【スマートシステム学科】第1回広島テックプラングランプリで広島銀行賞を受賞!

【スマートシステム学科】第1回広島テックプラングランプリで広島銀行賞を受賞!

2月20日(土)に9名のファイナリストが集まり、広島市内で開催された第1回広島テックプラングランプリにおいて、伍賀正典准教授のグループのプロジェクトが広島銀行賞を受賞し、2月24日(水)にプロジェクトメンバーで受賞報告のための学長室訪問を行いましたので、工学部スマートシステム学科FBはこちら)の香川が報告します。

まず、伍賀准教授から提案の内容及びグランプリ当日の様子と学長室訪問を終えた感想などを伝えていただきます。
――――――――――――――――----------------------------
こんにちは。工学部スマートシステム学科の伍賀です。この度、スマートシステム学科の学生有志と株式会社ニッコーオートメーションの重廣様とでチーム「SALLYプロジェクト」を作り、里地里山の農地を守るための環境計測デバイスを提案しました。これを「里山SDGswith環境計測デバイス」として、2月20日(土)開催の広島テックプラングランプリに応募したところ、大会を特別共催された広島銀行様より「広島銀行賞」をいただくことができました。そして、SALLYプロジェクトのメンバーで、受賞報告のために学長室訪問を行いました。

今回、提案させていただいた「環境計測デバイス」は、私の研究室で試作していた「全方位カメラ」を使用して、周囲360度の画像を長時間撮影可能にするものです。これはもともと自律移動ロボットに搭載するカメラとして開発していたものを応用しました。


過去に研究室の卒研生が製作したもの(左)をプロジェクトメンバーの本田君(3年生)が3Dプリンタを使って新デザインで作り直してくれました(右)。


2月20日(土)に広島市内で開催された広島テックプラングランプリは、予選を通過した9名のファイナリストのプレゼンテーションで審査されました。
(ファイナリスト https://techplanter.com/2021/01/26/hiroshima-3/ )

今回、提案したのは、上の写真にあるデバイスを野外フィールドに設置して環境の計測を行い、農地の鳥獣害被害を防止し、作物の育成状況を観測できるプロジェクトですが、このプランにはスマートシステム学科で推進してきた土砂災害観測プロジェクトや福山大学ブランディング研究の瀬戸内の里山・里海学プロジェクトに参加して得られた知見が活かされています。

また、会場の展示ブースには、環境計測用デバイスの試作品と同時にこれまで研究室で開発してきたロボットも展示し、技術力をアピールしました。また、会場に持ち込んだ小型ロボットは2020年度卒研生の深坂君が卒業研究として製作したものです。

展示ブースでは上の写真のようにポスターの他にロボットやカメラデバイス実物を展示しました。


ファイナリストで参加した当方以外のプロジェクトは、高度な研究に裏打ちされたものであったり、すでに事業化を進めてあったり、プレゼンテーションの技術も大変ハイレベルで聞いていて大変勉強になるものばかりでした。結果発表では、企業賞が続々と選出される中、最後の方まで声がかからず「プレゼンテーションが上手とは言えなかったかな。初参加ではなかなか厳しいかな」などという考えも頭に浮かんできましたが、発表が押し迫った頃で広島銀行賞の受賞を告げられ、高く評価していただいたことをありがたく思いました。
(こちらのページで結果が公開されています。第一回広島テックプラングランプリ
https://techplanter.com/2021/02/22/hiroshima2020-report-1/

2月24日(水)の学長室への報告の際には、松田学長より激励の言葉をいただき、このプロジェクトを学生による大学発のベンチャービジネスや技術教育のテーマとして展開していきたいという意気込みを伝えました。研究者としても、自分たちで考えたアイデアや技術が社会に貢献できることを嬉しく思います。今後も、学生の皆さんや地元企業の方々と協力しつつ、プロジェクトを進めていきたいと思います。(以上、伍賀准教授より)
------------------------------------------

当日のプレゼンテーション並びに結果発表と表彰式は、オンラインでリアルタイム中継され、私もワクワクしながら視聴しておりました。

プレゼンテーションは3番目の登壇でやや緊張した様子ながらも、提案の背景にある福山大学ブランディング研究とこのプロジェクトが瀬戸内海という里山・里地・里海が一体化した魅力のある地域を守るものであることを熱くわかりやすくPRしていました。

会場の審査員からは、着眼点と手法を高く評価するコメントがある一方で「現地の声は十分に反映されているか?」「現在の進捗は?」「実地での検証はなされているか?」などの質問が矢継ぎ早にありましたが、一つ一つ丁寧に実直に答えていました。

広島テックプラングランプリでの発表の様子。会場からの質問に丁寧に答えていました。


先に伍賀准教授も述べているように、どの提案も魅力的で私も結果発表をはらはらしながら見守っておりましたから、表彰式の終盤(グランプリの一つ前です!)にコールされた際には思わず喚起の声を上げていました。

受賞理由としては、SDGsを背景としたタイムリーな課題の選定と地域企業と連携した実現可能性が評価されたようです。

表彰式の様子。表彰後の受賞者コメントでは、今後の展望を力強く語っていました。


この受賞の報告のため、プロジェクトのメンバー(伍賀准教授、株式会社ニッコーオートメーション代表重廣様、本田義典君・村上力丸君(スマートシステム学科3年)、行平将望君(同2年))で学長室訪問を行いました。

松田学長には、伍賀准教授から提案の内容やこれまでの成果が改めて詳しく説明し、興味深く耳を傾けてくださいました。

それぞれの学生の貢献の紹介に、松田学長も思わず目を細めておられました。

恒例の記念撮影。左から村上君、伍賀准教授、松田学長、重廣様、本田君、行平君


また、この日は同席できなかったのですが、4年生もこのプロジェクトのメンバーです。先に伍賀准教授も述べているように、この3月に卒業見込の深坂君の卒業研究の成果を含め、これまでの歴代の卒業研究の成果が活かされています。

このように、このプロジェクトの歩みは学生の力としても確実に根付いており、その成果はこの学長室ブログやスマートシステム学科のフェイスブックでも紹介しています。

【スマートシステム学科】学生が昭特科学振興財団から研究助成を獲得!
(2020年10月14日)
 
【スマートシステム学科】ひろしまヤングベンチャー賞の銀賞を受賞!
(2020年12月25日)

そして、重廣様とのご縁は、2019年5月に開催された地域の産業博でスマートシステム学科の展示ブースに足を運んでくださったのが始まりだったと思います。

地道な研究シーズの蓄積と公表は連携のきっかけを作り、それが芽吹いてゆくという良いモデルケースになっていると思います。

学長室への訪問後、早速、今後の進展に向けての打ち合わせが持たれていました。
SALLYプロジェクトの益々の発展を期待しています。


学長室訪問後、さっそく学科のミーティングエリアで研究打ち合わせです。

学長から一言:伍賀准教授と学生の皆さん、斬新な着想と、研究の積み重ねが、素晴らしい成果につながりました!!!後輩達に引き継がれて、より強力に、より洗練されていく事を期待していま~す!!!株式会社ニッコーオートメーションの重廣様、引きつづきご協力をよろしく!