【経済学科】2025年度卒業論文:学部長賞受賞コメント
経済学部では2022年度(後期卒業)より、論文完成度、作成努力度、教員指導度といった観点から評価付けを行い、特に優秀と経済学部長が認めた卒業論文に対し「経済学部長賞」を授与することとしています。2025年度の経済学科の受賞者4名と受賞コメントを紹介します。
①小畑さくら(高羅ゼミ 広島県立福山明王台高等学校出身)『Jobway企業の事例研究―若手人材の確保と定着に向けて―』

テーマを選んだ理由
3年次に参加したJobwayローカルジョブサミットをきっかけに、本テーマを選びました。サミットを通して、広島県の中小企業が若手人材の確保や定着に向けてさまざまな取り組みを行っていることを知り、その背景や課題についてより深く学びたいと考えるようになりました。また、企業への取材を進める中で、若者と企業のミスマッチや人材不足といった課題にも関心を持ち、本テーマの研究に取り組みたいと考えました。
苦労したこと
最も苦労したことは、企業へのインタビューや情報収集です。各企業によって課題や取り組みが異なるため、得られた内容を整理し、共通点や相違点を比較・分析する作業に多くの時間を要しました。また、インタビューで得た内容を読み手に分かりやすく伝えるために、論文全体の構成や文章表現を工夫することにも苦労しました。
工夫したこと
企業ごとの課題や取り組みを比較しやすくするため、インタビュー内容を項目ごとに分類し、表を用いて整理しました。また、インタビュー内容だけでなく、関連する資料や統計データ、図表なども活用し、論文に説得力を持たせることを意識しました。
成長したこと
卒業論文を執筆するなかで、どのようなデータが必要なのか、読み手を納得させるためにはどのような資料や図表を用いるべきかを自分で考え、時には先生や友人に相談しながら完成に向けて地道に取り組みました。その過程を通して、情報を整理する力や、物事を客観的に分析する力が身についたと感じています。
学んだこと
自分の意見だけではなく、インタビューやデータなど客観的な情報をもとに考察することの重要性を学びました。
後輩へのアドバイス
早い段階からテーマを考え、単にデータを収集するだけでなく、論文全体の構成や流れを意識しながら情報収集を進めることが重要だと感じました。さらに、いざ書き始めるとなかなか進まないこともあるため、毎日少しずつ執筆を進め、こまめに先生に確認しながら助言をいただくことが望ましいです。また、ゼミの仲間や先生と相談しながら進めることで新しい気づきも得られるため、積極的に意見交換を行うことも大切だと思います。
②常原慎也(善野ゼミ 広島県立神辺旭高等学校出身)『日本における再生可能エネルギー政策の重要性―温室効果ガス削減効果の考察―』

テーマを選んだ理由
私は環境問題に関心があり、その中でも「環境経済学」の授業で学んだ再生可能エネルギーに興味を持ちました。再生可能エネルギーの普及が進むことで、どのような影響があるのかが気になったため、このテーマを選びました。
苦労したこと
分析に使用するデータサンプルを集めるのに非常に苦労しました。また、分析結果がうまく行かないことが多く、何度も試行錯誤を繰り返しました。
工夫したこと
多くのウェブサイトからデータを収集し、それを基にグラフや表を作成しました。読み手にとってわかりやすいように工夫しました。
成長したこと
卒業論文を書く中で、わからないことや不安に感じることがあれば、すぐに先生や友達に相談することの大切さに気付きました。
学んだこと
計画的に少しずつ進めることの大切さを学び、コツコツと努力することが重要だと実感しました。この経験を通じて、計画的に物事を進める力が身に付きました。
後輩へのアドバイス
「13,000字以上」という制約があるため、早めに取り組み始めることをおすすめします。また、自分の興味のある分野をテーマにした方が、アイデアが浮かびやすく、スムーズに進められると思います。大変だと思いますが、頑張ってください。
③二宮崇文(野村ゼミ 岡山県・金光学園高等学校出身)『倉敷市における観光の経済波及効果』

テーマを選んだ理由
観光産業に興味があり、歴史的資源や文化的観光資源を有している倉敷市がどのように地域経済を支えているか、影響を与えているか興味を持ったからです。
苦労したこと
倉敷市の観光消費に関する詳細な統計資料が限られており、費目別割合の設定や波及効果の算出根拠を整理することに苦労しました。
工夫したこと
倉敷市の実態に即した分析となるよう、既存統計をそのまま用いるのではなく、独自の費目割合を設定し、地域の特徴を反映した波及効果を試算しました。また、算出過程を丁寧に示し、数値の根拠が明確になるよう構成を工夫しました。
成長したこと
データを根拠に論理的に考察する力が身につきました。また、資料収集から試算、文章構成までを主体的に進めたことで、計画的に物事を進める力と粘り強さが成長しました。
学んだこと
卒業論文の作成を通して、観光が地域経済に与える影響をデータに基づいて分析する重要性を学びました。また、倉敷市の事例を通して、観光振興には地域資源の活用だけでなく、自治体や地域の協力が不可欠であることを学びました。
後輩へのアドバイス
自分の関心のあるテーマを選ぶことでモチベーションを維持し、深いところまで研究ができるようになるのでテーマ決めはしっかり考えた方が良いと思います。
④藤原知哉(田中ゼミ 広島県・近畿大学付属広島高等学校出身)『地方路線維持に向けた駅周辺集積の効果』

テーマを選んだ理由
就職活動をする中で、鉄道をはじめとするインフラは生活に不可欠であると改めて感じました。その一方で、少子高齢化が進む中で駅利用者を増やすためにはどのような取り組みが必要なのか、またどのような施設や環境が駅周辺にあれば地域が活性化し、駅利用者の増加につながるのかに関心を持ったためです。
苦労したこと
データ量が多く、情報収集にも時間を要しましたが、最も苦労したのはテーマ設定です。論文の主題を決めるまでに多くの時間がかかってしまいました。
工夫したこと
駅利用者の増加要因を多角的に捉えるため、駅から半径1km以内の施設数だけでなく、コンパクトシティに関する変数も用いて分析を行いました。これにより、駅周辺における各施設の集積状況を把握し、より実態に即した興味深い結果を導くことができました。
成長したこと
まずは自分で調べ、それを理解することを繰り返しながら取り組みました。また、必要に応じて先生からサポートをいただき、助言を受けながら論文の執筆を進めました。
学んだこと
テーマ選びに多くの時間を費やしましたが、データ収集は比較的順調に進めることができ、整理しながらまとめることができました。しかし、提出締切の数日前まで慌ただしく作業することになったため、今後はより計画的に取り組む必要があると反省しています。
後輩へのアドバイス
私はテーマ選びにかなりの時間をかけてしまいました。テーマが決まらない場合は、自分の好きなことや興味のあることを軸に考えてみるとよいと思います。また、一人ですべてを進めようとせず、先生やゼミの仲間に相談しながら進めることが大切です。「卒論が不安だ」と感じている人もいるかもしれませんが、4年生の主な活動は卒業論文の執筆になるため、しっかりと時間をかけて取り組むことが重要です。早めに進めておくことで後々の負担も軽くなり、就職活動を行っている場合でも、卒業論文の内容を話題として活用できると思います。前向きに取り組んでください。




