【海洋生物科学科】水族館で出張講義を実施!

【海洋生物科学科】水族館で出張講義を実施!

去る9月、海洋生物科学科泉講師が北海道の市立室蘭水族館および山形県の鶴岡市立加茂水族館において、出張講義を行いました。今回はそんな9月に行われた二つの水族館での教育活動を紹介します(投稿は学長室ブログメンバーの山岸)。

泉講師は全国各地の水族館を訪問しており、その数は140館以上に及びます。そして、交流を続けている水族館の数も20以上あり、各地の水族館と共同研究を進めています。なかでも沖縄美ら海水族館との共同研究で発表したチュラウミカワリギンチャクは、ニュースで話題になり、現在も沖縄美ら海水族館の深海コーナーの展示の目玉になっています。

1.“北海道最古の水族館”でオンデマンド授業の公開収録

市立室蘭水族館

市立室蘭水族館は、北海道胆振振興局の室蘭市にある、北海道で最も歴史のある水族館です。水族館棟を中心に、ペンギンやアザラシのプール、そして複数の遊具もあり、室蘭市民の憩いの場にもなっています。最近も飼育員さんの手によりビオトープが製作されるなど、小さな水族館ながら独自の展示が多数あります。

泉講師は室蘭工業大学の依頼に応じ、室蘭水族館で「地域に根差した室蘭水族館」を紹介する授業コンテンツを制作する収録を行いました。ここでは収録した展示物の一部を紹介します。

室蘭水族館名物、アブラボウズ。成長すると2m近くになる怪魚です。

飼育生物の紹介プレートには“飼育員による美味しさのレビュー”が書かれています。独特!

撮影する泉講師。水族館を楽しんでいるように見えるかもしれませんが、解説を考えながら真剣に収録しています。

現在、教材動画を鋭意制作中です。独自のYouTubeチャンネルまで持っている“YouTuber先生”の腕の見せ所、是非抜かりなく頑張ってください!

2.“世界一のクラゲ水族館”における、未来の生物学者への講義

鶴岡市立賀茂水族館

山形県の鶴岡市立加茂水族館は、クラゲの飼育数におけるギネス記録を持っているほど、クラゲの展示が盛んな水族館です。同時展示種数は驚愕の約60種(※)!クラゲを研究している泉講師は当館とも交流があり、館長とは10年近い交流があるそうです。
※刺胞動物のいわゆる“クラゲ”のほかに、有櫛動物の“クシクラゲ”も含む。

泉講師は、そんな鶴岡市立加茂水族館においてクラゲについての出張講義を行いました。講義の相手は、何と生物学オリンピックの国内大会の高校生たち!実は泉講師も、高校生の時に生物学オリンピック国際大会の日本代表団に選ばれていたそうです。大会の”後輩”たちにクラゲの世界を紹介すべく、一肌脱いだ泉講師の様子をご覧ください。

加茂水族館の一大名物、直径5 m、水量40トンの円形水槽。大量のミズクラゲが漂います。

紹介映像として撮影した、珠玉のクラゲたち。

パネルを使って講義する泉講師。巧みな話術で高校生を惹きつけます。

世界一のクラゲ展示の水族館で、クラゲへの情熱にあふれた“Dr.クラゲさん”の名にふさわしい名講義が展開されたことと思います。泉講師の”後輩”の高校生たちもさぞ、クラゲの世界に魅了されたことでしょう。

泉講師は「私の人生は水族館とともにあります。観客として訪問しているうちに、全国の水族館から様々なことを学びました。海洋生物学者になった今、そんな“先生”である水族館に恩を返すことこそ、ライフワークとなるでしょう。今後も呼ばれれば、津々浦々どこにだって馳せ参じる所存です!」と話していました。

 

 

学長から一言:各地の水族館行脚を続ける泉貴人講師が、大学の夏休みの期間中に今回は水族館での出前授業で活躍。日頃YouTuberとして鍛えた独特の話術も駆使して、海の生物の魅力を余す所なく伝えることができたでしょうか。まだまだ未知の事柄が多い世界なのでしょう。次々と新たな発見を目指して、これからも研鑽に努めて下さい。