学部・学科・大学院

心理学科

中島 学(なかじま まなぶ)

職 名 教授
学 位 博士(法学)教育学修士
専門分野 矯正心理学、犯罪学
担当科目 矯正心理学、少年と非行、コミュニティ心理学など
メッセージ

犯罪や非行からの立ち直りやその支援には何が必要で、その必要を具体的にどのように提供していけるのかを、刑務所や少年院の中で検討・実践してきました。言い換えると、時代や制度の変化に強く影響を受ける、現場の現実をどのように把握し、それにどう対応するのかが、矯正心理学の研究テーマの一つです。

少年法・刑法改正に伴う矯正施設改革のチャート

刑法・少年法改正に伴う矯正施設改革の理論と実践を一貫して追究してきました。その成果を『塀の中のジレンマと挑戦』『楕円的物語としての更生支援論』『拘禁刑を考える』として出版しています。その内容は改善主義から更生主義、そして矯正行政の「再社会化」へ向けた矯正施設改革における進むべき視座、一つのチャートを提示してる内容となっています。また、『当事者研究を刑務所でやってみた』向谷地・村上編著は札幌矯正管区長当時に企画した、札幌刑務所での精神疾患を有する受刑者への当事者研究を取り入れたモデル事業(札幌刑務所モデル)で、その現場実践を成果としてまとめています。「対話実践」を中心とした矯正処遇論に関する 研究・教育・現場を結ぶ活動は、矯正処遇の再構築と更生支援としての社会復帰支援の深化を図っていくといえるもので、その詳細は共同通信のロングインタビュー等でもご覧いただけます。https://news.yahoo.co.jp/articles/e685a775ae0cfd555a205178b47444b16c88c26e

監獄ミュージアムの学術アドバイザー

月形町立月形樺戸博物館の名誉館長等のキャリアを踏まえ、奈良監獄ミュージアムの学術アドバイザーとして、展示づくりや今後の運営に関わっています。これまでの研究や実践で大切にしてきた「対話を通じて立ち直りを支える」という視点をもとに、歴史的な監獄建築の魅力だけでなく、日本の矯正がどのように変わってきたのか、そして今どんな取り組みが行われているのかを、来館者が自然に感じ取れる展示を目指し、様々な助言・指導を実施してきました。とくに、「更生は社会とともに進めるもの」という考え方を重視し、受刑者や非行少年の支援、地域とのつながり、家族を支える取り組みなど、現代の矯正が抱えるテーマを展示に丁寧に反映しています。奈良監獄ミュージアムが、歴史を知るだけでなく、これからの社会のあり方を考えるきっかけとなるよう、展示内容や解説の方向性について継続的に助言を行っています。https://hoshinoresorts.com/nara-prison-museum/ja/

NHKドラマのお手伝い

矯正施設や更生支援に関する社会の理解を広げる活動や、様々な関連団体での立ち直り支援の実践活動も続けています。現役刑務所管理栄養士・黒柳佳子氏の著書『めざせ! ムショラン三ツ星』では出版過程で著者に助言し、帯にコメントを寄せました。その縁で同書がNHKドラマ「ムショラン三ツ星」として制作される際には、矯正処遇の専門家としてシナリオ監修を担当。刑務所給食や処遇の現実をドラマ表現に反映させるよう助言し、実体験に基づくエピソード提供も行いました。大学では矯正心理学・矯正処遇の教育研究に従事し、対話を基盤とした更生支援や地域連携の実践にも取り組んでいますが、それだけでなく学術的知見と現場経験を結びつけ、メディアや出版を通じて社会的理解を深める活動を続けています。NHK +2