【経済学科】スポーツマネジメントに関する学生の研究活動

【経済学科】スポーツマネジメントに関する学生の研究活動

気づけば1月も終わり。もうすぐ待ちに待った春休みも始まりますね!本ブログでは、経済学部経済学科スポーツマネジメントコース中村和裕ゼミの後期に行った研究活動の内容について、ゼミ生3年の福本渉人さんを中心にゼミ生全員で紹介させていただきます。(投稿は学長室ブログメンバーの中村)

 


中村和裕ゼミはスポーツマネジメントを学ぶゼミであり、後期の調査対象として、「中学校の運動部活動の地域移行・連携」に焦点を当てました。

まず、はじめに、この課題の社会的背景を知るためにスポーツ庁の行政文書などを調べました。様々な関連事項がある中で、教員の働き方改革がその大きな要因であることが分かりました。また様々な地域で行われている中学生を対象とした運動部活動に関するアンケート調査の結果も分析し、その内容を把握しました。

それらを基にして、福山市では実際にどういった取組をなされているのかを把握するため、福山市役所スポーツ推進課へ訪問しました。その中で福山市では部活動の所管主体の学校から地域への移行も見据えながら地域連携に注目していることがわかりました。

2023年11月1日(水)に、福山市市役所スポーツ推進課を訪問し、福山市の本課題への取組について教えていただいている様子です。

 

市役所訪問を経て、ゼミで話し合いをする中で、地域スポーツクラブから中体連の試合に出場する中学生は学校運動部活動をどう捉えているのかという調査がほとんど行われていないことに気づきました。

そこで2023年11月10日(金)に、地域柔道クラブを訪問し、そのクラブから中体連の試合に出場する中学生4名を対象としたインタビュー調査を行いました。

インタビュー内容作成については、各自治体がすでに実施しているアンケート調査結果を4件ほどピックアップし、それを参考にゼミで話し合いながら質問項目を設定しました。

インタビューを行っている様子です。

 

以下は、インタビュー調査をした際の学生の感想です。

福本渉人君(ゼミ生)「インタビュー調査という形式でしたが、やっていく中でだんだんと打ち解けていき、みんなで和気藹々と談笑し、楽しい雰囲気で終始行うことが出来ました。最後はみんな仲良くなり、インタビューと関係ないことも含めて盛り上がりました。こういったインタビュー調査を行う場合、雰囲気づくりのためのコミュニケーションの大切さを理解できたと思います。このような人のつながりの大事さをかみしめて今後に活かしていきたいと思います。」

 

その後、フィールドワークを基に、2023年12月23日(土)に行われる「第15回記念日本武道学会中四国支部会」での研究発表に向けて資料作成に入りました。この研究発表に向けての準備で一番大変だったことは、インタビュー調査の内容をまとめ、分析を行うことでした。

次は、この準備作業についての感想です。

定家脩人君(ゼミ生)「中学生へのインタビューを録音していた音声データを文字に起こして、カテゴリー毎に分けてまとめました。文字起こしは、音声データの量がかなり多かったので、4人がかりで行いました。研究発表資料を作成する上で調査は欠かせないものですが、調査するだけでなく、調査結果をまとめそれを分析することがとても大変であるということを今回の調査で感じました。今回の経験を卒業論文の作成に活かしていきたいです。」

 

そしていよいよ「第15回記念日本武道学会中四国支部会」で研究発表を行いました。会場は香川県多度津町にある少林寺拳法本部でした。

上掲の写真で研究発表している福岡拓真君の感想です。「当日はスーツ着用を忘れてしまう失態がありましたが、私の緊張を汲んでくれ、発表しやすい雰囲気を学会の皆様が作って下さいました。そのおかげで練習通りの発表ができ質問に答えることが出来ました。他の先生方の質問では部活動の地域移行を行った際に起こりうるデメリット、その対策案についての質問が多かったので、メリットだけではなくデメリットも組み込んで具体的に説明できるようにしたいと思いました。実際に研究を進めている様々な大学の先生方の発表を聞き、参考になる意見、独特な考えもありました。普段触れることのない学会での研究発表というものを体験でき、学ぶことの多い研究発表でした。また機会があったら、次はちゃんとスーツを着て質問にハキハキと答えられるように頑張ります。」

中村先生と学会参加者メンバーです。

 

以上の内容が、私たち中村和裕ゼミの後期の活動内容の報告です。あっという間の出来事でしたが、振り返ると内容の詰まった活動を行えたと思いました。

中村ゼミは、様々な場所でたくさんの人と出会え、より良い教養を身に着けることができます。そして、人と人のつながりをより深く実感できるゼミ活動をしています。また、中村ゼミでは、楽しさ溢れる普段では経験できない活動をしていきますので今後も活動内容の報告をしていきたいと思っています。よろしくお願いいたします。

最後に、ゼミ生が後期の活動を通した思いを綴った内容で終わらせていただきます!

「ゼミ活動を通じて、部活動の地域移行・連携が進んでいる背景や現在の取り組み状況など地域移行・連携の実態について理解を深めることができました。

同じゼミ生のみんなと研究発表に向けた取組の中で、話し合いを重ね試行錯誤する過程はとても良い経験となりました。

また、研究発表資料作成を通してご指導いただいた中村先生、福山市役所スポーツ推進課の方々、地域柔道クラブに所属している中学生の皆さん、日本武道学会中四国支部に携わっている方々など、たくさんの方々と関わる機会をいただき研究発表が出来ました。これらの経験から、協力と人との繋がりの大切さを再認識することが出来ました。ありがとうございました。(新谷翔太)」

長い文章でしたが、最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。来年度からは、このブログ作成は後輩に託していきたいと思っています!

 

学長から一言:経済学部経済学科スポーツマネジメントコースの中村ゼミが、何かと話題になる部活動の管理や実施主体を学校から地域へ移す構想について、柔道を事例として、この地域の実態を丹念に調べ上げ、分析した成果を日本武道学会中四国支部の大会で研究発表する素晴らしい成果を上げました。ゼミ生諸君は調査の方法、発表資料の作成や発表方法など、多くのことを学んだはずです。