【大学教育センター】鈴木ヘザー助教を紹介!

【大学教育センター】鈴木ヘザー助教を紹介!

 新任教員紹介の第2回目として、鈴木ヘザー助教を紹介します。今回も、新任の教員自身に、自己紹介文を寄せていただきました。(竹)


 大学での最初の年、私は外国語を選択科目として履修することに決めました。当時、ほとんどの人はスペイン語かフランス語をとりましたが、私は日本語をとることにしました。私が日本語に魅力を感じた主な理由は、日本語がアルファベットを使わない言葉だったことです。私の想像では、日本語を学んだり書いたりするのは、何か暗号を解くのに似ているんじゃないかと思ったのです。

 第一回目の授業で、私はいくつかの平仮名を見たり書いたりし、それから日本語で自己紹介することを学びました。私はあのとき自分の名前をどう書くかでドキドキしたり、一生懸命学んだりしたことを今でも覚えています。先生は、私たちに日本のテレビの子ども番組のビデオを見せて下さいました。ある授業で「桃太郎」を見ましたが、正直言って、その内容を理解できない時には、実に奇妙な物語だと思いました。私は歴史学と民俗学に惹かれ、いつか日本に行ってみたいと思っていました。そして、そのとおりになりました。

 大学を卒業すると、私は日本にやって来ました。英語を教えたり、様々な人生経験をしたりするためです。インターネットがまだ生まれて間もない頃だったので、日常生活のために必要な言葉を身につけるレッスンは、まさに失敗したら後がないというくらいのものでした。私は、すぐに日本の文化や日々の暮らしの様々なことに興味を持ちました。特に食べ物ですが、私は日本料理やその作り方を勉強することにはまってしまいました。

 私は、単に言葉を学習するだけなく、もっと他のことを学ぶにはある程度の時間がかかることが分かりました。そこで、人生設計をやり替え、もう少し長く日本に留まる決心をしました。この間、私は夫に出会い結婚しました。2人の子どもに恵まれ、私は日本の会社で英語のインストラクター及びコンサルタントとして働き始めました。それはとても大変でしたが、やり甲斐のある仕事でした。

娘の七・五・三

 

 また、仕事の関係で日本のたくさんの場所を訪れました。一人の観光客として来ていたら、きっと訪れる機会がなかったと思います。ありとあらゆる業界で、様々な仕事に携わっている人たちにも出会うことができました。それは、日本の会社で働くうえで不可欠なものを私に感じさせ、日本の仕事の文化を理解するのに役立ちました。

 さらに、母親としても、私はPTAや地域のグループとの関わりを通して、学校生活、教育システムや地域社会について学んできました。家庭と仕事の経験の両方から、生活に対する日本的なバランスの良い見方、そしてある場を作り上げている個々の部分がどのような状態であるかについて、より深く理解することができました。

ただいまエコファーミング中

 子どもたちが成長するにつれて、自分の人生の次のステップを考え始めました。もっと学び、もっと向上する機会を与えてくれる何かが欲しいと思うようになったのです。ある大学で必修の英語コミュニケーションの授業を非常勤で教えた後に、これこそ私が求めていたものだと思いました。

私の家族です

 私自身の子どもが日本の教育システムの中で成長し、厳しい入学試験を受けるのを見て、私の学生たちが歩んできた道や彼らがどのようにして今いる場所に辿り着いたかについて、ある程度の理解を持っていると思います。私は学生の皆さんに、そして彼らが学習に対してどう感じているかに関心を持っています。彼らが向上するのを促す方法を絶えず探求している自分がいることを見いだしていますし、当然ながら私自身の知識を拡げてきました。私は、学習の動機づけ、協働学習、学習のアウトプットや学習からの逃避にますます興味を持つようになっており、これらが私の主要な研究テーマです。ごく最近では、オンライン学習への突然の変更が学生にどのような影響を及ぼしたかにも関心があります。

 福山大学での仕事を通じて、私は自らの研究分野や教育に情熱を持った人たち、知識が豊富で、人をやる気にさせ、創造的な人たちに出会う機会がありました。私は、学生との触れあいの中で自らの知識や学びをもっと広く深くすることにより、いつかこうした熱い思いの人たちの議論の中で積極的に発言していけるようになることを目指して励みたいと思います。

 

 

学長から一言:鈴木ヘザー助教、福山大学へようこそ! 非常勤講師として本学の教壇に立っていらっしゃった時から、学生諸君からの信頼度は抜群!きめ細やかな指導には定評がありました。これからは専任教員として指導方法にますます磨きがかかることでしょう。大いに楽しみです。多少手間のかかる受講生も「母ごころ」で導き、みんな知らず識らずのうちに英語大好き人間になるようにしてください。そして、日豪の大学交流の架け橋としても活躍してくださることを願っています。