UCR(カリフォルニア大学リバーサイド校)エクステンションセンターによるプレゼンテーション!

UCR(カリフォルニア大学リバーサイド校)エクステンションセンターによるプレゼンテーション!

3月23日に行われた本学とカリフォルニア大学リバーサイド校(UCR)による共同奨学金の調印式の後、UCRエクステンションセンターのDeanと副Deanによるご自身の経験をふまえた国際教育に関するプレゼンテーションが行われました。学長室ブログメンバーのmiuraが報告します。

プレゼンテーションをしてくださったのはKevin Vaughn博士と、Bronwyn Jenkins-Deasさんで、お二人は現在UCRのエクステンションセンターのDeanと副Deanを勤めておられます。

DeanであるVaughn 博士はAnthropology(人類学)で博士号を取得されていますが、副専攻であったArchaeology(考古学)を通して世界のさまざまな人々と交流を持った経験についてお話されました。どうしてこの二つを選んだのですか?と尋ねると、「この二つの学問は、観察する対象や方法が異なるだけで、昔の人々の生活や考え方を知るという点では同じなんですよ」と教えていただきました。

ディーンのKevin Vaughn博士

副DeanのBronwyn Jenkins-Deasさんは、ご自身のユニークで国際的な経歴をその中で得た教訓と共にお話されました。彼女のプレゼンテーションはとてもエネルギーに満ちており、海外に興味を持つ学生だけでなく、これから就職活動をする学生にとっても参考になる内容だったので、ここでご紹介したいと思います。

副ディーンのBronwyn Jenkins-Deasさん

プレゼンテーションのタイトルは、「The impact of International Education: A personal journey and lessons learned(国際教育の影響力-個人的な道のりとそこで得た教訓)」です。

Bronwynさんの両親はとても国際的な人で、彼女は幼少期から家族と海外の多くの国を訪れたそうです。一時は家族で半年もの間バンに乗ってヨーロッパ中を旅し、その後の半年はギリシャで過ごしたこともありました。そうやって様々な国の文化に触れることで、彼女は物事を観察し、分析し、それらを自分の文化と関連付けて考えることを学びました。また同時に、そのような国際的な経験や学びは楽しいものだということも教わりました。なんとこれまでに彼女が訪れたのは62カ国にも上るそうです!

15歳で(!)高校を卒業した彼女は、英語学教授の父親と英語教師の母親の影響から大学で英語学を専攻しました。卒業後は大学での学びを活かしながら国際的な仕事をしたいと考え、旅行エージェントとして働き、その傍らホストファミリーとして外国人の受け入れを行ったそうです。

その後、彼女はカナダの大学において留学生のホームステイをコーディネートする職を得ました。ある時参加した会議をきっかけに国際教育の質向上の必要性に気づいた彼女は、カナダ連邦政府に対するロビー活動を行う代表グループに所属し、国家レベルでの国際教育をサポートするなど、カナダの国際教育の初期段階において大きく貢献しました。

彼女はバンクーバーアイランド大学の国際教育学部においてカナダ最年少の女性学部長となりました。その面接で彼女は年齢の若さを指摘されましたが、彼女は自信を持って「若いからこそ、私の人生で一番生産的な時期に、全てのエネルギーを注いで仕事をすることが出来ますよ」と答え、99人の候補者の中から学部長に採用されたそうです。

またここで彼女は、学生を雇用する立場としての経験を語りました。当時はアメリカが経済危機に陥っており、彼女は1人分のポストのために70人の応募者の履歴書を見なければいけませんでした。その70人のうち面接が出来るのはたった7人です。彼女は、一人ひとりが一枚の履歴書を書くためにどれだけの時間や手間を掛けたかを十分承知していましたが、多忙な業務の合間にすべての履歴書に目を通すには、一枚につき10秒に満たない時間しか掛けられませんでした。では面接に進んだ7人はなぜ選ばれたのでしょうか?答えは、他の人と異なっており、目立っていたからだそうです。このことから、就職活動において重要なのは、他の候補者と自分を差別化することであると述べられました。

 

以上がプレゼンテーションの大まかなまとめです。「Follow your passion(情熱に従う)」、「Utilize your strength(強みを活かす)」、「Learn to take risks(リスクを取ることを学ぶ)」など、多くの印象的な教訓と共にお話されました。

彼女は今年の6月、UCRにおける10年のキャリアを終え、また新たなチャレンジに向けて出発するそうです。

その後の交流会で、今後はどんなことをしたいですか?と尋ねると、「私の情熱はいつも国際教育にあるので、それは変わりません。料理が好きなので、それにも関われる仕事ができたらいいですね。今はとにかくワクワクしています」と話してくださいました。

交流会の様子

これから社会に出る学生の皆さんは、自分がどんなキャリアを築いていきたいか考えている最中だと思います。学生のうちはなかなか想像しづらく、悩んでいる人も多いかもしれませんが、そんなときは多くの社会人の先輩達の経験を聞くことで新しい興味や活躍の場が見つかるかもしれません。もしかしたらそれらが実現する場所は、海外にあるかもしれませんよ!

 

学長から一言:調印式のあとの講演会や交流会も、なかなか魅力的だったようですねッ!私は所用で出席出来ませんでしたが、調印式と講演会の間の昼食はご一緒しました。。。大学の用意したお弁当は、春らしいカラフルな箱弁当で、wonderfulで、cuteで、traditionalだと喜んでいただけました!