【機械システム工学科】加藤教授の研究が天田財団の研究開発助成に採択されました!

【機械システム工学科】加藤教授の研究が天田財団の研究開発助成に採択されました!

機械システム工学科の小林です。
機械システム工学科の加藤教授が、公益財団法人 天田財団2019年度研究開発助成の「一般研究開発助成」に採択されました。採択された研究内容について、加藤教授に紹介してもらいます。

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機械システム工学科の加藤です。
採択された研究内容について、紹介します。

天田財団では、金属等の塑性加工分野における機械・加工システム技術,レーザプロセッシング技術に関する研究開発助成が行われており(https://www.amada-f.or.jp/)、今回はレーザプロセッシング分野において「パルスファイバレーザ加工による溶射皮膜のはく離強度の最適化」のテーマで採択されました。
研究概要はおおよそ以下の通りです。金属材料の表面を保護するため、非常に硬い膜を溶射(高温で溶かして吹き付けること)することがありますが、その膜のはく離(はがれること)をいかに防ぐかが問題となります。従来は、金属材料の表面を粗面化する(ざらざらした面にする)ことで、はく離を起こりにくくしていましたが、レーザ光線を用いて表面を精密に加工します。下の写真がレーザ加工の様子です。レーザで金属が沸騰・蒸発して、花火のように綺麗な火花が出ます。

また、下の写真は左側が従来の表面加工法を用いた場合の断面写真で、右側はレーザ処理を用いた場合です。レーザ処理を行うことにより、深い加工ができることがわかります。この技術を用いたはく離防止の基礎研究を3年かけて実施することになっています。この研究の学術的成果が、自動車をはじめとする様々な分野に生かされることを期待しています。

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レーザ光線は、機械材料の切断や溶接に利用できることは知っていましたが、精密加工にも利用できるとは驚きです。
この研究から福山大学発の新技術が誕生するのが楽しみです。

 

学長から一言:加藤教授、おめでとうございます。かなり高額の研究開発助成の獲得ですね。。。うまくいけば、応用範囲も広そうなので、とても期待しています!天田財団様にも感謝!