【経済学科】スペシャルオリンピックス日本・広島柔道競技会へ学生が参加!

【経済学科】スペシャルオリンピックス日本・広島柔道競技会へ学生が参加!

11月27日(土)と28日(日)の2日間にかけて、エフピコアリーナふくやまにおいて、特定非営利活動法人スペシャルオリンピックス日本・広島の主催で、スペシャルオリンピックス日本・広島柔道競技会が開催されました。このことについて、経済学科の学長室ブログメンバーである中村が報告します。

 

この大会に、経済学部経済学科の学生を中心に7名がボランティアスタッフとして参加しました。以下、その様子を3年生の中野勇樹くんから伝えてもらいます。

この大会の開催趣旨は、次の5つです。
1.知的障害のある人たちが、日常的にスポーツトレーニングを取り組んできた成果の発表の場として競技会を提供する。
2.スペシャルオリンピックスの知名度を高めて活動の輪をさらに広め、アスリートに対する理解を深めるとともに、より多くの人たちが互いの違いを認め合い、「包み込む社会」を促進する機会とする。
3.2022年スペシャルオリンピックス夏季ナショナルゲーム開催に向けて、ボランティアスタッフによる大会運営ノウハウの習得及びボランタリズムの啓発活動をする。
4.高校生をはじめとする青少年ボランティアの参加を促し、知的障害に対する理解を深める場とする。
5.アスリート同士の交流を促進する。

また、この大会には、特別協力者としてスペシャルオリンピックスドリームサポーターである柔道家の平岡拓晃氏が参加してくださいました。平岡氏は広島県出身で、近畿大学附属広島高等学校福山校、筑波大学を卒業後、2008年には北京オリンピックに出場、そして2012年にはロンドンオリンピックで銀メダルを獲得されました。

1日目の日程は、以下のとおりでした。
13:30~14:00 受付
14:00~      開会式
15:00~17:00 予選(ディビジョニング)

開会式では、選手団はキラキラのゲートをくぐって入場してきました。この開会式での入場誘導を本学の学生が担当しました。

そして、来賓の挨拶や紹介に加え、スペシャルオリンピックス日本・広島のアスリートによる開会宣言、選手宣誓が行われました。

また、開会式が終わり予選が始まる前に、平岡氏による模範演技の披露が行われました。背負い投げなどの技を披露していただき、また自身が相手のどの辺を掴み、どのように技をかけているかを解説してくださいました。目の前で行われるプロの柔道家の技は、とても迫力がありました。

また、1日目の最後は、ディビジョニングと呼ばれる予選がありました。これは決勝の組み合わせを決めるために行うもので、知的障がいの程度や年齢・性別・競技能力を調べて同じような人たちでリーグをつくります。

私はこのディビジョニングを初めて見ましたが、試合のような形ではなく、遊びのような動きの中からそれぞれを振り分けていくやり方に驚かされました。

2日目の日程は、以下のとおりでした。
 9:40~ 決勝
11:00~ ダンスアトラクション
11:20~ 表彰
11:50~ 閉会式

決勝が始まる前には、サプライズとして今回、この大会に参加できなかった島根、大阪、愛知、神奈川のアスリートからの応援メッセージの披露がありました。これにより、アスリートのやる気とテンションがとても上がったように思われました。

決勝では、前日に行った予選(ディビジョニング)のデータをもとに、対戦の組み分けが決定されました。対戦は1グループ3人の7グループが作られ、全部で21試合行われました。1試合3分で審判も3人ずつ付いて行われましたが、みんな声がしっかり出ており気迫が感じられました。

決勝が終わるとアトラクションが行われました。アトラクションは、広島のラブアートというチームによるダンスの披露でしたが、アスリートも参加して全員でダンスも踊る場面もあり、その姿はとても楽しそうでした。

表彰は、全員表彰と呼ばれるスペシャルオリンピックス独自のもので、参加した全員にメダルが贈呈されるとともに、盛大な拍手が送られました。

閉会式では、平岡氏による講評が行われ、参加したアスリート一人一人について良かったところが伝えられ、全員が最高の気分で大会が終わりました。

この大会に参加してみて思ったことは、試合は技もしっかりしていて迫力があり、選手は自分が負けても試合後の礼をしっかりと行い、他の人を応援している姿が印象的でした。試合中、審判に注意されたところをその試合中に直すなど、アスリートの素直な一面も見ることができました。また、アスリートが限界に挑戦する姿にはとても感動しました。柔道としての品格を備えながら楽しさもある、そんな大会でした。他にも、スタッフやボランティアの機敏な動きにより、大会がとてもスムーズに運営されていると思いました。

私自身の改善点としては、自分のやることがなくなったときに他の人の手伝いなどを考えて動くことができていなかったので、次回参加するときには、そうした点を意識して行動したいと思いました。なにしろ初めての参加で何をしていいのかわからないところもあったので、次回から直していきたいと思いました。私にとって、この大会全体が、共生社会の実現に向けて、柔道やスポーツの良さを改めて実感する場となりました。

 

 

学長から一言:ボランティアスタッフとしてスペシャルオリンピックス日本・広島柔道競技会に協力した経済学科の7名の学生の皆さん、お疲れ様でした。中野勇樹くんの感想にあるように、多くのことを学んだと思います。障害があっても柔道に頑張る人たちの姿はきっと感動的だったことでしょう。すべての人を包み込むような、そういう豊かな社会の実現に向けて歩むための大事な取り組みに参加できたことは幸せですね。スポーツにも、いろんなマネジメントの仕方があることを学べた貴重な経験だったことでしょう。