【生物工学科】ネズミ年ですね!!

【生物工学科】ネズミ年ですね!!

ネズミ年ですね。ネズミの研究を行い、学科長もネズミ年ということで黙っちゃおけないのが私たち生物工学科です。辰年の佐藤が、最近撮ったアカネズミの写真を少しだけ紹介します。

アカネズミは、日本固有種で北海道、本州、四国、九州の野山に生息する野ネズミです。比較的標高の低い場所で生きているので、里山を代表するネズミとも言えます。しかし、家の中に入ってくるようなドブネズミやハツカネズミのような家ネズミとは異なり、森を生きる場所として選んだネズミです。森を代表するネズミですので、森林生態系を解明するのにとっても重要視されています。

エントリーナンバー1番は、倉敷島のアカネズミです。瀬戸内海の島々と本州、四国のアカネズミが遺伝的にどのように違うのかを調べています。昨年の6月に捕獲しました。生物学的な記録をした後、捕獲地点に放ちました。逃げ回るネズミをカメラを持って追いかけ、葉っぱまみれになりながら、やっとの思いで撮った写真です。

エントリーナンバー2番は、因島のアカネズミです。因島の森では、アカネズミが何を食べているのかを糞の中のDNA情報を使って分析しています。こちらも同様にアカネズミをリリースした後に、卒業研究を行っている学生が追いかけた末に撮った一枚です。ネズミの写真を正面から撮るのは難しいんですよねぇ。

エントリーナンバー3番は、福山大学キャンパス内のアカネズミです。リリースする瞬間の写真です。恐る恐るトラップから顔を出し、この後、すごい勢いで森に帰っていきました。このキャンパスには、私たちよりもずっと前からアカネズミがひっそりと生きています。そんなネズミにも思いをはせてみませんか?ちゃんと飯食えているかなぁ?

エントリーナンバー4番は、富士山のアカネズミです。富士山の5合目まである大きな道路(富士スバルライン)がネズミの分布にどのように影響するのかを分析しています。ちなみに、日本の国土の3分の2は森林です。その森を代表するネズミなのですから、きっと今後、日本の森の在り方や私たちの生活の在り方についてたくさんのことを教えてくれるでしょう。

エントリーナンバー5番、最後のネズミも富士山のアカネズミですが、一体どこにいるでしょう?わかりますか?ネズミは捕食者から逃れるために、目立たない色をしています。こんな色をしているからこそ、自然で生き残ったのだと思います。とすると、そんな色を作り出す遺伝子も選ばれてきたのかもしれません。ネズミのDNAの中には面白そうなテーマがぎっしりと詰まっています。

私たちの知らない世界でひっそりと、でも大きな役割を持ちながら生きているアカネズミ。実際にフィールドで生きる姿に出会えると感動します。今年はネズミ年。さらに研究が進みますように。

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学長から一言:学長室から1月1日に投稿した「ネズミ年ですね!」とはうってかわって、さすが生物工学科からは、学術的な「ネズミ年ですね!!」が出てきましたよ!!!でも、こちらのネズミさんもかわい~い!