学部・学科・大学院

薬学科

木平 孝高(きひら よしたか)

職 名 准教授
学 位 博士(薬学)
専門分野 生化学、薬理学
担当科目 臨床推論演習、事前学習、病院・薬局実務実習など
メッセージ 生体の組織における酸素濃度は、環境や病態によって大きく変化しています。病気によって生じる酸素濃度変化が、病態の改善や増悪にどのような役割を果たすのか、特に肥満・糖尿病、急性腎障害に焦点を当てて研究しています。

 研究者情報 

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もっといい治療法はないの?この治療はどのくらい効くの?

医療の現場では、さまざまな疑問が発生しています。もっといい薬物治療はないの?この薬物治療はどのくらい効果があるの?など、薬学部5年生は病院・薬局実習で多くの疑問を感じます。そこで、世界の臨床論文を集めてまとめ、疑問を解決する調査研究を行っています。例えば、ある抗がん剤の副作用を予防するとき、この予防薬はどの程度効果があるの?、何人に一人が予防できるの?、他の薬と比べて違いがあるの?、など臨床で感じた疑問を解決していきます。

医療現場の疑問を研究しています

点滴はいつまで安定?

食べることができない患者さんでは、「高カロリー輸液」といって1日に必要な糖分、アミノ酸、脂質、ビタミンなどが混合されている点滴を使用します。その中には、お薬を混ぜることが多いのですが、混ぜたお薬はいつまで安定なのかよくわかっていません。そこで、薬局と協力してお薬の安定性を調べています。お薬の安定性がわかれば、薬剤師さんが何日分の点滴を作ることができるのか、患者さんのお宅に何日分の点滴を届けることができるのかわかります。

さて、この点滴の中にあるお薬はいつまで大丈夫?

糖尿病では脂肪が低酸素になる

肥満は、糖尿病、動脈硬化、高血圧等、多くの病気の要因となります。肥満糖尿病の発症には、脂肪が肥大化することにより機能異常を来すことが関係しています。最近の研究で、肥満により肥大化した脂肪が低酸素状態となっていることが明らかとなってきました。当研究室では、肥満に伴う脂肪の低酸素化が、脂肪の機能変化にどのように影響するかを研究しています。

脂肪細胞が肥大化した様子を示しています