【大学】コロナに負けず今年も米作り!

【大学】コロナに負けず今年も米作り!

秋晴れの好天に恵まれた9月26日(土)、地元東村町にある本学の借り上げ田で稲刈りが行われました。前々日の雨降りで田んぼはいささかぬかるみ状態でしたが、稲作研究同好会と教職員有志、そして東村の皆さんとで今年の新米が収穫されました。その様子を同好会顧問の大塚がレポートします(投稿はブログメンバーの坪根)。

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今年の田植えが行われた5月30日(土)は、コロナウイルスが猖獗を極め、政府の緊急事態宣言がようやく数日前に解除されたばかりの時期でした。借り上げ田での田植えは、とても例年のように学生と教職員が入り混じって、みんなで賑やかにというわけにいきません。少人数の教職員有志が、地元東村町で学校給食の食材納入に携わる若草会の皆さんと田植機の力を借りて、マスク着用の上、距離を保ちながら苗代から運んだ苗を植え付けました。

しかし、植え付けた餅米の苗は、人間社会のコロナ騒ぎをよそに、スクスクと成長しました。まさに「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず」です。

6月10日(水)撮影

6月22日(月)撮影

7月29日(水)撮影

8月18日(火)撮影

今年最大の危機は夏の終わりに大量発生した害虫ウンカ。梅雨前線が長く居座ったせいとか、中国で発生したウンカの大量飛来とか。周りの田んぼに相当な被害が出ました。一面茶色くなって立ち枯れが目立つ中、わが福大田んぼは幸いにもほとんど被害が出ることなく、今年も稲はたわわに実り稲穂が頭を垂れるようになりました。

9月5日(土)撮影

こうして今年も収穫時期を迎えました。秋晴れの好天に恵まれた9月26日(土)、キャンパスから目と鼻の先の東村小学校そばの本学の借り上げ田で稲刈りが行われました。前々日の雨降りで田んぼはいささかぬかるみ状態。コンディションは最善とは言えませんでした。また、なにしろコロナ禍の中での稲刈りです。学生不在の田植えと違って学生諸君も何とか参加することにしたとはいえ、稲作研究同好会の是枝亜美部長(生物工学科3年)や有志など極々少人数に絞りました。そして今回も若草会の杉原直道会長と廻野明倫事務局長のお力を借りることになりました。ぬかるむ田んぼに足を取られながらの刈り取り作業はなかなかの重労働でしたが、屋内に閉じこもることの多い中で、久し振りに太陽の下で良い汗をかきました。

松田学長(右側から2番目)もわざわざ駆けつけて下さり、激励です。学長から稲刈りの感想を聞かれた参加者の一人、生物工学科の藤田雄大くんは間髪を入れず「やり切りました!!」

コンバインの力を大いに借りて収穫した餅米は、昨年並みの収量の豊作となりました。この餅米は、いつもなら大学祭に際して1号館のピロティで行われる餅つき大会で美味しい杵つき餅に変わり、皆さんの口に届くのです。でも今年はここでもコロナ。まさか手指の消毒をしながら「手こね」をするわけにもいきません。餅つきも棚上げです。まさに憎っくきコロナ。でも大丈夫、法人のご配慮で業者に依頼してお餅に仕上げてもらい、学科を通じて学生諸君や教職員の皆さんに順次配られることになります。新米でついたお餅の味を楽しみにしておいて下さい。

古代から日本人は米を主食とし、収穫までに多くの人の手を必要とする米作りの作業を通して共同体意識を培ってきました。福山大学は、学生と教職員が一緒に米を作り、収穫した米を使って秋の三蔵祭で餅をつき、ともに収穫の喜びを分かち合うのが伝統です。加えて、米作りを通じて結ばれた地元の方々と福山大学の絆は、来年以降もますます強まっていくことでしょう。さあ、学生の皆さんの中に、来年はこの米作りの喜びを一緒に感じてみたい人はいませんか。

求む!稲作研究同好会の新メンバー。

 

 

学長から一言:コロナ禍のため今年度は何もかも変則的にはなっていますが、こういうときだからこそ“手抜きはしない!”という、教学担当の大塚副学長の強い意志と、それを支える稲作研究同好会メンバーの皆さんの心意気のミックスしたお餅が、まもなく学生と教職員の皆さんの元に届きますので、しっかり味わってねッ!!!