【心理学科】後期ボランティア活動報告第5弾!(PACEの学生が地域安全マップ協会からの指導を受けました!)

【心理学科】後期ボランティア活動報告第5弾!(PACEの学生が地域安全マップ協会からの指導を受けました!)

新年度が近づいていますが、心理学科から今年度最後のボランティア活動報告をお届けします。

心理学科濱本有希助手からの報告です(投稿は学長室ブログメンバーの大杉です)。

 


心理学科の濱本です。

PACE(ペース)は、17年間も継続して防犯活動を行っているグループで、心理学科で最も長く続いているボランティアグループの1つです。主な活動は以下の4つです。

  • 地域安全マップ作りの指導 
  • 指導員養成セミナーの主催 
  • 防犯指導員研修会での講師
  • 広報啓発活動の実施

今年度新たにはじめた「週に1回の定期活動」とスキルアップのために行った「東京研修」において、内閣府認定特定非営利活動法人地域安全マップ協会の理事の皆さんから地域安全マップ作りに関する指導を受けることができましたので、本日はその様子をご報告いたします。

地域安全マップ協会は、主に地域安全マップの提唱者である小宮信夫教授の研究室の卒業生により運営されています。そして、その構成員の方々は、全国各地で行われている地域安全マップ作りにおいて指導員として活躍されています。

1.定期活動でコメント力の強化

2023年12月19日(火)と2024年1月30日(火)に行ったPACEの定期活動に、地域安全マップ協会理事の張間美樹先生がzoomで参加してくださいました。PACEのメンバーは、それぞれ自己紹介をして、自分たちが頑張っていることや興味があることなどについてお話ししました。1日目は座談会形式で、地域安全マップ協会の活動について教わり、PACEの活動について紹介をして、コメントをいただきました。

<定期活動にzoomで参加していただいている様子>

そして、ここでちょっと難しい(?)宿題をいただきました。

「1人1枚、ここは安全!ここは危険!と思った場所の写真を撮影し、それを一旦集めてシャッフルします。他の人が撮った写真が手元に来るはずなので、その写真を見て、その場所がどんな場所だと思うかについてコメントを書いてください!」

自分が見つけた場所であれば、自分が書きやすい場所を探せばよいですが、誰かが見つけた場所のコメントを考えるというのは、どういう意図で写真を撮ったのかも想像しながら考えなくてはいけないので、とても頭を使う作業になります。ちょっと難しいとは感じつつ、「100点満点目指してやる!!」と、PACEのメンバーはやる気満々!あみだくじで担当する写真を決め、それぞれに割り当てられた写真をみて、一生懸命コメントを考えました。満点を目指すあまりに、何人かが私のところに相談に来たことは…秘密です!笑

<あみだくじで写真を決める様子>

<学生が考えたコメントの例>

学生から集まった写真とコメントは、私(濱本)が集めて、張間先生に送りました。そして、2回目に張間先生が参加してくださった定期活動で、添削済のコメントとそれに関する評価をいただくことができました。

地域安全マップでは、自分たちで選んだ場所について解説することはできません。参加者の子どもたちが安全だと思う場所、危険だと思う場所を見つけて、その場所について考えます。そこで、ヒントを出したり詳しく解説したりすることになります。そのため、今回の課題では、他の人の見つけた場所について考える課題が出ていたのです。

この理由を聞いて、全員が納得しました。まだ、小学校等での経験が少ないメンバーもいますが、今回学んだことは、次回以降の活動ですぐに役に立ちそうです。最後に、集合写真を撮りました。張間先生、ありがとうございました!

<張間先生と一緒に集合写真>

2.東京研修

さらに、2024年2月1日(木)~2月3日(土)に、地域安全マップ協会の研修を受けるため、東京に行ってきました!これは、令和5年度福山大学教育振興助成金からの助成を受けての活動でした(学生の参加する社会連携活動に対する補助金、研究課題名:地域安全マップ作製指導員のネットワーク構築の試み)。

1日目は、西村紳一郎先生と張間美樹先生による研修で、以下のような流れでした。1日目の研修では、主にPACEメンバーは、地域安全マップ協会によるオリジナルの地域安全マップ作りに参加しました。

