【大学】プロジェクトMの学生×地域=「今津まち中ゼミナール」

【大学】プロジェクトMの学生×地域=「今津まち中ゼミナール」

お久しぶりです。プロジェクトMのおっさん隊長です。今年度から始めた「今津まち中ゼミナール」の報告を行います。(企画・文書課投稿)

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このまちゼミは、プロジェクトMの学生メンバーが企画・立案し、それを今津公民館、今津学区まちづくり推進委員会、そして松永生涯学習センターが全面バックアップして開催するものです。地域の人や企業の人が講師となり、基本的には講師のお店や企業の場所で、その知識や情報を受講者に伝える少人数の講座です。まず、学生たちは、事前にそれぞれの講師の方とそのテーマや内容について細かく打ち合わせをします。そして、学生自身が聞きたいことも盛り込んで、一般の人々にわかりやすい内容を講師の方に考えていただきます。さらに、本番のゼミでは、その担当学生が司会進行役を担当するというものです。このまちゼミを今年度は計3回実施しました。逆時系列で紹介します。

第3回目は「賢いお金の使い方・貯め方」というお題で、広島銀行松永支店支店長の藤井敏和さんを講師にお願いして、2月12日(水)19:00から開催しました。この回は、松永支店の会議室より参加者が行きやすいだろうという考えから、我らのM亭(松永駅北口100m北)を会場としました。企画・担当は、税務会計学科1年の麦田匡孝くんです。

                           

ちょっと緊張気味にスタートしましたが、講師の藤井さんのウィットに和まされながら、うまく司会ができました。お話の最初の部分でクイズが出され、それを受講生同士で話し合って答えたりして、会場の皆さんも和気あいあいで始まりました。現状を正確に見極めると人生100年時代に老後はいくらお金が必要かとか、賢くお金を使い貯めるには「浪費」「消費」「投資」を区別して把握し収支管理を適切にとか、「なるほど!」と思うことがいっぱいのお話でした。

                            

新型コロナウィルスやアメリカ大統領選挙などを例にあげ、賢い資産運用には国内だけでなく世界の動向を知ること、つまり情報収集がいかに大事かということも教わりました。お話を聞きながら今の貯蓄の利率などから考えると、消費税10%をできるだけ払わずに済ませることが一番の資産運用かな・・とも思いました。

いい勉強になりました。次は本学の学生むけに講演してもらいたいものです。

受講者20名、広銀関係者12名、学生含めたスタッフ7名の参加で、久々にM亭が盛り上がりましたよ。

                            

第2回目は「やさしいお灸教室」で、2月9日(日)13:30から行われました。講師は国竹卓美さんで、場所は国竹療院(松永幼稚園30m東)でした。今回は、肩や腰、ひざの痛みを自分で緩和できる「つぼ」を学ぶという講座です。企画は、海洋生物科学科3年の笹山仁嵐くんです。事前にいろいろな「つぼ」にお灸をすえてもらってリハーサルしたそうです。この日はさすがに年配(失礼!人生のベテラン)の方々が多かったです(受講者10名、スタッフ6名)。

まず、いろいろなお灸の話からでした。肌に直にのせる天然もぐさや最近よく出回っている張り付けタイプのもの、そして形もいろいろでした。若い学生たちは、お灸について初めて知ることばかりです。一方受講者の方々は・・お灸をやったことのない人が半数以下・・・ちょっと驚きでした。

体のいろいろな「つぼ」について学んだ後、いよいよひざの痛みを緩和するお灸から体験です。「足三里のつぼ」にちょっと特別な煙の出ないお灸を貼り付けます。直ぐに暑さを感じる人や全く感じない人や・・・・反応は様々です。リハーサルの甲斐あって、学生たちは手際よくアシスタントを務めています。お灸が終わると、たった1回なのにちょっと楽になったという受講者がちらほらでした。お灸侮るなかれ。

