のようですね。最終回に繰り広げられた安全対策・事故防止のアイディアコンテストも大いに盛り上がったようです。コロナ禍を逆手にとったオンデマンド形式なら、何度でも気に入ったアイディアを見直すこともできたことでしょう。各賞の名前がまた洒落ているし、こんなアイディアが実現すれば、交通安全にきっと役立つことでしょう。

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