【海洋生物科学科】オープンキャンパスを実施!
8月24日(日)にオープンキャンパスが行われ、海洋生物科学科(本学見学コース)には70名以上の方に参加いただきました。その時の様子を海洋生物科学科の山本知里講師がお伝えします(投稿はブログメンバーの山岸)。
海洋生物科学科のオープンキャンパスでは、学科紹介、内海研バーチャルツアー、模擬実習「フィールド調査って何するの?」を行いました。
最初は、高村克美教授による学科紹介です。海洋生物科学科は4つのコース(資源利用育成コース、フィールド生態環境コース、アクアリウム科学コース、水産食品科学コース)があり、海に関わる分野を多角的に学べる学科です。専門的な学びを活かし、養殖・水産資源関連企業、水族館、公務員などへの豊富な就職実績も本学科の強みです。学科紹介ではこれらについて説明しており、参加者の中には熱心にメモする方もいました。

次は模擬実習「フィールド調査って何するの?〜鯨類の調査〜」を、海洋哺乳類研究室の山本講師と4年生たちが担当しました。最初のテーマは、「イルカの見つけ方」です。福山大学の近くの海ではスナメリという小型のイルカが生息しています。海洋哺乳類研究室では、船や陸上からスナメリの目視調査を行なっています。では、海でイルカはどのように見られるのでしょうか?そのコツを紹介し、映像を使ってイルカを探してもらいました。背びれのあるイルカは高校生も見つけられていましたが、背びれのないスナメリを探すのは中々難しかったようです。

次のテーマは「イルカの個体の見分け方」です。本研究室では、水族館で飼育されているイルカの行動観察も行なっています。このとき重要になるのが、1頭1頭を見分ける(個体識別)ことです。その方法を説明し、写真や映像を使って個体識別に挑戦してもらいました。下の写真は、「見本の個体はAとBのどちらか」を当てるクイズをしているところです。多くの高校生が見事正解していました。

お昼休憩をはさんで、午後のオープンキャンパス開始です。最初は「内海研バーチャルツアー」です。因島にある内海生物資源研究所には水族館や魚類の飼育施設などがあり、研究に加えて実習や卒業研究などの教育にも活用しています。その設備について動画を使って紹介しました。
午後の体験実習は、海洋環境保全再生学研究室の北口博隆教授と4年生たちによる「フィールド調査って何するの?〜プランクトン調査〜」です。顕微鏡を使わなければ見えないほど小さなプランクトンですが、海の生態系を支える重要な生産者です。陸と異なり、海では生産者の現存量は、動物プランクトンや魚などといった消費者よりも少なくなっています。これらの特徴をもつプランクトンは、どのように調査がされているのでしょうか?

調査で使うプランクトンネットなどの道具を見せながら、プランクトン調査の方法を紹介しました。
一見同じに見えるプランクトンネットですが、網目の大きさが異なるものがあり、採取したいプランクトンによって使い分けます。参加者にネットを触ってもらい、違いを体験してもらいました。また、朝、採取した海の水を顕微鏡で観察し、どんな種類のプランクトンがいるかも観察しました。プランクトンが動く様子を、高校生も楽しそうに観察していました。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。またお会いできることを楽しみにしています。
学長から一言:8月に実施のオープンキャンパスの際、海洋生物科学科は内海生物資源研究所(内海研)のある因島キャンパスまで足を伸ばす時間のなかった来場者のために、松永の本部キャンパスでもその様子を体験できるよう、「内海研バーチャルツアー」を企画し、動画を使って臨場感あふれる説明を行いました。海洋生物科学科での学びや研究全体がよく伝わるさまざまな工夫を凝らしたようです。9月のオープンキャンパスではどんな興味深い活動が展開するのでしょう。楽しみです。




