【生物工学科】ひと味違う!生物工学科のオープンキャンパス

【生物工学科】ひと味違う!生物工学科のオープンキャンパス

将来の可能性に満ちたバイオテクノロジーが切り開く多様な世界!! 今年度の生物工学科のオープンキャンパスでは、初心に返ってバイオテクノロジーの楽しさをお伝えします。本学科が誇る新進気鋭の若手研究者である佐藤淳准教授に紹介記事を書いてもらいましたので、学長室ブログメンバーの吉﨑が投稿します。

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生物工学とはバイオテクノロジーのことです。4回にわたる生物工学科における見学会・体験入学会では、今、社会や産業界及び様々な研究領域に幅広く浸透し、将来の可能性に満ちたバイオテクノロジーが切り開く多様な世界について紹介したいと思います。福山大学のその他の学科のオープンキャンパスについてはこちらから!!

ここ数年のオープンキャンパスでは、バイオテクノロジーの原点である発酵に力を入れた内容に注目していましたが、今年からガラッと視点を変えて、発酵はもちろんのこと「バイオテクノロジーにはまだまだ面白いことがあるぞ!」ということを感じてもらえるプログラムを組みました。

テーマは「バイオX」です。バイオエックスと読んでもカッコよくて良いですが、バイオと何かを掛け合わせるという意味で使っています。決して、バイオバツと読んではいけません。

最初のオープンキャンパスは6月29日(土)見学会です。

テーマは【バイオ X 人と自然が共存する社会へ】で、担当は学科長の岩本博行教授です。

人と自然が共存する社会のために、バイオテクノロジーに何ができるか!を考えてみたいと思います。生物工学科のコンセプトは、生物の仕組みを学び、それを社会に生かす技術です。生物の仕組みを利用すれば、人と地球にやさしい社会が生まれます。

また、グリーンサイエンス研究センターを紹介します。本センターでは、環境DNAから生体触媒、機能性新素材、眠りなど多彩な研究が行われています。今回は、センターの研究室や普段目にすることのできない多くの先端バイオ機器を見学し、研究センターの雰囲気を体験していただきます。

2回目のオープンキャンパスは7月14日(日)体験入学会です。

テーマは【バイオX動物の進化・生態】で、担当は佐藤淳准教授です。

DNAは親から子に受け継がれる遺伝物質ですが、親、祖父母、その先ずっとずっと前の祖先からDNAは情報を少しずつ変化させながら絶えることなく受け継がれてきました。その変化をバイオテクノロジーの技術で分析することで、動物の進化や生態の不思議を紐解くことができます。そんな最先端の動物の進化と生態の教育・研究についてご紹介します。

体験実験では、PCRというDNAの増幅技術を使って、動物の遺伝的な違いを探る実験を体験してもらい、骨格標本と比較することで形の進化との違いを考えてみましょう。また、DNAの最新分析機器である次世代シークエンサーも見学していただきます。

3回目のオープンキャンパスは8月19日(日)体験入学会です。

テーマは【バイオ X 微生物と植物の協奏】で、担当は広岡和丈准教授です。

土の中、とりわけ植物の根の周辺には目に見えない微生物で満ち溢れています。これらの土壌微生物は、多種多様な集団を形成し、集団の中、あるいは他の生物との間でいろいろなやり取りを繰り広げていることがわかってきました。そうした微生物の働きと農業や産業への応用について、紹介したいと思います。下の写真は、緑色の蛍光たんぱく質を作らせた枯草菌の集まりです。

体験実験では、土壌微生物の1つである枯草菌を用いて有用タンパク質を作らせることを体験します。微生物に欲しい物質を作ってもらう技術はバイオテクノロジーの基本です。また、硝化菌などの働きを活性化させて作り出した養液を用いてトマトの水耕栽培(下の写真)を行っていますので、その様子を見学して実が熟していれば試食も行います。

最後のオープンキャンパスは9月14日(土)見学会です。

テーマは、生物工学科ではおなじみとなりました【バイオ X ワイン】で、担当は吉﨑准教授です。

生物工学科では、福山市特産のブドウを使った新しいワイン造りに取り組んでいます。ブドウ・ワイン造りには、植物の育種や酵母によるエタノール発酵などバイオテクノロジーのエッセンスがギュッと詰まっています。生物工学科で学ぶ知識が社会でどのように役に立つのか、私たちの取り組みを例に学んでみましょう。

福山市特産のブドウ品種であるマスカット・ベーリーAは生食用として有名ですが、実は赤ワイン用としても日本で一番多く作られています。しかし、近年の温暖化で昼夜の寒暖差が少なくなり、赤ワインに重要な果皮の色付きの悪さが問題化しています。赤ワインの赤色の濃さを改善するため、私たちが進める研究について紹介します。最後は、ワイン醸造所の見学もしていただきます。

そのほか、バイオテクノロジーを学ぶ学生たちとの交流もあります。教員に聞けないあれこれを学生に聞いてみましょう。講義や実習のこと、研究のこと、そして将来のこと、気軽に話せます。海外留学経験なども語ってもらいましょう。

伝えたいバイオテクノロジーの魅力は、4回のオープンキャンパスでは収まりません。高校生の皆さん、全て参加したらバイオテクノロジーの面白さがきっと見つかると思います。待ってますよー!

バイオX、皆さんなら何をかけますか?

 

学長から一言:オープンキャンパス4回分の予告編が、予告編とは思えない面白さ!!!生命工学部生物工学科は、力が入っていますねッ!!!高校生の皆さん、ぜひぜひ福山大学のオープンキャンパスへ!