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人間文化学科

市原 晋平(いちはら しんぺい)

職 名 准教授
学 位 博士(文学)
専門分野 西洋史学 (近世・近代ハンガリー史、中東欧史など)
担当科目 ヨーロッパの歴史と文化、世界史概論、ヨーロッパ史文献購読、生活文化史、宗教文化史など
メッセージ 現代において過去に関心を持つきっかけは多数存在します。ネットでは歴史上の出来事についての情報が溢れていますし、映画や小説、アニメ、漫画、ゲームなどでも、過去の事件や人物は様々な形で題材とされています。歴史学は、こうした過去をコンテンツとして楽しむ態度から一歩進んで、過去について探求する学問です。歴史を学ぶことは現代と自分自身をより深く理解することにもつながるかもしれません。

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歴史の中の少数派に目を凝らす

歴史学の主流からは長く無視される傾向のあった「歴史の中の少数派」に関する研究は、多様性を包摂する社会への関心・希求の高まりと連動して、近年活況を呈しています。私は、そうした「少数派」の一部であり、現在では少数民族ロマと同一視される傾向のある「ジプシー」と呼称された人々、特に、ハンガリーで「ツィガーニ」と呼ばれた人々の歴史に取り組んでいます。これまで、18世紀後半のハンガリー王国で「ツィガーニ」への統制が強化された時期に、地域社会に生きる「ツィガーニ」たちが経験した様々な変化などを研究してきました。

日本・ハンガリー関係史

別の研究領域として、日本とハンガリーとの歴史上の様々な関係についても近年関心を持って調査しています。欧米の主要各国と比べると現代の国家間交流の規模がそれほど大きくないこともあり、ハンガリーは日本で暮らす一般の人々にはあまりピンと来ない国かもしれません。しかし、鎖国の時代に日本に漂流してきたハンガリー王国出身者がいたりと、日本とハンガリーの人々が関わった興味深い事例はそれなりに存在します。こうした個別のエピソードをできる限り世界史の大きな潮流と関連付けて提示することを目指しています。