【☆学長短信☆】No.138 コロナにも負けず、少子化にも負けず。

 あけましておめでとうございます。令和3年、2021年になりました。新年早々ですが、これから急速に18歳人口が減少します。コロナに負けないだけでなく、18歳人口の減少にも負けないように、大学の魅力を増し、それを上手にアピールして、しっかり踏ん張る必要があります。

 昨年の12月21日、「未来創造館」が無事故・無災害で竣工しました。素晴らしい建物です。4月からいよいよここを使っての教育・研究が始まります。前回の学長短信で松浦学長顧問から全学共用部分について詳細な説明がありましたが、今回は、薬学部の部分です。

 

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No.2 薬学部研究室について

 

 薬学部の講義、学生実習、研究を行うための10号館、11号館は昭和57年(1982年)に、12号館と13号館は昭和59年(1984年)に竣工した施設であり、いずれも30年以上が経過しており、これらを解体し未来創造館の4階から10階に移転します。

 薬学部研究区域もNo.1で述べたコンセプト「Crossing」に沿って計画されたことはもちろんですが、研究エリア独自の「福山大学モデル」と呼べる次の三つのデザインコンセプトに基づいて建築されました。

① 伝統的な壁で閉ざされた研究室から開かれた研究室へ(no wall, open laboratory)

② 研究室・教員ごとに備えていた各種測定機器や試薬等を共同利用するための共同利用管理スペースの整備(Lab support area)

③ 作業環境・安全性の確保(enhance safety)

  4~10 階は基本的に同じ構造にしていますので、一例を下図に示します。

おおよその機能は次の通りです。

① オープンラボ:従来の研究室の垣根を越えたオープンラボ。複数のラボが1フロアを共有することでコミュニケーションの機会や新たな発想が生まれ、専門領域をCROSSした共同研究へと進展することが期待されます。共同研究はさらに学内へ、日本国内へ、海外へと広がっていくものと確信しています。

② ラボサポートエリア:フロア共同の試薬保管庫や遺伝子組換え実験室、機器分析室など、各ラボの特徴ある実験をサポートするエリアです。どの研究室からもアクセス可能となります。

③ S(Student)-ロビー:ランチタイムやコーヒーブレイクなど、学生のコミュニケーションの場として毎日利用されるエリアです。

④ C(Communication)-ロビー:学生同士のディスカッションやミーティング、時にはふらっと立ち寄った教員も交えディスカッションができるような、オープンスペースです。

⑤ T(Teaching Staff)-ロビー:教員同士の交流の場として、教育研究改革の本拠となる空間です。

⑥ ゼミ室:研究データの整理や研究室ゼミを行うために、作業環境および安全性を重視し、実験室とは独立した空間を設けました。もちろん薬剤師国家試験に向けての自己学習の場でもあります。

 

筆者は30数年前17号館(生物工学科棟)建設に携わった際、隣の研究実験室との間の壁にドアーをつけ、研究実験室ドアーには透明な窓をつけ、オープンラボの先駆け的な試みをしました。その後、本学では工学部でオープンラボが造られ、今回少なからぬ反対意見もありましたが、未来創造館で「福山大学モデル」のオープンラボ、ラボサポ-トエリアが実現したことは、非常に喜ばしいことです。

このような想いを発展充実させ、胸を張って「福山大学モデル」といえる教育・研究施設にしていただき、そこから立派な薬剤師が育ち、さらに国際的な研究成果が発信されることを心から願っています。

 

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特に薬学部の教員の皆さん、松浦学長顧問のこの熱い思いを決して忘れることなく、未来創造館の活用をお願いします。

 

なお未来創造館の建物の内外観については、下記をご覧ください。

https://www.fukuyama-u.ac.jp/news/43343/

 

さて、もう一つ、年の初めにお話ししたいことがあります。

全学を挙げての研究プロジェクト「瀬戸内の里山・里海学」を土台にして2017年度に文部科学省に採択された私立大学研究ブランディング事業「瀬戸内海 しまなみ沿岸生態系に眠る多面的機能の解明と産業支援・教育」が、今年の4月から5年目(最終年度)に入ります。5年間の予定の補助金がいささか意味不明の理由により、すべての採択校において昨年度で終わりましたが、本学では法人の支援により、予定通り研究が続いています。この事業は、テッポウギスの養殖を筆頭に、すでに様々な成果を生み出しており、マスコミ等にも取り上げられて大学の知名度アップにも大いに貢献しています。研究に参加する学生達の成長も大きな喜びです。最終年度に向け、しっかり成果を残しましょう。備後圏域経済・文化研究センターも昨年度設立され、備後圏域の経済の強み、文化の魅力をさらに強めるべく、来年度から本格的に研究を進めます。また「瀬戸内海 しまなみ沿岸生態系に眠る多面的機能の解明と産業支援・教育」は最終年度を迎えますが、「瀬戸内の里山・里海学」のさらなる展開を、外部資金獲得方法も含めてしっかり構想しましょう。

