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心理学科

平 伸二(ひら しんじ)

職 名 教授(副学長(研究・危機管理・入試・長期ビジョン担当)・人間科学研究科長)
学 位 博士(心理学)
専門分野 犯罪心理学、生理心理学
担当科目 犯罪心理学課題実習、犯罪心理学専門ゼミ、司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開など
メッセージ 脳波によるウソ発見の研究は、科学捜査研究所勤務時代からのメインテーマです。この他、青色・白色複合LED防犯灯、取調べ、目撃証言、万引き、性犯罪、地域安全マップ、犯罪被害者支援も研究テーマです。ゼミ生から、3名の科学捜査研究所研究員を輩出しています。一緒に安全・安心まちづくりに向けて取り組みましょう。

脳波で犯罪者のウソを暴く!

犯罪捜査では、通称「ウソ発見器」といわれる装置が使用され、呼吸、心拍、皮膚電気活動(精神性の発汗)などの末梢神経系の活動を指標としています。しかし、検出するのは犯行時の記憶であり、それは人間の大脳に保存してあるものです。したがって、大脳の情報処理過程を反映する脳波がより妥当性の高い指標となります。特に、大脳情報処理過程の「ものさし といわれる、事象関連電位という指標を測定して信頼性・妥当性の高い虚偽検出の方法を開発しています。

脳波による虚偽検出の実験風景

青色・白色複合LED防犯灯で安全・安心まちづくり

夜間の犯罪を防ぐために防犯灯が設置されています。そして、2005年6月に最初の青色防犯灯が設置されました。しかし、従来の青色防犯灯は蛍光灯に青色のフィルムを貼り付けたものであり、照度が低く寿命も短いものでした。そこで、照度が高く、寿命が長く、消費電力も少ないLEDに着目して、青色・白色複合LED防犯灯を開発しました。開発には脳波などのデータを駆使し、福山市内には約32,000基が設置され、犯罪抑止に力を発揮しています。

閑静な住宅地に設置された青色・白色複合LED防犯灯

子ども達の防犯能力と地域への愛着心を育てる「地域安全マップ」の効用

地域安全マップは、子ども達の目線でフィールドワークを行い、子ども自らが危険な場所と安全な場所を見分けることが出来るようにする指導法です。この危険回避能力に加え、コミュニケーション能力、地域への愛着心、非行防止能力が向上することを質問紙調査で明らかにしています。ゼミ生が小学校で指導する活動も2015年度で10年を迎え、過去に内閣府特命大臣表彰、日本善行賞、広島県知事賞、福山市長賞など数々の表彰も受けています。

東村小学校での地域マップ作製風景