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建築学科

伊澤 康一(いさわ こういち)

職 名 准教授
学 位 博士(工学)
専門分野 建築環境(熱環境・空気環境)
担当科目 建築環境工学、建築設備、計画系技術、専門英語、みらい工学プロジェクトなど
メッセージ 居住者にとって健康・快適で、かつ、自然環境への負担が小さい建築環境の構築を目指した研究に取り組んでいます。建築外皮(パッシブシステム)を基調とし、それと整合した建築設備(アクティブシステム)によって建築環境空間を調整する統合技術を、適応(生理的適応・心理的適応・行動的適応)を考慮して探求しています。

快適と省エネを両立する!

エアコンに頼る前にすべきことがあります。太陽の温かさや天空の冷たさなどの自然資源を、植物のように受け身で活用し、自然で穏やかな快適さを得ることです。そのためには、壁や窓などの建物外皮を適切に断熱・遮熱するパッシブシステムが不可欠です。本研究室では効果的なパッシブリフォームについて研究しています。

パッシブシステム

エネルギーを地産地消する!

パッシブ建築外皮には従来よりも小さな熱源・冷源を利用する暖冷房設備が相応しくなります。すると、これまで活用にするには小さすぎると考えられてきた太陽光・太陽熱・蒸発冷却・放射冷却などの身近な自然資源が建築設備でも活用できるようになります。本研究室ではエネルギー地産地消型の建築設備を研究しています。

エネルギーの地産地消

拡散能力で評価!

建築環境を出入りする電力や熱などのエネルギーと空気や水などの物質には拡散という自然現象がいやおうなしに起こるためエネルギー・物質の「量」は保存されますが「質」は必ず低下します。本研究室では実質的な資源である拡散能力を評価できるエクセルギー理論を使って自然資源を活かす建築環境システムを研究しています。

エクセルギーと環境の理論

居住者は適応する動物!

建築設備でのエクセルギー消費はエアコンのON/OFFや衣服の脱ぎ剥ぎなどに大きく影響されます。一方、人の身体でのエクセルギー消費は快・不快と関係します。化石燃料を浪費しない適応が創出される建築環境デザインを目指して、感覚から行動に至る適応メカニズムを人体エクセルギー収支から解明する研究をしています。

人体モデル

「見える化」減災教育!

地震火災などの減災教育には、実大実験しにくい火災などについても検討でき、また、目に見えない気流や温度・濃度を可視化できるCFD(Computational Fluid Dynamics ; 数値流体力学)解析の活用が有効だと考えます。本研究室では減災教育に関する教材(コンテンツ)を開発研究しています。

解析モデルの一例