【機械システム工学科】西尾茂教授に可視化情報学会から学会賞(論文賞)と名誉会員称号が授与!
工学部機械システム工学科の西尾茂教授への学会賞;論文賞の授与[1]が、可視化情報学会第37期総会で可決され、同日開催された授与式で賞状および賞碑が贈られました。また、西尾教授の長年にわたる学会への貢献が評価されて、名誉会員に認定されました。名誉会員認定式も学会賞表彰式と同日に行われ、認定証ならびに記念メダルが贈呈されました。以下、詳細について、機械システム工学科のFUKUDAI Magメンバーの小林がお伝えします。
今回の学会賞授与の対象は、国際ジャーナル;Journal of Visualizationに掲載された論文[2]であり、ディーゼルエンジンの燃料噴霧特性に関する研究です。燃料インジェクタ内で高速で変化する流れ場を、高速度撮影画像を基に分析して、未知のメカニズム解明に成功しました。西尾教授が分析を試みた流場は、1/100秒以下の短い時間に変化するため、流れ場の変化を「見る」こと自体が難しい流れです。これを、西尾教授らが定量評価できる手法を開発したことが高く評価されました。また、流れ場の特徴量を分析するにあたり、固有直交分解法;POD法の応用を提案し、これまでにない新しいアプローチで分析を可能にしたことが評価されて論文賞の受賞となりました。
左:論文賞の賞碑,右:名誉会員の記念メダル
いずれも裏面に西尾の教授の名前と授与日が刻印されている。
可視化情報学会[3]は、有志が1971年に流れの可視化シンポジウムを開催して以来、継続的に活動を行っており、1981年には学会を設立しました。1990年に社団法人化を実現し、現在の「可視化情報学会」に至っています。この期間は、写真技術がフィルム/印画紙から電子情報に移行する時期とも重なり、画像を扱う技術が先端技術へ発展した時期とも重なっています。西尾教授は、この流れの中で粒子画像流速測定法;PIV技術の開発者の一人として活躍し、多くの業績を挙げてきました。今回の学会賞受賞も、その研究経過の中で生み出された成果のひとつであり、今後の発展が期待されるものです。
可視化情報学会;Visualization Society of Japanのロゴ。
円柱後流の流れ場に形成される渦がデザイン化されている。
西尾教授は、昨年2025年に福山大学に着任し、主には機械システム工学科に新たに設置された「海洋機械コース」の教育・研究が担当ですが、西尾教授の研究分野は船舶工学に留まることなく、機械工学の広い分野に関わる研究活動を展開しています。今後ますますの発展と、福山大学への貢献が期待されます。
西尾教授の研究紹介は、2025年7月7に本ブログに掲載した教員紹介[4]のほか、福山大学発行のメールマガジン『さん・サンメルマガ2026年夏号』[5]でも掲載予定です。
参考文献:
[1] 可視化情報学会,表彰【2026年】-学会賞
https://www.vsj.jp/academic-award/commendation/ (参照2026年8月10日)
[2] Nishio et al., Journal of Visualization, Vol. 28, Issue 4, pp.699-713, August 2025.
DOI: 10.1007/s12650-025-01054-9
[3] 可視化情報学会ホームページ
https://www.vsj.jp/ (参照2026年8月10日)
[4] 【機械システム工学科】新任教員の紹介 ―西尾教授-、福山大学FUKUDAI Mag2025年7月7日
https://www.fukuyama-u.ac.jp/blog/111499/ (参照2026年8月10日)
[5] 「先端技術で流体現象の解明に挑戦、画像を使って測る、西尾 茂 教授さん」『サンメルマガ2026年夏号』2026年8月(発行予定)
学長から一言:工学部機械システム工学科の西尾茂教授、自身の研究成果が認められ、可視化情報学会の学会賞の受賞ならびに同学会の名誉会員としての認定、おめでとうございます! アカデミックな研鑽の成果が認められることは、学者にとって何ものにも代え難い喜びであり、誉れです。門外漢は研究内容をおぼろげに想像するしかないのですが、ディーゼルエンジンの燃料噴霧の際に起こる「流れ場」の変化の解明手法は、きっと実用的にも高い価値を有するのでしょう。心からお慶びを申し上げます。





