【工学部】「学生フォーミュラに挑戦」、自動運転に成功!

【工学部】「学生フォーミュラに挑戦」、自動運転に成功!

みらい工学プロジェクト「学生フォーミュラに挑戦」の授業で、作成中の自動運転電気自動車の自動運転に成功しました!このことについて、工学部山之上教授からの報告が届きました(投稿は学長室ブログメンバーの中道)。

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2022.06.15の学長室ブログにおいて、製作中の自動運転電気自動車を人が運転するところまでできたことについて紹介しましたが、このたび、自動運転に成功しました。

自動運転している自動運転電気自動車に乗っている受講者

自動運転している自動運転電気自動車に乗っている受講者

自動運転電気自動車に乗って自動運転している受講生の様子です(動画はこちら)。

この自動運転電気自動車は、Donkey Car というラジコンを改造して人工知能(AI)を使った自動運転を体験・学習できるオープン・ソース(プログラムや設計データが公開されていて、誰でもそれを使うことができるもの)のソフトウェアとハードウェアを使わせていただいています。Donkey Carで使われているラジコン模型の代わりに、本学で設計した人が乗ることができる電気自動車を使うことで、実際に自動運転の可能な電気自動車の製作が実現しました。

Donkey Carには、カメラとRaspberry Pi という小型コンピュータが搭載されています。まず、人がDonkey Carを運転しながら、沢山の風景を撮影します。このとき、風景だけでなく、それぞれの風景が撮影されたとき、どのような操作(方向と速度)が行われたか、も記録されます。運転しながら、このデータを1万組くらい収集します。

風景の撮影と操作データの収集

風景の撮影と操作データの収集

収集されたデータをクラウドコンピュータ(インターネット上にある大きなコンピュータサーバ)に送信し、そこで自動運転を行うためのニューラルネットワーク(神経細胞の結合をまねた学習可能な入出力機構)を作成します。

収集したデータをもとにニューラルネットワークを作成

収集したデータをもとにニューラルネットワークを作成

このニューラルネットワークをRaspberry Pi にダウンロードすることで、自動運転が実現されます。

ニューラルネットワークをRaspberry Pi にダウンロード

ニューラルネットワークをRaspberry Pi にダウンロード

今回使ったソフトウェアは、この一連の作業をスマホのアプリ上で簡単にできるようになっています。受講者は自分のスマホにこのアプリをインストールして、スマホで運転しながらデータ収集し、スマホの自動運転ボタンをタップして自動車を動かしました。

 

 

学長から一言:自動運転可能なフォーミュラカーの完成に向けて、また一歩前進したようですね。小さくても原理は大型の車と同じなのでしょうから、しっかり基礎を固めた後に、次のステップではラリーで使える本格的車に挑戦でしょうか?一歩、一歩、進歩を自分の目で確かめながら進むのは楽しいことでしょう。夢は大きく、次々とレベルアップして行って下さい。