【心理学科】草戸千軒お化け屋敷2025の開催報告!
心理学科の大杉です。広島県立歴史博物館(ふくやま草戸千軒ミュージアム)と協働で企画運営している「草戸千軒お化け屋敷」。今年も8月に開催され、大好評のうちに閉幕しました。10月をもって、反省会やデータ分析等も無事完了しましたので、学生たちの熱い夏の記録をここにご報告いたします(長文です)。
草戸千軒お化け屋敷は今年で5回目(過去の開催報告は、以下の通り: 2024年、2023年、2022年、2021年)。今年は8月2日、9日、16日、23日の4日間の開催でした。
心理学科の1年生から4年生まで、総勢54名が参加した今年のお化け屋敷。特に1年生や2年生の参加が多く、昨年度からメンバーを大きく変えて挑んだ今年度でした。昨年度までの良いところをより良くするためにどうしていくか、今年度からの新たな視点や工夫をどう入れ込んでいくか、4月から議論に議論を重ねた学生スタッフたち。時にぶつかりながらも、全力で挑んだ5か月間は、かけがえのない経験となったようです。
今年も多くの来場者の皆さんからご好評いただき、悲鳴と涙、笑いと絶叫の溢れるお化け屋敷となりましたので、その様子をぜひご覧ください(来年度以降のネタバレにならない範囲でのご報告となりますことをご了承ください)。
お化け屋敷は、誘導係からスタート。集合場所から説明会場、そこからお化け屋敷やフォトブース等、合間合間に来場者の皆さんをご案内し、スムーズにお化け屋敷を体験していただくための役割を担いました。会場は1階と2階にまたがりますので、他のどの役割のスタッフよりも館内を動き回りました。
<誘導の様子。合間の雑談もお手のもの。>
説明会場に入っていただいた後は、ご挨拶の後にお化け屋敷の注意事項や事前説明に入ります。今年は来場者の皆さんに「ごちそうカード」を作っていただき、お堂に納めてもらうというミッションがありました。事前にどう説明するか、どんなカードにするか、スタッフ間で大いに話し合った企画でしたが、参加者それぞれの素敵な「ごちそうカード」が完成し、担当スタッフもお喜びでした。
お化け屋敷の順番待ちの時間を楽しく過ごしてもらおうと、お化けシューターの台紙を作成したり、プレゼントとしてオリジナルクリアファイルを作成する工夫も。

<事前説明の様子。アンケートの実施やごちそうカードの作成もしています。>
心理学実験ももちろん同時に行っています。研究報告はまた別の機会にさせていただく予定ですが、お化け屋敷体験中の心拍がどんなものと関連するのかをしっかり検討しています。なぜお化け屋敷が怖いのか、なぜ心拍が上がるのか、怖いとわかっているのになぜお化け屋敷に入るのか。そんな素朴な疑問の解決に向けて、主に捜査心理学研究室の学生たちが研究に取り組んでいます。
<実験について説明している様子。右下は、今年作成したスタッフ用のサコッシュ。>
草戸千軒お化け屋敷の魅力は、なんといっても「歴史」と「心理学」のコラボ企画であること。「歴史」にも「心理学」にも触れながら、夜の博物館での貴重な体験ができることにあります。来場者の皆さんには、お化け屋敷に入場する前に歴史クイズに挑戦していただきました。小学生には少し縁遠い学問かもしれませんが、少しでも「歴史」と「心理学」が好きになってもらえたら。そんな気持ちを込めて企画しています。
<歴史クイズの様子。学芸員の皆さんと何度も相談しながら作成したクイズです。>
お化け屋敷の中身については、来年度以降のためにも詳細は明かせませんが、参加した保護者の皆さんからも「思ったよりずっと怖かった!」と評価していただいたお化けたち。あまりに泣いたり叫んだりしている小学生に対しては、少し優しくなったり出方を変えてあげたりと手加減もできるお化けでした。ここでは、オフショットを中心に載せておきます。
<お化け役のスタッフ。体験後には、事前に作成したごちそうカードもプレゼント。>