学生メンバーのKくんから「首から肩にかけてガチガチです」と申し出があり、ちょうどいいから実験台になってもらいました。肩のつぼ2か所にお灸をしました。Kくんは感受性が高く「暑い暑い」とこらえていましたが、終わってみると「先生肩が全然軽いです」。またまた、お灸侮るなかれ!です。

最後に、足の甲の「太衝」というつぼにお灸をして、体の動きが改善するかやってみました。何と!何人かの受講者で体のひねりが改善したのです。まさに「つぼに効く」ということでしょう。

伝統や伝承の世界のような感じのする東洋医学のお灸ですが、近年ではその効果について科学的な裏付けがどんどんなされるようになったそうです。皆さん、お灸は「すえられる」ばかりではいけません。積極的に「すえて」、痛いの痛いの飛んでけーーといきましょう。

まちゼミの第1回目は「旅する珈琲に想いをはせて・・」でした。日時は1月25日(土)19:30~で、場所はリトルウィング珈琲(ニチエー北)でした。講師は平橋紀和さん・真代さんご夫妻で、おいしいコーヒーの入れ方を学び、それを味わいながらコーヒーのフェア・トレードについてなど真代さんの思いを聞くという企画でした(受講生10名、スタッフ8名、新聞記者2名)。担当は、生物工学科1年の川崎康生くんで、まずは珈琲豆の種類や産地について、次いで豆のローストの仕方や挽き方を学びました。

また、ドリップの形も一様ではないこと、それに合わせてろ紙の形も違うこと、そして味もそれぞれ違うことなど、いっぱしの珈琲通でも知らないような専門的なことを教えてもらいました。いよいよドリップの実演・・淹れ方は人によって少しずつ違う、でも自分はこのやり方でこういう味を出したいと思っている・・平橋さん。みんな身を乗り出してのぞき込みます。その後、一人ひとりが平橋さんに教わりながら、珈琲を淹れます。それぞれ2種類の豆を別々に淹れ、味比べを行いました。参加者からは「なるほど、ずいぶん深い味になるね」とか「こんなに丁寧に淹れたことないわ」とか、様々な「なるほど!」が聞こえました。

最後に、真代さんが今まで関わってこられた珈琲にまつわる様々な活動について、お話を伺いました。珈琲豆の主な産地は、熱帯または亜熱帯地方です。この地方は同時に、発展途上で貧困な地域でもあります。先進国で珈琲が飲まれれば飲まれるだけ、生産量も増え産地も潤う・・はずなのですが、逆にバイヤーに買いたたかれてさらに貧困に追いやられるというケースが多いそうです。それは公平じゃない、アンフェアでしょ、ということになり「フェア・トレード(公平・公正な貿易)」の考え方が生まれたそうです。世界的な広がりで、日本にもこの組織があります。何種類かの認証マークがあり、認定された商品にはこのマークが付けられています。真代さんはこの考えに強く賛同し、現在までに珈琲はもとより、それ以外の産品も店内で扱うようになったのだそうです。「フェア」であるだけに、少し値段は高くなる。でもそれの売り上げで少しでも途上国の人たちが潤うなら、それが本当のフェア・トレードだと思う・・受講生一同、納得でした。

その他にも、真代さんはアフリカや震災後の福島を訪ね、ブルー・デイジーという活動を通じて、様々な支援を行っているそうです。一度リトルウィング珈琲店を訪れてみてください。

少し長くなりましたが、「今津まち中ゼミナール」の報告でした。今年度は3回実施しましたが、来年度も第2弾としていろいろな企画を考えていきますので、どうぞよろしくお願いします。もちろん学生向けの企画も考えますよ!

最後に、ちょっとお知らせがあります。2月23日(日)11:00~15:00、M亭にて「M亭マルシェ2020」を開催します。カフェやカレー屋さんなど、様々な手作りのお店が出店します。また、学生の出店もあります。皆さん、是非ご来店ください!

 

学長から一言:おっさん隊長率いる学生たち、やるじゃん!!!しっかり地域に育てられていますねッ!そして地域の活性化にしっかりつながって、す・ば・ら・し・い!!!地域の皆様、ありがとうございます!