【心理学科】福山西警察署長から感謝状授与!―春から警察官に―

【心理学科】福山西警察署長から感謝状授与!―春から警察官に―

犯罪心理学研究室の学生に、福山西警察署長から感謝状が授与されました。また、同学生の活躍が中国新聞の朝刊(3月11日(木))に取り上げられました。犯罪心理学研究室の平伸二教授が学生の活躍を報告します(投稿:福留)。

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犯罪心理学研究室の平です。

3月3日(水)に犯罪心理学研究室4年生の増原直枝さん(岡山県立新見高等学校卒業)が、福山西警察署長から感謝状をいただきました。これは、2年間の福山西警察署協議会委員としての貢献に対する表彰であり、3月11日(木)には中国新聞の朝刊にも写真付きで活躍が紹介されました。また、増原さんは中学生の頃から夢見ていた警察官に今春採用となります。受賞の経緯と今後の抱負について紹介します。

警察署協議会は、警察署長が警察署の仕事の進め方について住民などの考えが反映されるように、その意見を伺うために設けられた機関です。各警察署で定員が決まっていて、委員はその地域で社会的に高く評価された人が選ばれます。犯罪心理学研究室では、平成21年に中島永美子さん(現在、株式会社マイナビ本社勤務)が、広島県で初めて大学生としての委員に任命されて以来、ゼミ3年生が2年任期で継続して務めてきました。

増原さんは、令和元年度から2年間にわたり警察署協議会委員を務め、年に3回開催される会議に参加して犯罪心理学研究室で学んだ知見に基づき、安全に関する意見要望を積極的に行いました。また、他の委員からの「フィッシング詐欺に遭ったらどのように相談したらいいか」「無灯火の自転車にどう注意すればいいのか」などの質問に接して、自分の周りにもなかなか警察に相談できない人がいる実情を伝え、「警察のことをもっと身近に感じられれば、相談も増えて犯罪も未然に防げる」と意見を述べたそうです。このような2年間の功労から、中田勇福山西警察署長から感謝状を受け取りました(写真1)。

 

写真1: 増原さんが受け取った福山西警察署長からの感謝状 

 

増原さんは、中学生時代に見た映画「DOG×POLICE 純白の絆」で、警察犬とともに事件解決に当たる警察官に憧れ、犯罪心理学研究室がある本学の心理学科へ進学してきました。卒業研究では、世界的に有名なTobiiの視線測定装置を使い(写真2)、「質問に対して虚偽と真実の回答をする際の視線停留時間の比較」をまとめました。実験及び測定ソフトはすべて英語バージョンでしたが、努力して実験及び解析を行って卒業論文をまとめました。また、増原さんは本学の語学研修プログラムを利用して,協定校であるカリフォルニア大学リバーサイド校でホームステイもしており,その時の経験が活かされたのかもしれません。

 

写真2:Tobii Pro TX300を用いた実験風景

 

また、増原さんは、少年サポートルームふくやまでの非行少年等の学習支援の功労による広島県知事賞受賞やサイバー犯罪ボランティアの活動写真が広島県の防犯リーフレットに採用されるなどの活躍もしています。

このように4年間の充実した日々を過ごし、今春には岡山県の警察官として採用が決まり、中学生からの夢であった職務に就きます。これまでの経験を活かして、住民に親しまれる警察官として頑張ってほしいと期待しています。また、今春はともに学んだ犯罪心理学研究室と捜査心理学研究室の3名が警察官に採用されます。お互いに切磋琢磨して、みんなが安心して暮らせる町づくりに励んでもらいたいと思います。

これで犯罪心理学研究室から警察官となったのは10名、少年補導職員が1名、科学捜査研究所研究員が3名となりました。先輩達は「捜査心理学」や「心理学とキャリア」の授業などでゲストスピーカーとして来てくれています。増原さんもこれから警察官として多くの経験を積み、将来、後輩達の前で体験談を披露してくれるものと楽しみにしています。

  • 増原さんのコメント

今回、感謝状をいただいたことを大変嬉しく思っています。私は、この委員会で自分の感じたことや意見はなるべく自分なりに伝えてきました。ですが、やはり私より長く委員をやられている方の意見にははっとさせられることが多く、本当に私自身も勉強になることばかりで良い経験になりました。これからは警察官として、地域に寄り添った対応ができるよう努めていきたいと考えています。

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長年の夢を叶えたとのこと、本当におめでとうございます。4年間の学びの深さが伝わってきました。今後の更なる活躍を期待しています。今年度も、本ブログでは犯罪心理学研究室(平伸二教授)や捜査心理学研究室(大杉朱美講師)の学生たちの活躍を数多く報告してきました。「犯罪心理学」や「捜査心理学」に興味のある方は、是非、福山大学の心理学科で学んでみませんか?

 

学長から一言:増原さん、大学での学びや経験が将来にしっかり結びついていて、学長としてもとてもうれしいです。。。今度は社会で十分経験を積んで素晴らしい警察官になって、母校で学生達に体験を語って語ってくださいねッ!途切れる事なく、後継者も育てていきましょう!