学部・学科・大学院

国際経済学科

呉 青姫(う ちんじ)

職 名 講師
学 位 博士(経済学)
専門分野 中国経済
担当科目 中国経済論Ⅰ,Ⅱ、中国語マスターⅠ,Ⅱ、演習Ⅰ,Ⅱ、基礎ゼミ
メッセージ みなさん、ようこそ宝島へ!
世界がより平和で、より美しくなるように、宝の夢を沢山抱いてみて下さい。そしてあなたが披露する出番になった時に鷹の爪をみせれるように、この福山大学のキャンパスでよい冒険の旅を楽しんで下さい!

 研究者情報 

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中国経済の持続可能な発展性は?

中国経済は1978年から市場経済に乗り出して以来、都市化と工業化を達成させるため、短い間に目覚ましい経済発展を遂げてきました。世界の約80%以上の国や地域から見た場合の中国はそれらの国々の第一もしくは第二の貿易パートナーとなっております。但し、順風満帆の歩みではなく、試行錯誤の繰り返しと波乱万丈の歩みでありました。一国の発展において、生産手段や要素賦存量、市場といったものが経済発展の重要な決め手になるのは確かでありますが、市場の歪みを調整する手段としての経済政策の是正や政府介入の役割はより無視できない側面であります。では、中国では都市化の進展過程において何を発展させ、どのような点を克服して成功に導き、どのような産業を育成して今後も成長させようとしているのか?などなどは、経済政策の変遷過程を辿ってみると見えてくるものであります。

セーフティネットとは?

我々は不確実性の中で生きており、いつイディオシンクラティックショックが発生するのかキャッチできません。まるでCOVID-19がいつ襲わってきて、いつから就職が困難になるのかが分からないように、会社がいつ経営不振になっていつ自分が失業し、いつ重病にかかるのかが自分の意思とは関係なく訪れます。もしイディオシンクラティックショックに直面し、かつ貯蓄がない場合、所得ショックが消費ショックを直撃してしまうはずです。しかしもしみんなでリスクをシェアリングできるような仕組み(公式もしくは非公式)がある場合ショックを緩和することが可能であります。どのような所得格差や消費格差があるのか?どの対象が貧困脆弱性を抱えているのか?そしてそれらの脆弱性をどんなツールを適用してセーフティネットを果たすべきなのか?といった内容を分析する必要があります。

写真説明:北極圏の境界線(2019年ロヴァニエミで)

栄養経済学とは?

労働経済学や厚生経済学では人的資本投資に関心を持っております。人的資本とはより高い労働生産性を生み出すために備えるべき能力のことを言っております。それには教育水準、スキル、経験等など多くのものが考えられます。栄養の摂取状況も人的資本を形成する重要な要素となっており、1970年代末から1980年代にかけて欧米ではすでに栄養をめぐる政策が続々構築されるようになりました。中国は今世紀に入って工業化を成し遂げ、国民の所得水準が上昇するにつれ、食生活も大いに変化してきました。「高所得≠健康増進」の状態になっておらず、2014年から国民諧栄養政策が正式化されるようになりました。では所得水準と栄養摂取の間にはどのような関係があるのか?地域によってどのような違いがあるのか?どのような栄養政策を打ち出せば国民の厚生水準を高めることができるのか?といった内容を栄養経済学では計量経済学手法を用いて検証可能であります。