  • PACEによる活動紹介
  • 事前講義(子ども向け講義)
  • 講義に関する質疑応答
  • フィールドワーク
  • コメント作成

PACEからの活動紹介では、簡単に普段行っている活動について紹介した後、自己紹介を行い、これまでどんな活動に参加してきたかについても紹介しました。

事前講義では、学生が小学生役をしながら、西村先生による事前講義を受けました。実際に講義を経験したことのある学生も何人か参加していたので、「これは使える!」と、次回以降の自分の講義に取り入れられそうな内容も多かったようです。

<西村先生の講義の様子>

続いて、フィールドワークが行われました。フィールドワークというと、これまでは学内マップで大学キャンパス内、近隣の小学校の周辺などで行った経験があります。しかし、それらとは全く異なると思われる、東京という大都会でも、そこで習得した知識・経験は本当に活かせるのか。私(濱本)は、ここを一番体験してほしいと思っていました!

地域安全マップ協会の先生方によるフィールドワークの様子を見せてもらい、新たな視点をたくさん吸収できたことはもちろんですが、それに加えて、地方で習得した知識がきちんと都会でも活かせるということを感じてもらえたようです。

<2班に分かれてフィールドワークに向かう様子>

<西村先生の解説を真剣に聞くメンバーの様子>

フィールドワークを終え、研修室に戻った後も、先生方に質問をしながら、フィールドワークで見つけたポイントに関するコメントを考えました。実際に文字にしてみるというのは、とても勉強になりますよね。このような経験をしっかりしておくことで、実際に小学生に指導する際にも、子どもたちがコメントを書くことがどんなに難しいかがわかり、どんなサポートが適切かを考えることができると思います。

<西村先生、張間先生との集合写真>

2日目は、中尾清香先生と張間美樹先生による研修で、以下のような流れでした。2日目の研修では、1日目 に体験した地域安全マップ作りの経験を活かしながら、指導員としての関わり方について学びました。

  • PACEによる活動紹介
  • 事前講義のポイントに関する講義 
  • フィールドワークの進行方法について 
  • フィールドワーク 
  • マップ作りのポイント、歴史、模擬マップについて 
  • 質疑応答

中尾先生の講義では、普段地域安全マップ作りの参加者に行っている講義とは異なり、地域安全マップの裏側にある意図についてわかりやすく教えてもらうことができました。どの活動にどのような意味があるのかをしっかり理解することで、自分たちが解説するときにも、自信をもって話すことができます。

<PACEの活動紹介(左)と中尾先生の講義(右)の様子>

実は、中尾先生は、私(濱本)が学生の頃からとってもお世話になっている先輩です。学生の頃から、何度も一緒に地域安全マップ作りの指導を行ってきましたが、中尾先生と一緒の班で活動した経験はありません。今回、やっと中尾先生のフィールドワークを見られる!ととっても楽しみにしていましたが、私は今回運営として研修室でお留守番をすることになり、フィールドワークに同行することができず、とても残念でした。

しかし、フィールドワークから戻ってきた学生の顔を見て、今回の研修がとても充実したものになったことは、実感できました。

最後に、地域安全マップ作りの歴史についてのお話を聞いた時、私(濱本)もとても懐かしく感じました。そして、学生発信でどんどん進化してきた活動であるということもあり、これからも、新しい学生の皆さんのアイデアにより、どんどん進化してほしいと感じました。

最後に、集合写真を撮りました。

<中尾先生、張間先生との集合写真>

ご協力くださった、地域安全マップ協会の皆さま、本当にありがとうございました。今後も、PACEの活躍にご期待ください!!


地域安全マップの本拠地、東京に研修に行ってきたPACEのメンバー。「場所」に着目した防犯活動は、都会でも田舎でも活かしていける、最も身近な防犯活動だと言えます。Zoomで定期活動にも参加してくださり、地域安全マップ協会の皆様には本当にお世話になりました。改めまして、心から御礼申し上げます。福山の地で活動を絶やさぬよう、しっかりと根付かせていきたいと思います。

指導員になりたい!と思ってくれた学生の皆さん、あるいは地域で実施してみたい!と興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひPACEまでご一報ください!来年度も全力で頑張ります!

 

学長から一言:心理学科で地域の防犯に貢献するボランティア活動グループのPACEは、地元の主に子ども達が犯罪に巻き込まれないようにするために頑張る頼もしい存在。活動がマンネリにならないように、地域安全マップ協会の研修を受講したり、全国的なネットワークを利用して力量向上に努めていることが分かりました。一段と逞しく、力を付けたメンバーによる新年度の活躍に期待しています。