【サークル】海洋生物研究会~今年も松永湾の清掃活動を実施しました!~

【サークル】海洋生物研究会~今年も松永湾の清掃活動を実施しました!~

令和5年度福山大学教育振興助成金による支援対象の研究課題に採択され、今年度の活動を展開している学友会海洋生物研究会では、7月の活動として昨年度に引き続いて第2回目となる松永湾の清掃活動を行いました。同研究会で広報を担当している海洋生物科学科3年生の奥谷さんから届いた報告です!!(投稿は海洋生物科学科学長室ブログメンバーの阪本)

 


海の清掃作業

梅雨も終わりに近づく強い陽差しのもと、7月16日(日)に松永浄化センター南側の干潟で清掃活動を行いました。今回の活動では、ゴミ拾いに加え、ウェダー(胴長)を着用しての生物採集にも取り組み、身近な松永湾の環境についても調べました。今回も、長きに亘り松永湾の清掃活動に取り組まれている「環境市民ネットまつなが」代表の国竹卓美さんにご指導いただきながらの共同開催となりました。

活動当日は、研究会に所属している1~3年生の25名が、休憩をはさみながら約3時間の清掃活動を行いました。当日は気温が33℃にもなる炎天下で、熱中症対策に帽子の着用とこまめな水分補給の呼び掛け、スポーツ飲料水や塩分補給のためのタブレットの配布など、細心の注意を払いながら実施しました。潮の引いた干潟でのゴミ回収は、泥に足を取られたり思ったように動けず苦労しましたが、回収したゴミは車のタイヤ、炊飯器、水槽セットなどを含めて大型のゴミ袋11袋分となりました。ゴミの量は昨年度よりも少なかったものの、たった1年でこれほどまでにゴミが回収できたことには驚きが隠せませんでした。また、瓶、缶、ペットボトルをはじめ、お菓子の袋やプラスチック製の容器の破片などの小さなゴミが目立ちました。集めたゴミはすべて分別し、環境市民ネットまつながを通して福山市に回収のご協力をいただきました。

なお、活動当日は新聞取材を受け、7月17日の『山陽新聞』、7月18日の『毎日新聞』に活動内容が掲載されました。そちらも是非、ご覧ください。

活動風景

班ごとに整列し、清掃活動の流れと諸注意についての説明を、みな真剣に聞いています。影がくっきりで、陽差しの強さが分かります。

準備万端で、いざ清掃開始!!

目が届く範囲で散らばりながらゴミをどんどん回収!

みんなが通った足跡が残っています。足がはまらないように注意!!

泥が入り、生き物の住処になっていそうなアイスの容器。身近な生活ゴミも多くあり、陸にポイ捨てされたゴミが風に乗って来たのかな…???

網やビニールなどの大きなゴミも発掘しました。

6月に開催された福山市リサイクルプラザでの無人展示にて解説した『スナモグリ』を発見!

初参加の1年生は干潟の生き物を見つけて大興奮!!

立派な『ハクセンシオマネキ』も姿を見せてくれました。

各自持参の水、スポーツ飲料水や塩分タブレットで水分・塩分補給!!ウェダー着用の部員は特に暑そうです…💦

国竹さんにアドバイスを頂きながら、細かいゴミや大きなゴミを回収。

運びきれない大きなゴミはトレーに入れ、みんなで協力して引き上げました!

ゴミの分別・記録班-最後の力を振り絞ります。

靴・ウェダーを洗う班と協力して後片付け!

瓶、缶、ペットボトル、タイヤ、錆びた傘の骨組み、水槽などの大きなゴミを回収できました。

炊飯器などの調理器具も回収できました。

ゴミの分別、完了しました~!!

今年度も綺麗になりました!!

活動を通して得られた成果

昨年度も参加した先輩部員は『昨年あった自転車などの不法投棄ゴミは無かったが、タイヤや炊飯器などの大型のゴミが捨てられていることは残念だった』、『今回の清掃ではプラスチックやビン、カン等の自然分解されない小さなゴミが目立った。昨今、マイクロプラスチックが問題となっているので、今後はもっと細かいところを見ていきたい』のように、昨年の活動結果と比較した声が多く聞こえてきました。

一方、今回初参加の先輩部員や新入部員は『清掃自体は1時間程度でしたが、予想より多くのゴミが集まったことに驚き、回収よりも分別や運搬の方が大変であることがよく分かりました』、『タイヤや大型水槽など想像もつかないようなゴミが捨てられていて驚きました。また、そのような環境でも貴重な生き物をたくさん観察でき、来年度も引き続き参加したいと思います!』といった声があり、初めて参加するからこそ得られる気付きがありました。

部員たちの声かもわかるように、回収されたたくさんの生活ゴミは、わざわざ海に来て故意に投棄されたものだけではなく、私たちが陸や河川にポイ捨て、あるいは風に飛ばされたゴミが回収されずに海まで流れ着いた結果であると考えられます。自然環境を改善するためには定期的な清掃はもちろん、『ゴミを捨てない』という一人ひとりの行動が、豊かな自然環境を守る上で私たちにできる最も簡単かつ重要なことだと思います。今回の活動で、地域の人々がほんの少しでもゴミ問題を含む環境問題について関心を持っていただければ幸いです。

海洋生物研究会の啓発展示

 海洋生物研究会は、今年度5~7月に実施した活動結果を踏まえ、地域の方々と協力しながら、令和5年8月11日(金)~13日(日)の3日間、福山市リサイクルプラザで水域全体の環境問題に関する啓発展示を行います。展示の中では今回の活動結果の報告も行いますので、是非、会場までお越しください!海洋生物研究会の部員とともに、これからの海・川をはじめ瀬戸内海の環境について考えてみませんか?

Twitter: https://twitter.com/Fukudai_kaiken

Instagram: https://www.instagram.com/fukudai_kaiken/

 

学長から一言:炎天下の猛暑の中、松永湾の干潟の清掃活動に取り組んだ海洋生物研究会の皆さん、本当にお疲れ様でした。炊飯器やタイヤなど普通なら考えられないモノを海に不法に投棄する人がいる一方で、環境を守るために汗を流す皆さんには、きっと海洋生物研究の素晴らしい幸運が訪れますよ!