
海洋生物学実験(2)「ポリフェノール分析」
2年生を対象とした海洋生物学実験(1)の最初である今回は「ポリフェノール分析」を行います。
ポリフェノールは機能性食品などの健康食品として、広く利用されています。しかし含有量は食品によってことなります。食品によって含まれるポリフェノール量は違うのでしょか?例えば、チョコと野菜では違う?同じ食品だと種類によってポリフェノール量は同じ?それとも違う?緑茶と麦茶ではどうでしょう?
この実習では測定方法を学ぶため、2日間かけて食品に含まれるポリフェノール量を求めました。
まず、基準となる検量線を1日目に作成します。分量の表を見て間違いがないようにメスピペットを使用して溶液を試験管に入れ、希釈していきました。
ゼロ合わせ用の蒸留水と希釈した溶液を新しい試験管に取り、フェノールと炭酸ナトリウムを加えて反応させます。
ポリフェノールを発色させ吸光度測定へ。濃度が薄い方から濃い方にだんだんと色が濃くなっていると操作が上手くいっているはずです。途中で間違いに気づき、やり直す班もいましたが、どの班も協力して頑張っていました。
分光光度計のゼロ合わせをした後、薄い順に吸光度を測定しました。炭酸ナトリウムを入れると泡が発生して数値が安定しないので、測定前には必ずボルテックスミキサーにかけて、泡をなくします。結果を基に検量線を作成して傾きを求め、1日目は終了です。
うまく検量線はできたのでしょうか?
2日目には、班で持参した液体と固形の試料を調製し、1日目と同じように吸光度を測定しました。
液体試料(市販のお茶等)を量っています。
メスフラスコで100mlに希釈します。
固形試料をすりつぶしています。写真はピーマンを潰しているところです。
固形物が残らないようにろ過します。なかなか落ちないので、液体試料よりも時間がかかります。
試料のポリフェノールを発色させます。
1日目に求めた傾きと2日目に求めた吸光度の結果を基に、食品に含まれるポリフェノール量を計算して求めました。さらに結果をホワイトボードに記入し、他の班と見比べました。
比較するといろいろと発見があるかもしれません。