税務会計学科
勝田 篤(かつだ あつし)

職 名 | 講師 |
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学 位 | 博士(先端マネジメント) |
専門分野 | 管理会計、公共経営(ヘルスケア・マネジメント) |
担当科目 | 管理会計、簿記原理、基礎簿記、原価計算、経営分析論 |
メッセージ | 日本の医療・介護サービスは世界の中でも屈指の質と利便性を兼ね備えています。しかし現在の仕組みを将来にわたって継続することは決して容易なことではありません。医療・介護を持続的なものとしていくために現場をどのように運営(経営)していくことが求められるのかを管理会計の視点から研究しています。 |
研究者情報
Fukuyama Univ Ver.医療機関におけるベトナム人技能実習生受入れを通じた価値共創
3つの医療法人がコンソーシアムを結成し、ベトナム人技能実習生の受入れプロジェクトを進めた事例考察を実施しました。日本人の介護福祉士を3法人から現地派遣しベトナム人へ直接指導を行うことにより、日本入国後の就業がスムーズに実施でき、技能実習生自身の安心にも繋がっていたことがインタビューから明らかになりました。このことについてサービス・エコシステムを用いて政策の視点から現場の介護職員の視点まで階層を4つに区分し、その区分間および区分内の価値共創として説明しました。(英語査読論文)
看護師のタスクシフトによる患者中心医療の実現
病院では医師の長時間労働が大きな問題となっており、特に大規模な急性期病院の手術室において喫緊の課題となっていました。そこで、医師の業務の一部を看護師が担うことにより医師の長時間労働の減少に寄与した事例を検討しました。実際に手術室の看護師へインタビューを実施し、看護師のモチベーションが向上したことを確認しました。また、患者へ直接対応する時間も確保され、さらに人的なコストも減少し経営にも寄与したことが明らかとなりました。この事象について戦略マップを用いて、そのプロセスを説明しました。(英語査読論文)
ヘルスケアの価値に関わる諸概念の集約
医療サービスにおいて現在主流となっている西洋医学は、合理的な数値等をもって治療のプロセスが決定されます。これは合理的である一方で、患者には感情や思いがあり、その感情や思いがどこまで治療のプロセスに反映されているのかを判断するのは困難であります。本来は患者の感情や思いも治療へ十分に反映されるべきであり、このような考え方をPatient-centered medicine(PCM)といいます。このPCMを実践するためには、医療サービスの価値とは何であるのかを整理する必要がありこれを集約して説明しました。(査読論文)
わが国管理会計と人材マネジメントに関連する先行研究レビュー
わが国では特に介護現場や建設現場などで人材の確保と育成が大きな問題となっています。一方で、これらの問題に対する課題や解決策は必ずしも明確になっていません。そこで、具体的な課題を導出するために管理会計を用いてこれらの問題を定量的に示すことを目指し、まず管理会計と人材マネジメントを関連付けている先行研究のレビューを実施しました。その結果、人材育成や教育を起点として、これを組織横断的に拡大し、戦略へと結びつけることがわが国の管理会計と人材マネジメントが関連する研究の課題であると結論付けました。