薬学部

Faculty of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences

【薬学部】赤﨑教授が日本生化学会発行の学術誌 Journal of Biochemistry の2025年度JB論文賞を受賞しました!

【薬学部】赤﨑教授が日本生化学会発行の学術誌 Journal of Biochemistry の2025年度JB論文賞を受賞しました!

京都の国際会館で開催された第98回日本生化学会大会(11月3日〜5日)において、2025年度JB論文賞の授賞式が行われ、責任著者の赤﨑健司教授が出席しました。このことについて、薬学部の坂根准教授からの報告です(投稿は五郎丸です)。

 


JB論文賞は、前年に Journal of Biochemistry (JB) に掲載された論文のうち、特に優れたものに授与される権威ある賞です。

今回受賞した論文のタイトルは、
Comparative study of the steady-state subcellular distribution of lysosome-associated membrane glycoprotein-2 (LAMP-2) isoforms with GYXXΦ-type tyrosine-based motifs that interact differently with four adaptor protein (AP) complexes
です。

本研究では、タンパク質などの生体高分子の分解とその構成成分の再利用の場である細胞小器官「リソソーム」に存在する膜タンパク質LAMP-2の3種類のアイソフォームについて、細胞内分布を詳細に解析しました。その結果、各アイソフォームが持つチロシンモチーフが、小胞輸送の鍵となる4種類のアダプタータンパク質(Adaptor Protein, AP)と異なる相互作用を示し、それにより細胞内での分布が大きく異なることが明らかになりました。

この成果の意義
LAMP-2はオートファジー(細胞内の不要になった物質の自己分解機構)に深く関わるタンパク質であり、その異常は神経変性疾患や心筋症などの病態に関連します。今回の研究は、LAMP-2アイソフォームの分布と機能の違いを理解することで、オートファジー異常やリソソーム関連疾患のメカニズム解明に貢献する可能性があります。将来的には、疾患治療の新しい標的探索にもつながる重要な知見です。

赤﨑教授からのコメント:
この度「JB論文賞」を受賞できたことを大変嬉しく、また光栄に思っております。今回の受賞は、福山大学に赴任して以来40年にわたり取り組んできた、リソソーム膜タンパク質LAMP-2の生化学的研究の成果が評価されたものと考えております。長年にわたり研究を共に進めてきた坂根洋准教授をはじめ、これまでご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。

第98回日本生化学会大会での授賞式

授賞式 日本生化学会 公式X(旧:Twitter)

 

赤﨑教授、おめでとうございます

大学では、佐藤薬学部長と共に学長室を訪問し、大塚学長に受賞の報告を行いました。赤﨑教授から研究の背景や成果について説明があり、大塚学長から祝福と励ましのお言葉をいただきました。

学長室を訪問し受賞の報告をしました

左から佐藤薬学部長、大塚学長、赤﨑教授、坂根准教授

 

学長から一言:日本生化学会の専門誌に所載の論文のうち、優れた論文に贈られる「JB論文賞」を責任著者として受賞した薬学部の赤崎健司教授、おめでとうございます。40年にも渡って打ち込んで来た基礎研究の成果が高く評価されたのです。どれほど嬉しく、誇らしいことでしょう。素人には難し過ぎる内容ですが、この成果が疾病治療に結びつくようになれば、さらに脚光を浴びることでしょう。

 

 

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