【心理学科】「ジェンダーの心理学」でデートDV予防プログラムを作成しました!
心理学科の赤澤です。皆さんは「デートDV」をいう言葉を聞いたことがありますか?デートDVとは恋愛関係にあるパートナー間に生じる暴力です。以下、その予防策に関して、心理学科で行っている取り組みについて報告します。(投稿は向井です。)
福山大学の共通教育科目には、「ジェンダーの心理学」という科目がありますが、この科目の中で、大学生はデートDVを予防のための要因などを知識として学ぶだけでなく、アクティブラーニングを導入した参加型の授業で、自らデートDV予防プログラムの作成に取り組みます。
今回は、6月30日、7月7日に行われた「デートDVを予防するには」という授業でデートDV予防プログラムを作成し、作成したプログラムのプレゼンを行いました。プログラムを作成する前に、学生たちは、デートDVの暴力の種類、生起要因、予防するために必要なこと等について事前学習しました。それらの内容を踏まえ、まずは各自でデートDV予防プログラムを考えてくることを課題としました。2~5名のグループで、各自の案を発表し合い、それらを参考にグループごとにブラッシュアップした1つの予防プログラムを作成しました。そして、最後に完成したプログラムを発表するというグループワークを行いました。グループではなく、単独でプログラムを作成し発表した学生もいます。

<作成したプログラムを発表する学生の様子>
2025年度の「ジェンダーの心理学」の受講生は77名でしたが、約20種類のプログラムが完成しました。以下のいくつかのプログラムタイトルを紹介します。

<学生が作成したスライドの表紙>
Cerezoに提出された学生の感想を以下にいくつか紹介します。
「グループによって、考えているプログラムが全然違ったので、聞いていて楽しかった。本当に実現したら面白そうなものも沢山あったので、いつか実現できたらいいなあと思った。」
「みんなの意見がとても参考になった。色んなプログラムがあってワクワクした。パワポをみんな作るのが上手で分かりやすかったので、またパワポを使う機会があったら参考にしたいと思った。」
「難しい内容のものでもゲーム感覚にすることで理解しやすくなるのでいいなと思いました。」
今回は、デートDV予防プログラムを作成するという課題でしたが、実はこの課題を作成するという内容こそが、参加した学生たちのデートDV予防プログラムとなっています。このプログラム作成の授業は毎年行っていますが、プログラム内容だけでなく、学生のプログラムのネーミングセンスやスライドのデザイン性にも感心しています。
学長から一言:「ジェンダーの心理学」という全学共通科目の授業の中で行われる、受講生がデートDVを予防するために効果的と考えるプログラムを自ら作成するという、アクティブ・ラーニングの手法を採り入れた興味深い実践報告です。デートするほどの仲の相手に対して、無意識のものも含めて、ふるってしまうバイオレンス、つまり暴力的な言動。恋愛真っ最中の人も、恋愛予備軍の人も真剣に大いに学ぶべき価値ある内容です。




