【スマートシステム学科】2019年度「ETロボコン中四国大会」の報告!

【スマートシステム学科】2019年度「ETロボコン中四国大会」の報告!

将来的に世界をリードするエンジニアの育成と技術教育の場である組み込みソフトウェア技術教育をテーマにしたロボットコンテストである「ETロボコン」。今年は、9月15日(日)にJR福山駅前の学校法人福山大学宮地茂記念館において、「ETロボコン2019中四国地区大会」が開催されました。このETロボコン中四国大会には、毎年、工学部スマートシステム学科(フェイスブックはこちら)を中心とした学生チームが出場しています。昨年度の様子は、こちらのブログでも紹介しています。今回は、ロボット走行競技と設計モデル審査で入門者向きの内容であるデベロッパ部門プライマリクラスに、スマートシステム学科1年生の行平さんと情報工学科1年生の田邉さんのチームSANZO-D、ロボットを使った企画を発表するガレッジニア部門に、スマートシステム学科1年生有志のチームSANZO-Gが参加しました。この様子について、スマートシステム学科の伍賀が報告します。

宮地茂記念館前の立て看板

今年度のETロボコン2019中四国大会では、中四国地方の大学、高専、専門学校、企業から19チームがエントリーし、全国大会であるチャンピオンシップ大会への出場を賭けて競技を行います。デベロッパ部門では、コースに描かれた黒線に沿うライントレースで、途中シーソーやゲート潜りなどの障害物を乗り越えながらタイムを競います。右側コース、左側コースで2チームが同時にスタートし、左右のコースを入れ替えて2度の競技を行います。今年の中四国大会に出場しているチームは、いずれも理工系やものづくりで有名な組織ばかりでした。果たして、この激戦区を勝ち抜けるでしょうか・・・・。

ロボットのスタートを慎重に行う行平さん

右コースのロボットのゲート潜りを見守る行平さんと田邉さん

今年の福山大学SANZO-Dの相手チームは、香川県丸亀市から出場のPCSEITさんです。格闘技やラグビーのように直接的なぶつかり合いはありませんが、やはり隣で同時にスタートなので「先にゴールしたい!」と思ってしまいます。今年のSANZO-Dチームは1年生だけのメンバーで、彼らにとっては何もかもが初めての経験ですが、なんとか健闘して欲しい!これまでのSANZO-Dチームはスタートで手間取ってタイムが縮まないことが多かったのですが、今年はすんなりスタートし、コースの急カーブや障害物のシーソーもなんとかクリアしていきます。そして、コースのゴールに到達し完走!

左コースのタイム、34秒3!

タイムは34秒と相手チームより5秒早くゴールしています!ここで気を緩めてはいけない、次は左右のコースを換えてもう一度競技します。次の競技までの1時間ほど、ロボットの調整を行いながら待機です。左コースの障害物はゲート潜りですが、ここでもロボットは機体を後ろ倒しにして低くなりゲートを見事に通過しました。

右コースのタイム、32秒7!

さて、タイムは32.7秒ですが、これに途中の障害物をクリアーしたボーナスタイムが加算されます。結果は、18.7秒と右コースでも相手チームより良いタイムを残すことができたようです。デベロッパー部門は、競技だけでなく今回のロボットのプログラミングをどのようなコンセプトで製作したかのモデル審査も含みます。競技ではできるだけのことは行いましたので、あとはモデル審査と総合成績の発表を予選突破を祈りながら待ちます。

さて、今回のETロボコン中四国大会は、昨年に続いて「ガレッジニア部門」にも出場しました。これは、コース走行をしてタイムを競うという制約は無く、テーマは自由、作って動かす、「新しい」「わくわくする」ものを作り発表する場です。以前のブログで、【スマートシステム学科】初年次教育教養ゼミでドローン飛行! を紹介しました。今回は、1年生有志でこれを改良し、災害救助用の空中と地上のレスキューロボットとしてまとめ発表しました。これは、昨今の風水害、土砂災害に対して、工学的に役立つものが提案できないか、という思いが込められています。

次はガレッジニア部門が始まります

今回、会場で発表してくれたのはスマートシステム学科1年生の行平さんで、デベロッパ部門に続いての登場です。私もサポート役として少しだけステージに立ちました。今回、会場に持っていったものは、土砂災害発生時に空中の飛行ロボット(ドローン)から地形などの広域情報を収集し、ドローンによって運搬された地上ロボットで、気温や湿度やガスなどの局所的情報を収集し、避難などに役立てようというものです。しかしながら、会場内でドローンを飛行させるのは危険なので、黒子の私がドローンを手で持ち、ドローンのカメラからの映像で行平君が無線操縦で地上ロボットを動かします。また、会場には土砂災害を模した山のジオラマを持ち込みました!

ドローン(手持ち)と地上ロボット

途中、地上ロボットの無線操縦が上手くいかなくなって四苦八苦!かなり冷や汗をかきましたが、何とか土砂災害のジオラマを一周し、帰還することができました。また、行平さんはロボットを操縦しながら発表者として開発テーマや機器の詳細なども紹介し、かなり大変だったようですが、どうにか無事にプレゼンテーションが終わりました。会場の審査員の方からも「災害救助のコンセプトは良い。機器開発はまだまだなのでこれから頑張って。」等の温かいアドバイスをいただきました。

ドローンで撮影した画像をもとに地上ロボットを操縦します

ETロボコン中四国大会は、工学部の学科横断授業である「みらい工学プロジェクト」の学修テーマにも設定されており、また福山大学は中四国地域の開催協力校として精力的に取り組んでいます。組み込みシステムはものづくりの非常に大切なシステムの一つである学生の皆さんのモデルベース開発やプログラミング学修の契機になっています。これからも、ETロボコンに参加できるように頑張っていきたいですね!

ところで、中四国大会の結果は??

今回の中四国予選のデベロッパ部門では、島根県出雲市のCookie’sと香川県丸亀市のPCSEITが、全国大会の切符を手にしました。福山大学SANZO-Dは、競技ではPCSEITを上回るタイム記録だったのですが、モデル審査で得点を落とし惜しくも全国大会出場を逃しました。しかしながら、タイム記録は出場全チーム中2位で昨年の3位からランクアップしました。いつ全国大会に行ってもおかしくない位置につけています。

そして、ガレッジア部門は・・・・?

全国大会への切符を手にしました!

11月20日(水)から神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催されるチャンピオンシップ大会に向けて頑張ります。このブログでも経過を報告予定ですので、皆様、応援をよろしくお願いします!

 

学長から一言:コース走行をしてタイムを競うという制約は無く、テーマは自由、作って動かす、「新しい」「わくわくする」ものを作り発表するガレッジア部門での、全国大会出場権の獲得、おめでとう!スマートシステム学科の1年生が半年余りでしっかり成長した、ということですねッ!!!全国大会も頑張って!