【心理学科】カナダ・トロントで開催された第19回世界乳幼児精神保健学会世界大会(WAIMH 2026)でポスター発表を行いました!
心理学科 講師の金平希が,2026年10月2日~6日にカナダ・トロントで開催された「第19回世界乳幼児精神保健学会世界大会(19th World Congress of the World Association for Infant Mental Health:WAIMH 2026)」に参加し,ポスター発表を行いましたので,その様子をブログメンバーの向井がご報告します。

学会会場のウエルカムボード

トロントのシンボル・CNタワー
世界乳幼児精神保健学会は,乳幼児の心の健康や発達,親子関係などについて,世界各国の研究者や心理職,医療・福祉の専門家などが集まり,研究成果や支援の実践について意見を交わす国際学会です。
金平講師は,親子の「情緒応答性(Emotional Availability:以下,EAとする)」について研究しています。EAとは,親と子どもが互いの気持ちやサインを受け止め,安心できる関係を築いていくうえで重要な,親子間の情緒的つながりを捉える考え方です。例えば,子どもが困っている時に親が気持ちをくみ取って応じたり,子どもが自分から親に関わろうとする様子などに注目します。親から子どもへの一方的な関りだけでなく,親子がお互いにどのように関わり合っているかを大切にしている点が特徴です。
今回の学会では,「親子の情緒的な関わりと子どもの言語発達との関連」について研究発表を行いました。3-5歳の子どもとその母親25組を対象に,実際の親子のやり取りを観察し,子どもの言語の発達や発達特性との関連を検討したものです。その結果,親子の情緒的な関わりのいくつかの側面が,子どもの言語能力や発達特性と関連していることが示されました。
こうした研究を通じて,子どもの発達の特徴を理解し,一人ひとりの親子に合った支援のあり方を考えていきたいと思っています。

また,EAの評価法を開発した,EA研究の第一人者であるZeynep Biringen先生と直接お会いし,ランチミーティングを通して交流する貴重な機会にも恵まれました。
さらに,日本国内でEA研究に取り組む先生方との新たなつながりも生まれました。EAに関するワークショップにも参加し,評価方法に関する最新の知見や,親子支援の応用について学ぶことができました。

世界各国の研究者と交流し,さまざまな視点から親子関係や子どもの発達について考えることができた,大変有意義な時間となりました。

EAの観察評価法の開発者であるZeynep Biringen先生や,日本におけるEAの認定トレーナーとして研修や普及活動に取り組まれている姜 英愛先生(Emotional Availability in Japan代表)らと一緒に記念撮影。
今後も,今回の学会で得られた知見や研究者とのつながりを活かし,親子の情緒的な関わりについて研究を深めるとともに,子育てに悩む保護者や発達に特性のある子どもたちへの支援に役立てていきたいと考えています。また,こうした国際的な研究活動で得た経験を,学生の教育にも還元していきたいと思います。

なお,今回は,小学5年生の息子も連れての参加となりました。子どもと一緒に海外の学会に参加するという,私自身にとっても特別な経験となりました。
今回の学会参加にあたっては,科学研究費助成事業(科研費:課題番号25K06860)および本学の海外研究発表助成制度による支援を受けました。このような貴重な機会をいただきましたことに,心より感謝申し上げます。
学長から一言:トロントで開催の世界乳幼児精神保健学会世界大会に参加し、科研費を得て実施している親子間の情緒的つながりと子どもの言語発達に関する研究内容について、ポスター発表を行った心理学科の金平希講師、お疲れ様でした。学会発表、とくに国際学会での、あの高揚感や緊張感はたまりません。各国から集まった専門家の皆さんと直接に意見を交換し、研究の新たな展開につながるヒントなども得られたかもしれません。研究の益々の発展を期待しています。




