【電気電子工学科(スマートシステム学科から令和6年4月名称変更)】大崎クールジェン株式会社で先端カーボンニュートラル技術を学習!

【電気電子工学科(スマートシステム学科から令和6年4月名称変更)】大崎クールジェン株式会社で先端カーボンニュートラル技術を学習!

工学部スマートシステム学科では、これまで新入生オリエンテーション等で、学生諸君の見聞を広めるため、地場企業への訪問や工場見学などを行ってきました。今回、広島県竹原市の沖にある大崎上島(おおさきかみじま)にある大崎クールジェン株式会社の施設を見学に行く機会があり、この報告が仲嶋教授より届いています。当学科のブログメンバーの伍賀が紹介します。なお、スマートシステム学科は、学科設置の基本理念に立ち返り,令和6年4月より、「電気電子工学科」に名称変更します。(詳しくは大学HP及び、学科HPをご覧ください。)

 


 大崎クールジェン株式会社は中国電力株式会社と電源開発株式会社の合弁企業で、大崎上島でカーボンニュートラル・水素社会に向けた新しい石炭火力発電の実証試験を行っています。昨年度の教養講座の講師である電源開発株式会社執行役員兼京都大学特命教授の中山寿美枝先生のご紹介によりスマートシステム学科の有志で見学をさせていただきました。学生16名、教員3名がマイクロバスで大崎上島へ向かいます。当日は好天に恵まれて景色も抜群で、往復の行程も気持ちの良く過ごせました。

竹原港からフェリーで大崎上島に向かいます。楽しみ!

フェリーから会社が見えました。大きな煙突のある建物です。

到着した白水港にて、観光マップで場所を確認!左上の小さな島(長島、赤丸囲み)に大崎クールジェン株式会社があります。

会社に到着。とても親切なご対応をいただきました。深く感謝します。

 大崎クールジェン株式会社では、4名の職員の方々にとても丁寧なご対応をいただきました。まずは、同社設立の経緯や目的、技術の内容についてご説明をいただきました。この施設は革新的低炭素石炭火力発電の実証試験設備です。石炭というと二酸化炭素排出の悪役のイメージがあるのですが、非常に安価なエネルギー源でもあります。ここでは、石炭を用いながらも二酸化炭素を実質放出しないカーボンニュートラルに向けた技術の実証を行っています。原理は、ちょっと難しくなりますが、先ず石炭を細かく砕いた粉をガス化炉の中で酸素雰囲気中で蒸し焼きにして可燃性の一酸化炭素と水素ガスを取り出します。可燃性ガスでガスタービンを回し、さらにガス化炉とガスタービンの排熱で蒸気を発生させて蒸気タービンを回して高効率に発電します。これに加えて、ガス化炉で発生する水素を用いて燃料電池を動かし、更に発電効率を増加させます。石炭のエネルギーを骨の髄までしゃぶりつくすイメージですね。そして発生した二酸化炭素は分離回収されます。現状では実験設備のため十分な処理能力はありませんが、設備能力をあげれば90%の二酸化炭素を回収できるようで、バイオ燃料の併用などで、カーボンニュートラルやカーボンネガティブ(二酸化炭素の排出量と吸収量の総和をゼロにするニュートラルどころか、排出量よりも吸収される量の方が多い状態)も可能となるということです。

まず、経緯や技術について説明をいただきました。非常に高度な技術が使われています。

ヘルメットを被って設備見学に向かいます。まずは玄関にて簡単な説明。床の青丸は実はガス化炉などの設備の直径を示しています。

 設備見学は、隣にある運転を終了した発電設備の屋上よりさせていただきました。広大な敷地の中で、石炭の搬入から貯蔵、粉砕、ガス化、燃料電池、発電設備や二酸化炭素分離改修、燃焼残留物であるスラグの回収に至るまで一貫したシステムが構築されています。見学場所では施設の撮影は禁止でしたが、最後に施設を背景に集合写真を撮りました。背後に写っている支柱の構造物がガス化炉で支柱構造物の中に円筒形の反応炉が懸架されています。また、煙突からは燃焼後のガスが放出されますが、硫黄などの成分は除去されて、ほぼ二酸化炭素だけとなっており、煙は全く見えませんでした。

隣にある運転終了した発電施設の屋上から、実証試験設備を見学させていただきました。残念ながら、ここからの設備撮影は禁止です。

 将来のカーボンニュートラル社会を見据えた重要な実証実験を見学することができ、学生のみならず教員も貴重な学習をすることができました。最後に、親切なご対応をいただいた大崎クールジェンの皆様に深くお礼申し上げます。

集合写真を撮影いただきました。ありがとうございました。

設備全景です。煙突からばい煙は全く出ていません。

 

学長から一言:地球温暖化阻止のための時代のキャッチフレーズ「カーボンニュートラル」やさらに一歩進んだ「カーボンネガティブ」。その実現を目指す近隣の企業である大崎クールジェン株式会社を見学する機会を得て、将来の電気・電子分野エンジニアの卵たちは大きな刺激を受けたことでしょう。貴重な機会をご提供くださった会社の皆様に私からも感謝を申し上げます。