【社会連携センター】研究成果発表会をハイブリッドで開催!

【社会連携センター】研究成果発表会をハイブリッドで開催!

福山大学社会連携センターは地域連携部、産学連携部、知財部、高大連携部よりなり、それぞれの事業を推進することによって社会貢献を行っていくことを目的としています。大学の使命は言うまでもなく教育と研究ですが、教育研究活動を通して得られる知識や技術あるいは教育上のノウハウを社会に還元していく目的のために本学における研究成果の発表会を毎年開催しています。9月16日(金)に今年の発表会を開催しましたので、その様子について、学長室ブログメンバーである社会連携センターの中村が報告します。

 

研究成果発表会は初回の2015年度から2019年度までの5回は対面形式で開催してきましたが、2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響により対面での開催は無理でした。2021年度の研究成果発表会は、新型コロナウイルス感染症が収まらない中で、初めてインターネットでのオンラインによる開催を実施しました。今回で7回目となる2022年度の研究成果発表会は、従来の対面形式とZoomやYouTube動画によるオンライン形式の両方をミックスしたハイブリッド形式で開催しました。

主催は福山大学社会連携センターで、共催は福山市、株式会社広島銀行、一般財団法人備後地域地場産業振興センター、ビジネス交流会:福山未来(福山バイオビジネス研究会、スマートビジネス研究会)です。また、広島県、備後圏域連携協議会、備後圏域の商工会議所及び商工会、公益財団法人ひろしま産業振興機構からも後援をいただきました。

今回の研究成果発表会をお知らせするポスターは、企画・文書課の吉田職員による力作です。ポスターのテーマは「知・地・人財の拠点をめざして」としました。

福山大学はブランディング戦略方針を2017年に策定しましたが、その方針に則った福山大学ブランド研究「瀬戸内の里山・里海学」 に関連する研究成果についての発表もたくさん行われました。

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研究成果発表会は、第一部で特別講演の2演題、第二部で研究成果発表の53題がプログラムに従って進行しました。

第一部の特別講演からご紹介します。特別講演会は、対面形式による講演と同時にLIVE配信を行いました。司会は社会連携センターの都祭弘幸センター長(建築学科教授)が務めました。

都祭センター長よる進行により、まずは大塚豊学長から講演者の紹介、2015年度に始まった研究成果発表会の経緯、地域活性化を目指す広島銀行様との包括協定、新型コロナウイルス感染症に対応した発表形式、ブランド研究テーマ「瀬戸内の里山・里海学」、福山大学の使命などについて挨拶がありました。

最初の講演者は、広島銀行と連携包括協定が締結されていることから、株式会社ひろぎんホールディングス経済産業調査グループのグループ長である河野晋様にご登壇いただき、「広島県経済と主要産業の動き」と題して講演を行っていただきました。

講演内容は、日本や広島県を取り巻く経済環境について、新型コロナウイルス感染症・ウクライナ危機・急激な円安に対する日本経済・広島県経済の下押し圧力と下支え要因、経営を取り巻く懸念材料、国際商品市況の高騰と世界の物価上昇、物価上昇の企業への影響、経済の下支え要因、世界経済の減速など多岐にわたるものであり、続いて広島県の経済や産業の動きについて、経済・産業の現状、景況感、輸出入、生産活動、設備投資、個人消費、住宅投資・公共投資について説明されました。講演のまとめ部分では、2022年度の我が国の経済は、輸出や生産が上向き、設備投資が底堅く推移する中で、個人消費も持ち直すことが期待されると述べられました。

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次の講演者は、備後圏域経済・文化研究センター長の青木美保教授(人間文化学科)であり、「備後圏域経済・文化研究センターの現在と未来」と題する講演でした。

講演内容は、備後圏域経済・文化研究センターでの研究状況に関連させながら、地域研究の意義と可能性、古代の生活の痕跡を辿ることから見えて来る備後圏域の経済・文化、近現代の備後地方の産業、井伏鱒二の郷土観と「穴の海」、古代備後圏域の生活の起源、6世紀終盤から7世紀初頭の東アジア、備後の誕生と大和朝廷の国家形成、備後圏域経済・文化の1500年、「物」から見る備後圏域経済・文化の起源、古代社会における地方産業と鉄、西日本の古代製鉄遺蹟の発掘、備後古代製鉄遺跡の分布、備南地域の製鉄遺蹟の発掘、現代と古代の福山市産業分布(SDGsな社会)など広範な事柄について手際よく説明するものでした。

これら2つの講演に対して、フロアから質問があり活発な質疑討論が行われました。

 

 

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次に、第二部の分野別発表の様子を説明します。

今回のハイブリッド研究成果発表会では、5学部14学科及び4研究センター等から計53題の発表がありました。発表会場は分野別に5会場とし、一題当たりの発表時間は発表8分で、質疑応答5分の計13分としました。各分野別での発表形式は、発表者が口頭発表、Zoomによるリアルタイム発表、事前収録したYouTube動画による発表の何れかを選択して発表するというものでした。発表の様子は、リアルタイムでYouTubeにより配信しました。

分野別の5会場では、それぞれ参加者から発表内容に対して様々な質問があり、発表者は質問にいちいち丁寧に回答するなど活発な討議が展開しました。

なお、2016年度から現在までの研究成果発表集と研究者情報一覧を福山大学のホームページに掲載していますので、どうぞご覧になってください。

今回のハイブリッドによる2022年度研究成果発表会は、手さぐり的な初めての試みでした。予期せぬ事態も多々ありましたが、大きなトラブルもなく無事に終えることができました。次回の研究成果発表会も今回同様のハイブリッド開催となれば、この経験を活かしたいと考えています。

これからも社会連携センターは、他大学や自治体、教育委員会、企業、地域、住民、学校・学生等との連携によりシーズとニーズのマッチングをさらに深化させ、大学の内部リソースの社会還元を推進していきますので、今後とも皆様のより一層のご協力とご支援を、よろしくお願いいたします。

—–過去ログ——————————————————————–

第1回 2015年度 福山大学 研究成果発表会開催!!(2015/08/12)
第2回(プレリリース) 産学連携の接点はここにあり!! -「2016年度福山大学研究成果発表会」開催-(2016/06/01)
第2回 備後圏域の皆さまに本学の研究成果をお伝えしました!(2016/07/08)
第3回 備後ブランドの萌芽を探そう「2017年度福山大学研究成果発表会」を開催(2017/07/05)
第4回 2018年度 福山大学 研究成果発表会を開催!(2018.07.19)
第5回 明日への希望と未来創造人を育む教育・研究(2019.07.11)
第6回 研究成果発表会をハイブリッドで開催!(2021.09.24)

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学長から一言:ここ数年、コロナ禍のあおりを受け、従来の対面式の研究成果発表会の在り方に変更を加えざるを得ない状況が続いています。しかしながら、困難にめげることなく、社会連携センターの頑張りにより、今年も本学の研究実績の多くを学内外に向けて発表する機会が持てました。学外の関係機関・団体や企業の方々に本学の研究実績を知って頂くという効果とともに、普段は同じキャンパスに居てもなかなか知ることがない他学部・学科の同僚の研究活動に触れ、教えられたり、驚いたりの有意義な機会となりました。