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学部長あいさつ

充実した医療薬学教育で、未来創造人となる「信頼できる薬剤師」を養成します。

薬学部長 井上 敦子 Atsuko Inoue

 福山大学薬学部は、1982(昭和57)年4月に開設してより約40年間、日本で最初の「医療薬学教育の実践」を教育理念とする薬学部として、4500名を超える数多くの薬剤師を輩出してきました。本学部の医療薬学教育システムは、「福山大学方式」として全国に先駆けて確立され、薬学教育現場や医療現場から高く評価されています。その内容は、2006(平成18)年から始まった6年制薬学に大きく引き継がれ、次のような学習内容に発展しました。①薬学教育過程に対応した最新の設備を備えた医療薬学教育センターの設置、②「実践的薬剤師プレトレーニング実習(事前学習)」の充実化、③病院、薬局実務実習の必修科目化、 ④病院薬局実習を可能とする「全国病院、薬局薬剤部の組織化」、 ⑤薬剤師実務実習後学習の確立などです。
 その上に、1年次の薬学入門などにPBLチュートリアル教育を取入れ、能動的学習能力の養成に力を入れるとともに、2年次には保育園・老人ホーム訪問プログラムを設け、医療人として備えるべき「ホスピタリティ(優しさや思いやりの心)とコミュニケーション能力」を培うためのシステムを導入しました。 2015(平成27)年度に改定されましたモデルコアカリキュラムの下では、優れた薬剤師となるための「本学薬学部の8つの資質」を制定し、その8つの資質を身につけることを到達目標として学修できるようにしました。
 このような特徴ある薬学教育カリキュラムに加え、教育環境においても2021(令和3)年度から、新たに研究棟「未来創造館」が開設されました。この館は、研究の技術・知識の交流が活発になるように工夫してあり、薬学研究も一層推進していきます。また、医療現場では、歴史ある本学の多くの卒業生が活躍しており、卒業生も様々な講義や実習などで実体験を基にした真の医療人マインドを学生に伝えるなど、本学の臨床薬学教育をサポートしています。
 以上のように、本学の充実した教育・研究環境の中で、医療人としての教養知識、技能や倫理観を持ち、自己研鑽を続けることのできる有能な薬剤師を養成します。これは福山大学の建学の精神に沿った全人教育を目指すものであり、「信頼できる薬剤師」として活躍し、次世代を創造していく未来が待っています。