生命工学部

Faculty of Life Science and Biotechnology

【グリーン】第45回グリーンサイエンスセミナー 卵子と受精卵

【グリーン】第45回グリーンサイエンスセミナー 卵子と受精卵

第45回グリーンサイエンスセミナーが、2019年10月24日(木)午後3時から、海洋生物科学科3階講義室にて開催されました。講師は広島大学大学院統合生命科学研究科の星野由美先生。タイトルは『卵子や受精卵の発生能力をどのように評価するか? -細胞診断技術の確立を目指した指標探査-』です。世話人は海洋生物科学科・マリンバイオセンターの有瀧真人教授が務められました。

講師のご紹介

星野先生は家畜の効率的な繁殖を目指して卵子と卵巣の研究を続けられている研究者で、その研究を生殖医療にも広げておられます。海洋生物科学科では、ラン藻はなじみ深いものの、卵巣は一見縁遠そうですが、今回は有瀧先生らが取り組んでおられる魚の養殖における卵の品質評価という点で接点が有り、福山大学にお越しいただきました。本学キャンパスにお越しになる前に因島のマリンバイオセンターをご見学になり、魚の養殖の現場を体験頂きました。

卵子はどの様に受精可能になるか?

日本経済新聞の記事によると、2015年時点で日本の新生児の20人に一人は体外受精によって生まれているそうです。また牛などの家畜は、ほぼ全頭が人工授精によるものです。こうした際には、良い卵子を選別することが重要になりますが、現状では顕微鏡を使って人の目で見て選別が行われており、バラツキもあるそうです。そこで卵細胞の温度や、顕微ラマンシステムを使った代謝物解析で、卵子の善し悪しを見分けようというご研究について紹介されました。

ディスカッション

約1時間半のご講演のあと、学生さんも交えてお茶とお菓子を食べながらディスカッションをしました。星野先生は魚の卵については研究されていないので、哺乳類と魚類の生殖について、海洋生物科学科の先生方と熱のこもったディスカッションが30分以上続きました。星野先生は魚の生殖にも大変興味があるということで、今後はぜひ共同研究などに繋がればよいですね、と祈念して長時間のセミナーを終えました。

 

トップへ戻る