【スマートシステム学科】オンラインで卒論発表会・修士論文公聴会を実施!

【スマートシステム学科】オンラインで卒論発表会・修士論文公聴会を実施!

今年度のスマートシステム学科の卒業研究発表会と大学院工学研究科電子・電気工学専攻の修士論文公聴会は、まん延防止等重点措置の状況に対応し、Zoomを活用して完全オンラインで2月4日(金)に実施されました。昨年度もZoomを活用した実施形態でしたが、今回は発表学生の皆さんは登校をせず、主に自宅から遠隔発表を行うというスタイルです。工学部スマートシステム学科(フェイスブックはこちら)の伍賀が、この様子について報告します。

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今年度、1月上旬から広島県ではまん延防止等重点措置が発令され、福山大学では対面授業はごく一部を除いて取りやめ、ほぼ全て遠隔で実施するという措置がとられました。そのため、1月に入ってからの卒業研究は大学への登校が制限され、卒研生の皆さんは卒業論文の作成、実験の実施、卒研発表資料の準備に大変な苦労をしていました。そんな中でも、例年と変わらないように、Zoomで指導教員と実験の打ち合わせをしたり、卒業論文のブラッシュアップや、卒研発表練習をしたりするなど、スマートシステム学科の学生の皆さんの熱意が伝わってきました。

昨年度の卒研発表、今年度の中間発表は、密を避けながら発表会場の教室に集まって研究発表を行うハイフレックス方式でしたが、今回は完全に遠隔で実施しました。以下のように、卒論発表会の会場はヴァーチャルのものを用意しました。

Zoomを使った遠隔での卒業研究発表の会場

 

このような遠隔開催の形式でも、発表者の卒研生はスーツ着用でZoomにアクセスし、発表時間7分・質疑応答3分の発表に臨みました。先ほど述べましたように、本来は卒研の佳境にあたる1月に大学への入校が制限されていたため、製作した機器を自宅に持ち帰り実験を継続して発表した研究もありました。下の写真のように、ロボットがフローリングの床を走行した画像が使われた例も見られました。

製作したロボットを自宅で組み立てて試験しました(伍賀研 井上君の卒研発表)。

 

また、大きなロボットを使用する研究では、非常に限られた時間の中で大学に登校しロボットを動かして結果をまとめた発表もありました。通常の卒業研究でもなかなか難しい課題がたくさんありますが、時間制限があることでますます大変だったようです

遠隔とはいえ、今年度の卒論発表も従来通り、研究目的、積極性、研究進捗、発表方法、質疑応答の5項目でルーブリックに沿って評価されました。例年通り、質疑応答では、教員からの鋭い質問があり、発表する学生は、緊張しながらも頑張って質問への回答を行っていました。下の写真は、出柄響君(仲嶋研究室)の発表「藻場調査機用音響通信技術の開発~伝送特性の評価~」での質疑応答風景です。

     

質疑応答でのやりとりを遠隔で行いました。

 

例年、卒業研究、卒業論文提出、研究発表と年末年始を挟んで卒研生の皆さんには苦しい時期となりますが、今年はさらにまん延防止重点措置発令下で制約が加わり、さらに大変だったように思います。しかしながら、限られた時間や種々の制約の中で、研究や仕事を完成させるということは社会人になっても求められる能力です。今回の経験は大きな糧になったのではないかと思います。卒研生の皆さん、お疲れさまでした。

そして、同日の午後に、冒頭で述べたとおり、工学研究科電子・電気工学専攻の令和3年度修士論文公聴会が開催されました。香川研究室の新木智博君による「光リンクセンサーネットワークのための光線追尾型送受信工学系の開発」の発表です。

大気中のガス濃度をモニタリングすることで土砂崩れなどを事前検知することを目指し、土砂災害などの防止対策として役立つシステムの要素技術となる研究です。この発表もZoomを使った遠隔形式で実施されましたが、質疑応答では、やはり教員からの鋭い質問があり、大変興味深い研究成果の発表になりました。今回の卒論発表会、修士論文公聴会は本学科の学生や大学院生も多く参加して大変勉強になったのではないかと思います。

卒業を控えた4年生の皆さんの研究は、これで一区切りがついた感じですが、各研究室の興味深い研究活動はこれからも活発になることでしょう。大学院生の皆さん、大学院に進学する皆さん、研究室に配属された学生の皆さん、次の研究に向かって頑張っていきましょう!

 

 

学長から一言:新型コロナウイルスのまん延防止重点措置が採られている中での卒業研究発表会、修論公聴会、いずれも平時にはない苦労があったようですね。しかし、障害や制約があれば、それを如何にして乗り越えようかと、新たな挑戦が生まれるもの。ピンチはチャンス。きっと教員も学生の皆さんも知恵や工夫を凝らして対策に取り組み、普段は考えられない新たな成果が上がったのではないでしょうか。この経験をこれからの教育・研究に活かして行くことを希望します。