 

 元旦を迎え、各教職員は、改めて自分の成すべきことを自覚し、少子化の波に流されることなく、未来の創造に向け、周囲の人とCROSSingしながら、強い意志と責任感を持って前へ進みましょう。よろしくお願いします。

 

 

学生による多彩なすばらしい活躍の報告です。

(1)学友会サッカー部が、【第43回(2020年度)中国大学サッカーリーグ1部】で6年ぶり7回目の優勝です。おめでとうございます。その結果【#atarimaeni CUP サッカーができる当たり前に、ありがとう!】(2020年度限定の全国大会)に出場することになりました。1月6日から、試合は始まります。

さらに【Iリーグ中国2020】で11年ぶり2回目の優勝です。おめでとうございます。その結果、【アットホームカップ2020 第18回インディペンデンスリーグ 全日本大学サッカーフェスティバル】に出場しました。

https://www.fukuyama-u.ac.jp/blog/42974/

 

(2)福山大学学友会YRCボランティア部が、福山市より2020年度善行市民賞の団体賞を受賞しました。おめでとうございます。詳細は、学長室ブログで。

 

https://www.fukuyama-u.ac.jp/blog/43283/

 

(3)第22回IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)広島支部学生シンポジウムにおいて、情報工学科3年の山上誠人君がHISS優秀プレゼンテーション賞を受賞しました。また、4年の正畑智徳君がHISS優秀研究賞を受賞しました。おめでとうございます。

また、上記シンポジウムで、工学部の3・4年生及び工学研究科の大学院生が実行委員として活躍し、功労賞を受賞しました。おめでとうございます。

詳細は学長室ブログで。

https://www.fukuyama-u.ac.jp/blog/42510/

https://www.fukuyama-u.ac.jp/blog/43005/

 

(4)広島県ダンス連盟プレゼンツ合同配信イベント HYPeSに、ダンス部(ストリートダンス)が出場し、ショーケース部門 チーム名(CAIナンバー)が優勝しましたが、チームメンバーとして人間文化学部メディア・映像学科4年生 大山 廉君、人間文化学部心理学科1年生 赤星 智也君が参加していました(このチームは福山大学、福山平成大学、尾道市立大学、近畿大学、社会人の合同チーム)。おめでとうございます。このイベントには全国大会もあるそうですから、楽しみにしていましょう。

詳細は学長室ブログで。

https://www.fukuyama-u.ac.jp/blog/43213/

 

(5)経済学部経済学科、藤本倫史ゼミの4年生の小西明里さん、佐藤天奈さんを中心とするグループが、インターカレッジコンペティション2020で、関西の諸大学を押さえて最優秀賞・スポーツ庁長官賞を授賞。詳細はいずれ学長室ブログに載せますが、この賞については、こちらで。

インターカレッジ・コンペティション2020 福山大学が優勝 最優秀賞・スポーツ庁長官賞を授賞 | トピックス | ワールドマスターズゲームズ2021関西 (wmg2021.jp)

 

(6)第27回ひろしまベンチャー助成金(学生枠)で、広島ヤングベンチャー賞を経済学部経済学科3年 木戸崇博くん(福山スポーツプロジェクトチーム代表)、工学部スマートシステム学科2年 山本真史くんが受賞しました。おめでとうございます。この賞については、こちらで。 

 

トピックス|公益財団法人ひろしまベンチャー育成基金 (hiro-venture.or.jp)

 

教職員も活躍しています。

 

(7)薬学部の西山卓志助教が第59回日本薬学会・日本薬剤師会・日本病院薬剤師会中国四国支部奨励賞を受賞です。おめでとうございます。詳細は学長室ブログで。

 

https://www.fukuyama-u.ac.jp/blog/42905/

 

(8)坪根栄俊秘書室長兼国際交流課長は、現在広島大学大学院人間社会科学研究科博士課程前期教育科学専攻の社会人院生でもありますが、広島大学大学院の令和2年度成績優秀学生に選ばれました。おめでとうございます。