学部・学科・大学院
機械システム工学科
田中 寿夫(たなか ひさお)
| 職 名 | 教授 |
|---|---|
| 学 位 | 博士(工学) |
| 専門分野 | 船舶流体力学 |
| 担当科目 | 推進性能論、船舶流体力学、船舶設計学、船舶工学概論 |
| メッセージ | 海に囲まれた我が国にとって、豊かで便利な生活を送るために船は不可欠な存在です。レガシーな乗り物に見えますが、最新の技術を取り入れて、より速く・より遠くまで・より大量に・より安全に、ヒト・モノを運ぶよう船は常に進化し続けています。 |
研究者情報
Fukuyama Univ Ver.高速巡視船の開発
「なつい」は前職の造船会社勤務中に開発に関わった海上保安庁の巡視船で、海難救助や海上警備に従事するほか、大規模災害時の対応等を任務としています。軽量・大出力高速ディーゼル機関とウォータージェットで高速を発揮するとともに、長い航続距離を有します。また、外洋において長期間にわたって漂泊状態で行動できるよう、横揺れの少ない角形断面の船型を採用しています。
全力航走中の500t型巡視船「なつい」(写真は海上保安庁提供)
船底塗料の実船効果推定法
赤い色の塗料で塗られ船底部分は海水に接しているので、船が航走すると海水で擦られて摩擦抵抗を生じ、時には10~20%以上の燃料を余分に消費してしまいます。これを減らすことが省エネを実現するためには重要で、常に塗料は改良されていますが、塗装によって表面がでこぼこしたのでは、抵抗は減りません。船底の塗料と表面状態を計測して摩擦抵抗がどの程度になるかを推定する方法を開発しています。
船底塗料の実船効果推定法
帆装商船の開発
CO2を排出しないエネルギーである風を船の推進力の一部として利用するために、従来の船型を大きく変更することなく搭載可能な新型帆を開発し、これによって大型商船が実海域でどの程度の省エネ効果が得られるかを、風洞試験と数値計算から推定しました。洋上の風や潮流の情報を運航支援システムから取り入れて帆走に最適な航路を航行した場合、通年平均で10%以上の燃費削減が期待されます。
帆装商船の風洞試験