お化け屋敷体験の後は、「草戸千軒町がどんなところだったのか」という歴史の説明や「なぜ草戸千軒お化け屋敷が怖かったのか」に関する心理学の説明を行いました。怖いだけじゃない、学びのあるお化け屋敷として、事後説明班が練りに練って準備した解説です。防犯教育の一環としても実施している本企画の肝を、きちんと説明させていただきました。
<歴史や心理学の話をする学生スタッフや学芸員さんの様子。オリジナル缶バッチもプレゼントとして渡しました。>
最後に、フォトブースにて記念撮影。今年は「感謝状」として、参加していただいたみなさんに対する感謝の気持ちと歴史や心理学の説明が書かれた台紙に写真を入れてお渡しすることができました。皆さん笑顔で撮影にご参加くださり、写真を撮る学生たちも終始笑顔で対応させていただきました。

<フォトブース。感謝状としてお送りした台紙は大好評でした。>
その後、アンケート調査も実施しました。イベント企画上、そして心理学の実験上、とても大切ですので、スタッフ総出でフォローに入りました。お帰りの際には今年初の試みとして作成したオリジナルスタンプを来場記念に押していただき、笑顔でお見送りです。
<事後のアンケート調査と来場記念スタンプを押している様子。>
今年度もたくさんメディア取材を受けましたので、その様子も少しだけ載せておきます。リポーターさんに大いに怖がっていただき、お化け冥利に尽きる取材対応となりました。
<取材を受けている様子>
最後に、参加した学生からの感想を一部ご紹介するとともに、集合写真を載せておきます。
- たくさんの方々の叫び声が聞けたこと、すごく楽しみにしながら来てくださった方々と交流できたことが、すごく楽しかったです。
- 小学生と関わる機会があまりなかったけれど、このイベントを通して関わることができたし、練習や本番を通して様々な経験ができ、人前で緊張しにくくなった気がします。
- 心理学科での親睦を深めることが出来ました。また今年は上の立場についたことで、誰かに指示したり、説明したりすることを通じて自分の自信にも繋がりました。
- 自分の役目を全うすることで、イベントの運営に関わっているという実感を得ることができました。どのようにしたら怖くなるか、何が怖いか、防犯とはなんなのか等を自分でしっかり考える機会となりました。
- 博物館との協力ということで、博物館についてもよく知ることができたし、人との交流も盛んに行えたことがすごくよかったと思っています。
- 本当に貴重な経験でした。時間は使いますが、それ以上のメリットがたくさんあったと思います。
- 博物館の皆さんが最初の準備段階からずっと大学まで足を運んでくださり、たくさんのご指導、ご協力をいただきました。博物館の職員さんの協力がなければ成り立たないお化け屋敷でした。歴史についても知ることができ、とても楽しかったです。
<全4日間の集合写真>
博物館の皆さんと、参加者の皆さんとともに、熱い夏を過ごした心理学科の学生たち+教職員。今年も良い夏になりました。博物館の皆さん、参加者の皆さん、本当にありがとうございました!
もちろん来年も、素敵なお化け屋敷が開催できるよう、心理学科一同頑張っていきたいと思います!来年はどんなお化け屋敷になるでしょうか。皆さんぜひご期待ください!
学長から一言:心理学科と県立歴史博物館が提携して行われ、今年で5年目とすっかり恒例の「草戸千軒お化け屋敷」は新企画も採り入れて、一段をパワーアップしたようです。8月~10月の博物館での開催に向けて、4月から企画・準備に取り組んだ長丁場の催しを参加者全員の協力で成し遂げました。お疲れさまでした。歴史のほか捜査心理学の研究とも結び付けて内容を深めたことが素晴らしい! これからも次々と新しいアイデアを生み出し、心理学科の伝統を作り上げて行ってください。




