生命工学部

Faculty of Life Science and Biotechnology

海洋生物科学科

金子 健司(かねこ けんじ)

職 名 教授
学 位 博士(農学)
専門分野 水産資源生態学 海洋生態学
担当科目 沿岸域の水産業、水産資源の生態、魚類の行動と生理、遺伝資源の利用と管理、専門英語など
メッセージ 皆さんが日頃食べている魚介類はどのような生活をしているか知っていますか?沖で漁師さんが獲ってくる魚も意外なことに小さい頃は波打ち際のような浅い場所に住んでいる魚も多いのです。人は成長とともに生活する場所が変わりますよね。海で暮らす生物たちも成長に伴い、海の中を移動しながら自分に適した場所で生活しています。海の生物たちがどのような生活をしているのか一緒に調べてみませんか?

幼稚魚は何のために藻場に来るのか?

海藻(海草)が繁茂する藻場は多くの魚介類の生息場となっています。因島キャンパス前の海にも、アマモという海草が繁茂するアマモ場が広がり、多く幼稚魚が採集されます。幼稚魚は何のためにアマモ場に来るのでしょうか?私たちは毎月フィールドで調査を行い、どのような幼稚魚が、いつアマモ場に来遊し、何を食べて、どのくらい大きくなって出て行くのかを調べ、幼稚魚がアマモ場をどのように利用しているのかを明らかにしようとしています。

因島キャンパス前の浜で採集された魚類

藻場で生活している生物たち

藻場には魚以外にもエビ等の甲殻類などたくさんの生物が生息しており、全ての生物は食べたり食べられたりする食物連鎖でつながっています。藻場に出現する幼稚魚が成長して大きくなるためには、たくさんの食物が必要です。したがって、食物となっている生物が、いつ、どのような場所に、どのくらい分布するのかという情報も重要です。私たちは、幼稚魚の採集と同時に、それらの生物も採集し、その生態についても明らかにしたいと考えています。

因島キャンパス前の浜で採集された小型甲殻類

流れ藻の役割

流れ藻は、藻場に生えていた海藻が流出し、海面を漂流している状態のものです。流れ藻はしばらく海を漂った後、漂着したり浮力を失い沈んでいきます。流れ藻の下にはメバルなどの稚仔魚が、流れ藻の表面にはヨコエビなどの多くの付着生物が付随していますが、それらの生物がどのような運命をたどるのかよくわかっていません。もしかしたら遊泳力のないヨコエビのような生物は、流れ藻を乗り物にして瀬戸内海の島々を移動しているのかもしれません。同じ種でも、流れ藻に付随する個体と付随せずに藻場に残っている個体がいます。どちらが有利なのでしょうか?そんな疑問を追求しています。

海を漂流する流れ藻(上)と
付随するメバル稚魚(下)