学部・学科・大学院

税務会計学科

金丸 武志(かねまる たけし)

職 名 准教授
学 位 博士(経済学)
専門分野 財務会計
担当科目 会計学総論
メッセージ そもそも、粉飾決算はなぜ起こるのでしょうか。財務諸表の作成に際しては、多くの場面で見積や判断が必要となることが一因として挙げられます。この性質を経営者が利用し、会計基準の枠内で意図的に利益を動かす、利益調整という行為を非常に興味深く感じています。

小売業で計上される減損損失に関する実証分析

企業の内部統制に組み込まれている減損会計の適用における統制活動が有効に機能していれば、減損損失は規則的に計上されることになります。先行研究では減損会計を用いて経営者が裁量行動を行っていると解釈されることが多いですが、規則的に減損損失が計上されていれば、減損会計を利用した経営者の裁量行動は実行されている可能性は低くなります。このことは企業において計上されている減損損失には“質“の異なる2つの減損損失が存在することを意味しています。この両者を一体として分析してもより良い結果が得られないため、小売業において計上されている減損損失について実証的に分析しています。

利益調整と減損会計-利益調整行動の将来利益に与える影響分析-

減損損失を計上した場合には、会計発生高が反転することによって将来の利益が増加する可能性が高まります。つまり、減損損失を計上することにより減損損失を計上した会計期間の会計利益は減少しますが、減損対象となった資産の帳簿価額が引き下げられた結果、将来の減価償却費は減少し、将来の会計利益は減損損失を計上することによって減少した会計利益の分だけ増加します。そこで、減損損失の計上が日本企業にどのような経済的な帰結を生んだか、すなわち利益調整を行った結果として実際に利益は増加し、企業の財務指標は好転しているのかを検証しています。